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第十九話

私は今したくもないお茶をリードルク様としていますわ。ガーデンパーティー会場の方ではなくプライベートスペースにあるテラスに来ております。

リードルク様が色々話しかけてくれますが興味がないので、ほとんど聞いていませんでした。別の方に視線を逸らすと窓辺に立った人物が倒れたように見えました。気になった私はリードルク様にお別れの挨拶をしそこから離れました。


「リードルク様、私これで失礼させていただきますわ。」


「え?シリスティア様!待ってください。」


ごめんなさい。聞こえない振りさせてもらいますわ。追いかけて来られると不味いので、内緒で持ってきた叔母様の屋敷に来る途中で作った魔法具を使いました。姿を変える魔法具です。茶髪と茶色の瞳になりました。変えるまえが濃い茶色の髪に碧い瞳なのでぱっとみには分からないと思います。


「この辺の窓だと思ったのだけど、違うのかしら?」


彼方此方見てみますが分かりません。勘違いならいいんですが。


「……うっ…あ……だ…れか…」


微かに声が聞こえました。誰かいるようです。声のする方の窓から覗くと人が倒れています。急いで近くの部屋のドアを開け声をかけました。


「大丈夫ですか?ちょっと待ってください。治癒しますわ。」


具合の悪そうな青年を、浮遊の魔法を使い近くのベットに移動させ治癒をかけました。酷いようなので魔力を少し多めに使いサーチを発動させ魔法陣を展開させます。普段は魔法具を使うので簡単ですが、今は持っていないので大変です。赤い魔法陣から展開させます。魔法具ではないので自分で治癒をかける時はイメージを膨らませ魔法陣に魔力を流し魔法陣に書き込みをしていかなければいけません。悪い箇所を赤く身体を光らせ、その場所を私の考えた黄色の医療魔法陣を展開させ身体を通し治癒をおこないます。最後に体力回復の魔法陣を展開させたら終わりです。ふう、疲れました。しばらくすると青年が目を覚ましました。


「…君は私を助けてくれたのですね。」


金髪の長い髪、蒼い瞳の優しい顔立ちの人です。


「目が覚めて良かったですわ。そこに倒れていたのですよ。」


治癒が上手くいって良かったですわ。心臓が悪いようでしたので正常な状態に治させてもらいました。


「ありがとうございます。私の名前はリーグライフ・ファインです。助けていただいて感謝します。」


ファイン?伯爵夫人の身内の方?そう言えば髪と瞳の色が同じだわ。


「ファイン伯爵夫人の親族の方ですか?」


「ええそうです。息子になります。私は体が弱いため部屋で療養中なのです。ですが、今初めて気分が良いし体が軽く胸が痛くないのです。」


辛かったでしょうね。魔法で治すので、前世みたいに原因がどこにあって悪くてなっているのか詳しくは調べないので、多分体調だけをもどすような治癒だけしていたのね。


「それは良かったですね。私はこれで失礼しますわ。」


もう、戻らないと叔母様が心配してたらいけないわ。


「あ!名前を教えてください!」


今、変装中だから無理よ!ごめんなさい。


「ごめんなさい、もう行きますわ。」


叔母様にばれないうちに、変装を解いてパーティー会場に戻りました。ばれなくて良かったですわ。





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