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その3

お休み取れました。今日一話と6日の朝に更新します。明日は前世編です。

やっと魔石に力が溜まりました。リリーとララを迎えに行く事ができます。前世で生きていた世界に行く事になりそうです。


「ご主人様、魔力が一杯になりましたので何時でも行けます」


魔族姉妹が魔法陣に魔力が溜まったと報せに来ました。私は持って行くものを纏めています。ライ達が作った場所に広域魔法陣を描いてますのでそこから転移します。


「リリー達の物を真ん中の小さい魔法陣の中に、それから魔法陣を展開させます」


異界に行くのでライ、ガイ、フライ3人共付いてきてくれるようです。魔族姉妹の内の2人も来てくれなす。魔族姉妹の末っ子は帰還魔法陣を守る役目をしてもらいます。


普通だったらもっと慌てる事態だと思います。ですが、私は偶然にもリリー達の一ヶ月が危険がない事。ある人に保護されている事を、流されて来た異界落ちの品物から知る事が出来ました。異界落ち物の中は私が生きていた時代と重なるようでした。ふと、見ると偶然風が吹いて本のページが捲れました。


「これ、リリーとララだわ」


驚いたわ、見つけたのは写真集です。それも私が前世で知っている衣装をリリーとララが着ています。ポーズ付きです。羨ましい!私が撮りたかったわ!


「お嬢様…あ!本当だ!後ろの景色はこの世界にはないぞ!」


一瞬、嘘だと勘違いしたライですが、写真集を見て納得したようです。


「本当だ!あれ?手紙?落ちたぞー!お嬢様!」


フライが写真集の中から落ちた手紙を拾ってくれました。



過去の俺へ


この手紙を読んでると言う事は、写真集を見てると思うが2人とも未来の嫁だ。信じられないと思うが本当だ。ついでに言うと嫁は異世界人でこの世界に飛ばされて俺と出会う。どんな未来を選ぶのも過去の俺の自由だが、彼女達を見掛けたら助けてやってくれ。因みにこの写真集はその時に撮ったものだ。出会って一月後の昼ごろに迎えが来る。後は過去の俺自身の判断に任せる。


手紙にはそう書いてありました。異世界に、リリーとララはお嫁さんに行ってしまう事が決まってました。これは大変!魔法陣の強化とリリーとララを通勤可能にして側に居てもらわないと!


「固定魔法陣で、通勤可能にしなければリリーとララに会えなくなってしまう!」


常時使える物に変更する為に魔石を作る事にします。ダイヤモンドカットの魔石を沢山埋め込んで発動可能な魔法陣に!


「お嬢様、どうしましたか?」


珍しく難しい顔をした私が急に魔石をを作り出したので、心配したガイ達に聞かれました。


「これを読むと分かるわ」


渡された手紙を読んで驚いています。そうでしょう、今までリリーとララを、真面な意味で嫁にと言う人が居ませんでした。女神と崇められても本人は普通の女の子です。と思っていましたから、自分自身を見てくれる人にやっと巡り会えた2人に異世界に嫁ぐなとは言えません。


「へ!これ本当ですか?」


本当だと思います。写真集の中身は私の前世の世界ですから。


「うわーっ!リリーもララも異世界に嫁ぐのか!お嬢様に会えなくなると泣きそうだな!」


フライも私と同じ事を考えたみたいですね。通勤可能な魔法陣をお土産に2人に会いに行きます。リリー!ララ!生の衣装を見せてね。


「大丈夫、魔石を沢山埋め込んだわ。通勤可能よ」


「おお!流石お嬢様だ!」


フライが手を叩いて喜んでいます。


「凄いですね。お嬢様通勤可能になれば、きっとリリーもララも侍女は辞めませんよ」


ガイが嬉しい事を言ってくれました。私の我儘ですがリリーとララには側にいて欲しいです。


「今から出発します。目は瞑ってください。眩しいですよ。発動トレイン!」


調子に乗って前世風発動呪文にしました。


「「「はい!お嬢様!「「ご主人様!」」」」」


光った瞬間にリリーとララの前に転移しています。リリー達の顔が見えて泣きそうになります。


「リリー!ララ!無事ね、良かった」


リリーとララに抱き付いて喜びました。横を見るとリリー達より少し年上の男の人がいました。この人が写真集と手紙の主ですね。


「「お嬢様!ありがとうございます!」」


涙を流しながら喜んでくれるリリーとララが可愛いです。ついでに衣装も。


「無事なのは分かっていたけれど、服似合っているわ」


そうです!今、リリー達はもの凄く可愛い服を着てます。似合うだけにまだ色々着せたいわ。


「お嬢様、こちらが私達を助けてくださった大三様です」


がっしりした感じの男の人です。この人が手紙の人ですね。リリーとララを責任を取ってお嫁にもらってくださいね。逃がしませんよ!


「知っています。写真集の手紙読みました。もちろん責任は取ってくださいますね」


そうです。さっと纏めて撮影会です。着せたい服を買って来させて撮りまくります。


「「え?お嬢様!」」


驚いているリリー達には悪いですがこれは決定です。変に揉めるより踏ん切りが付くでしょう。


「もちろんです。私でいいのですか?」


ちょっと自信なさ気ですが、あの写真集には愛が溢れていたので大丈夫ですね。


「大丈夫です。結婚式はこちらと彼方2回します。通勤可能にしましたので子供ができるまで私付きの侍女は続けられますよ」


聞いたリリーとララの顔が嬉しそうです。


「良かったですねリリー、ララ、婚約おめでとう」


ガイがお祝いを言ってます。ライやフライも声をかけました。


「良かった、婿が見つかって。親御さんが心配してたからな」


「ぎゃはははーっ!女神様が婿取りすると知ったら大騒ぎになるだろうな」


ライとフライの言葉にリリーとララが怒ってました。仕方ないです。行き遅れたと心配してる両親、女神様を嫁にと意気込んでいた貴族達ですから。どちらにしても2人の幸せの邪魔は私が阻止します。幸せになってね。リリー!ララ!




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