第九十六話
本編はこれで完結です。今までありがとうございました。この話を書き続ける事が出来たのは皆さんのお陰でです。感想、ご指摘、励まし、時には丁寧に教えて頂いいて書けました。残り番外編をあげて終わろうと思います。ブックマークに評価をくださった皆様、本当にありがとうございます。感謝します。
大部屋に集まって次の準備をしています。会場も整いました。豪華版屋台、B級グルメも用意しています。後は可愛い売り子ではなく、可愛いメイドさんから熟女のメイドさんまでチョイスして、前世有名だったざわ◯んメイクで、あら不思議美少女〜美女がいっぱいですわ。メイク術恐るべしですね。
「王子妃様、信じられないです!これが私の顔ですか?」
「素敵だわ、私もこんな綺麗にして貰えるなんて」
メイドさん達の感謝の言葉と驚きと喜びの言葉を頂きました。これで私の、お気に入りの衣装達を活躍させられます。沢山作っておいて良かったです、ゴスロリ風メイドさん可愛いですよね。この世界では馴染みのない制服シリーズも揃えてみました。
せ、い、ふ、く、それは背徳の香り。宰相様は、別枠で遊びで作った危ない女教師のスーツ姿に萌えていらっしゃる様です。一度言っておきますが、お触りはいけませんよ!そう言っていた横で、完成したメイドさん達を見たライ達が一言余計な事を言っています。
「お嬢様、詐欺ですね。騙されてしまいますよ」
ライ酷い言い草ですね、元が良いので綺麗になるのですわ。
「おひょーっ!お嬢様!びっくりだぜ!」
フライ驚くのは構いませんが、ニヤニヤするのは下品なのでやめてくださいね。せっかくの、王子様バージョンが台無しですよ。
「シリスティア嬢は器用ですね。その技を私にも教えてくれないかしら?」
キラキラした目で聞かれてしまいました。王妃様も美しくなりたいのですね、この際ですので皺を消しますね。
「王妃様、化粧直しをして見ますか?陛下も喜んでくれますよ」
何時迄も、好きな人の前では美しくしていたいのは女心ですからね。
「まあ!ありがとう、カーディナルは素敵なお嫁さんを見つけたわね」
「母上!」
恥ずかしがってるカーディナル殿下はレアですね。王妃様のメイクをし直して陛下に見てもらいましょう。王妃様の横に居る、陛下も期待しているようですわ。仲の良い理想夫婦像です。早速メイクを施しました。
「どうですか?王妃様」
なかなかの出来になりました。やっぱり元が良いのでやりやすいです。化粧品も特別な物を使ってます。皺を消していますので二十代に見えます。王妃様も笑顔です。ライ、口パクで余計な事を言うのは止めて!フライも身振り手振りは要らないわ!
「素敵だわ!どうかしら?」
陛下の方を向いて、王妃様が良い返事を期待しています。
「綺麗だ。フローリアンローズに負けてない」
この世界で、一番綺麗と言われる花です。流石陛下ですわ。王妃様嬉しそうです。そろそろ会場に行きたいと思いますが。
「用意も出来ましたし、舞踏会の続きを始めましょう父上」
カーディナル殿下も、同じ様に思って陛下に話を通しています。空気読める出来る人ですわ。
「そうだな、随分待たせてしまったが始めていいだろう」
陛下の許可をもらいましたので、会場に招待客を入れました。中を見た人達から驚きの声が聞こえてきます。短時間で元通り以上に素晴らしいのと、綺麗で可愛いメイドさん達の出迎えに誰もが唖然としています。やはり、見た事もない制服シリーズは人の心を擽るようですね。皆が入った所で陛下のお言葉が響きました。
「皆に知らせたい事がある。我が息子カーディナルが妃を娶った。この国も安泰だ、今日の良き日を皆で祝って欲しい」
ワアアアアアアアァーッおめでとうございます!!と凄い歓声が上がってます。私もびっくりです。皆喜んでくれている様です。
「シリスティア嬢、大丈夫ですか?私と一緒に、あの場所に妃として行ってもらえますか?」
返事を待って、緊張しているカーディナル殿下がいます。ここに立つ前、色々な事がありました。前世の記憶を思い出し魔法を使えて喜んでいた事バツイチになり、国を出てカーディナル殿下の妃に流されてなった事が思い出されます。今更などで後悔はしていません。
「はい、カーディナル殿下、よろしくお願いします」
にっこり笑ってそう言うと、カーディナル殿下が微笑んでくれました。他の人には、凶悪さが増した様にしか見えないでしょうね。
「はい!必ず貴方を守ります!」
転生して憧れの魔法使いになりました。おまけに、王子様のお嫁さんです。大変な事もあるかもしれないですが、魔法道を極める事は止められないです。新しい、二度目の人生を楽しく過ごし行こうと思います。