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従兄妹が語る前世小学生のシリスティア秘話パート3

前にも言った通り俺の従兄妹小学生だが変な友人がいる。それも俺と同じ高校生だ!もう一度言うが従兄妹は小学生だ!変わった友達だがかっこいいイケメンだと話していたが、実は違うこの辺の高校で有名な凶悪顏の二人だ!不良だった!だったのだが今は過去の話になった、従兄妹の嫌われまいと不良を辞め現代社会で通用する実力を付ける方面に方向転換したようだ。


「剛お兄ちゃん、今度友達のお兄ちゃんのお父さんの会社に連れて行ってくれるの」


「何しに行くんだ?」


「社員食堂のメニューが美味しいか調べるからだって」


餌付けか?連れて行く口実かもしれないが。


「お兄ちゃんのお父さんも一緒にご飯を食べると言ってくれたよ」


「お父さんもか?いつ約束したんだ?」


「この間お兄ちゃん家に遊びに行った時、一緒に来てくれると嬉しいって」


あいつの親は従兄妹を利用して会社を継がせようとしている?元々頭も良く様々なアイディアを出して今では会社の書類さえ簡単にかたずける事ができると聞いた。従兄妹が言うにはお兄ちゃんは凄いらしい。


凡人の俺には分からないが、 父親に日々感謝されている。従兄妹に息子と仲良くしてくれてありがとう!とよく言われプレゼントをくれようとするが、俺に言われている為もらってはこない。

その分有名で珍しい限定物のスイーツを食べたりお土産にもらって来る。おばさんの負担にならない物だけをもらうように従兄妹に言ってあるのでそれは守っているようだ。


「明日行くんだよ。剛お兄ちゃんお土産貰っていい?」


「おばさんが驚く物はダメだぞ!普通に見える物にしろよ!」


会社に行ったのは別にいいが厄介事が増えていた。従兄妹は気付いていなかったが、見かけた俺が言うから間違いない。この間用事で従兄妹と有名デパートの売り場に行くと社長とか専務とか兎に角お偉いさんが挨拶に来る。


「お嬢様、お買い物ありがとうございます。社長によろしくお願いします」


「あ!この間お兄ちゃんの会社に居たおじさんだ」


「これをどうぞ、お土産です」


「おじさんごめんなさい。貰うとお兄ちゃんに怒られるの」


有名デパートだけあって色んなお兄ちゃん関係の知り合いがいるらしい。目的の物を辿り着くまで沢山の人に呼び止められて苦労した。それも年配の人達に頭を下げられるのだ!金持らしいセレブの人達が従兄妹を見かけるたびにされるのだから居心地が悪い事この上ない。

もう一度しつこく言うが従兄妹は小学生だ!それに俺を見る度にこいつ誰だ!と言わんばかりの扱いに凹む。俺は悪くない!俺の方こそ、こいつら誰だ!だ!


案の定、やはりおばさんと出かけた従兄妹が、買物に行った先で色んな人に呼び止められて俺と同じ目にあったおばさんが泣いていた。あんな扱いを受ければおばさんが泣くのも仕方がないと俺でも分かる。買物が出来なかった為、俺の母親に相談してきてどうにかしてやりなさい!と母親に言われた俺は従兄妹に忠告する事になった。


「おばさんが買い物できないと泣いていたぞ!」


「えー!私の悪いの?」


首を傾げて不思議な従兄妹はお兄ちゃんと一緒で慣れたみたいだが俺やおばさんには無理だ!


「お兄ちゃんに電話して止めさせろ!おばさんに嫌われたら終わりだぞ!って言えばいい」


「うん、分かった。終わりだよ!言えばいいの?」


「そうだ!お嫁さんの道が遠くなるぞ!と言えばいい!」


「あ!お兄ちゃん、お母さんが泣いているから知り合いの人に挨拶要らないよ、って言ってね」


「何故だ!俺の友達に挨拶は当たり前だ!」


「うーん?剛お兄ちゃんがお嫁さんの道が遠くなるからダメだって!」


「え!……そうか分かった!言っておくからまた遊びに来てくれ!限定物のお菓子が手に入ったぞ!」


「うん!ありがとうお兄ちゃん!」


相変わら餌付けに余念がない様だ。もう一人にも同じ内容をスマホで連絡させた。どちらを選ぶか分からないが、前にも言った通り従兄妹の未来は二人に捕まっているだろう。どちらを選んでも俺から見れば変わらない。ああ見えても俺から見れば従兄妹は図太い神経の持ち主だ。無意識のスルー機能が半端ない。おばさんの気苦労が減る事はないだろう。長生きできるかは微妙だな。俺には助けるのは無理だ!健闘を祈る。




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