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第八十六話

次回更新は1月26日です。

真実を聞いた今、呆れるしかないですね。どこの国に、二つの国を又にかけた継承をするなど考える馬鹿がいますか?聞いたこともありません。目の前の、この魔法使いの弟子の先祖は余程力のあった魔法使いだったのですね。アホな事ができるくらい。


「そんな呆れた顔されても、やったのは僕じゃあ無いからね〜。先祖だからね〜勘違いしないでよ。」


顔をしかめて首を横に振っています。やはり不本意なんですね。掛けられた先祖持ちとかけた先祖持ち、どちらもある意味不幸ですね。


「しませんが、悪戯はやめてくださいね。」


真面目な顔で言うと、なぜか魔法使いの弟子さんの顔が青ざめました。来るたびする悪戯は勘弁して欲しいです。


「できないよ!君の方が怖いよ!!」


ブルブル震えながら言われても知りませんわ。何もしていないのに心外です。


「私は平凡な人間ですわ。勘違いしないでよください。」


全く失礼ですわ!私…何もしていませんわ!


「え?えええええええーっ!それで普通ー!!嘘だああああああーっ!!」


どこも変わった所はないですわ?首を傾げて自分を見ましたが、変わりません。驚いている魔法使いの弟子さんがいます。叫んで口を開けたままです。


「どこもおかしくないですわ。」


魔法使いの弟子さんの目がおかしいのでは?と思い、じっと見ていると泣きながら話し始めました。


「本当はこっそり掛けようと思ってたのに!強力な結界は張ってあるし、僕には魔力が目に見えて分かるんだよ!君の滅茶滅茶あるし!今真面目に言った時は怖いくらいの魔力が僕に向かって棘みたいに囲まれるし…グスッわあああああぁ〜ん!」


涙を、ぼろぼろ落としながら泣いてしゃがみ込んでしまいました。私、何もしていませんよ!泣かれても困ります!魔力が見える?どうも具現化された物でも見えてる様ですね。私には分かりませんが。


「ごめんなさい!この子を怒らないでください!」


綺麗なお姉さんの登場です。金の髪に紫の瞳の白く健康的な桃色のほっぺの美女です。何者でしょうか?


「お姉ちゃ〜ん!怖かったよ〜。僕には無理だよ〜。」


ボン!!と音が聞こえたら魔法使いの弟子さんが、小さくなって美女に抱きついて泣いてます。


「うおッ!小さくなったぞ!」


驚いた護衛騎士の声が聞こえました。どっちが本当の姿なのかしら?


「小さくなったわ、ワルワル鳥が落ちて背中にしがみついて可愛いわ。」


一生懸命しがみついてる姿が、前世で人気のあったコアラに似ていて可愛いです。


「え?お嬢様!そこですか?気にするの!」


ララが叫びました。可愛い(この場合はキモカワ)は正義よララ。


「リリー今ならワルワル鳥触らしてくれるかしら?」


リリーに聞くと真剣な表情で話しだしました。


「それよりもお嬢様、そこにいる人は誰か聞いた方がいいと思います。」


開いた口がふさがりきれないでいるカーディナル殿下。困惑の護衛騎士に、泣く小さくなった魔法使いの弟子さん、謎の美女。一種のカオスな状況を整理したいのでリリーの意見に従います。どんな話が出ても驚かない様にしたいですね。


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