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フリードside1

タブレット不調で死にめにあいました。今日はすみませんでした。ごめんなさい。

お詫びにもう一話書きました。

私は、ファンディー国皇太子フリードだ。

ここ最近国境を越えて、魔獣が多く自国に来るため隣国の町まで、秘密裏に調査していた。

旅の途中、魔獣に襲われたのだ。


数が多く対処しきれず、私をかばい騎士の1人が怪我をしたのだ。

急いで治癒を使える近くの神殿に行ったが留守だった。

どうする事も出来ず他を捜していると、一人の女性が声をかけてきた。


「私で良かったら治しましょうか?」


「出来るのか!頼む!」


言われ、思わず頼ってしまった。不思議な魔道具を使い昔の傷まで治してくれたのだ。

神殿の治癒術者にも、サジを投げられた傷をだ!

神殿の神官が使う治癒ではなく魔法具を使って治したのだ。

綺麗な魔法陣が、身体の上に浮かび、光と共に潜ると、傷が見る間に修復されて行く。

症状によって、魔法陣が幾つも浮かぶのだ。

その美しさに息が止まるほどだ。

ジュラルドは、十年前誘拐された私をかばい拷問を受けた。

誘拐した男の中に人を切り刻むのが好きな、狂人がいたのだ。

その男に大事な物を切られたのだ。

だが、そんな酷い目に会いながらも「殿下…大丈夫ですよ。」と言い恨む事はなかった。

そして、 私の無事を喜んでくれたのだ!

そのジュラルドを助けてくれたのだ!


ジュラルドは、私の従兄弟になる。母上の妹になる叔母の息子で、侯爵子息で幼馴染だ。

五歳年上で、私に何時も優しく相談にのってくれ、王家に忠誠を誓ってくれている。

かけがえのない人だ。


一度も不満など聞いたことがない。弱音なども吐かない。

どうにかしようと、ありとあらゆる方法を試したが駄目だった。


試す度に「気にしないでください。平気です。」と言うジュラルドに

すまないと思う気持ちだけが募っていった。


それを治してくれたのだ。

幾らでもお金を払う積もりでいたが要らないと言うのだ。

不思議な女性だ、私達は顔がいい。

女達は、何処へ行っても纏わり付いて来た。

邪魔だと、思う事の方が多かったくらいだ。


だが、彼女は私達を見ても、反応がない普通の接し方なのだ。

侍女が、治癒を使える事を内緒にと、申し出たので誰にも言うつもりはない。

恩を、仇で返すなど出来はしない。私の名にかけても。


「気にしないでください。明日ファンディー国に行くのです」


「ファンディー国!私達も国に帰る所です。護衛に加えてください」


護衛を申し出たが、要らないと言う。

迷惑そうな顔をしている。仕方がないのでゴリ押しして見た。


「責めて恩返しをさせてください!」


侍女の提案がなかったら、絶対断られていたな。

乗り気でもなさそうだ。


「ララの提案した後方支援を、お願いします」


「はい、任せてください!」


護衛になることを、了解してもらえた。

後は、無事に送り届けるだけだ。


「ランド、シャルマ、ディー、明日は彼女の護衛をしながら国に帰るぞ!」


「「「はい!殿下!」」」


「彼女はジュラルドを助けた命の恩人だ。昔の傷まで治してくれたのだ」


私の心を軽くしてくれたのだ。希望もくれた。


「殿下、彼女は貴重な人ですよ。治癒術を神殿の神官より使えるなど」


治癒術もだが、彼女の人としての優しさが気にいった。


「王家に治癒術者がいる所は、神殿からの圧力に屈しない力を持てます」


私の国にくるのなら、まだチャンスがある。

絶対に逃がさない!

ここにいる私の信頼する者達も、彼女を手に入れるべきだと言うのだ。

治癒術を使える妃を持てば貴族達も何も言えないだろう。

神殿からの圧力も減らせる。

何の気負いもなく、普通の暮らしを彼女となら出来るだろう。





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