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第八十四話

次回更新は1月19日朝です。

舞踏会の始まる前にマーカーの魔法具を見て確認してもらいました。カーディナル殿下が凄い良くこんな物を思い付きますね。と感心していましたが私のはズルです、前世のパクリですから前世持ちが他にいたらゲームの真似じゃないか!と叫ばれ、絶対パクリと言われますね。


「シリスティア嬢のお陰で、不審者を見つけやすいので助かります。」


お礼を言われました。先ほどの失敗した魔法具ではなく、別の物をカーディナル殿下の指に付けてもらいました。今度は弾く物ではなく守る物です。


「そんな事ないですわ、カーディナル殿下が協力してくれなければ私一人の力では何もできませんわ。」


こんな変な物を、置く許可を出してくれるカーディナル殿下の広い心がないとできないですね。どんなに優れた物で在ろうと使う人が悪ければ役に立ちませんから、その(あた)りの事ではカーディナル殿下は使える人(主に丸投げとも言う)だと思います。


「シリスティア嬢、何があっても全力で守ります。」


真剣な顔で言われました。真摯な姿勢のカーディナル殿下にちょっぴりかっこいいと思いました。相変わらずの凶悪顔は逆に安心しますね。


「はい、お願いします。」



にっこり笑ってお願いしたら、真っ赤になったカーディナル殿下がもごもご言ってましたが聞こえませんでした。おかしな事言った覚えはないですが?

時間になり舞踏会のが始まりました。沢山の人達が会場に溢れています。陛下の挨拶の後、陛下と王妃様のダンスが始まりました。

本当は始めに婚約発表する積りでしたが、魔法使いの弟子が何をするか心配だったので、周りの警戒しながらもう一度私が張った要所要所の結界魔法を強化してから会場に入る事にしたのです。



「すみません、シリスティア嬢。本当ならもう会場で楽しんでもらえたはずでした。」


気の毒そうなカーディナル殿下には悪いですが、舞踏会に興味ないです。婚約発表して初めから注目されるより最後の方が楽に感じますから大丈夫です。


「気にしないでください。カーディナル殿下と一緒ですから寂しくはないですよ。」


一応そう言うとカーディナル殿下が、また真っ赤になりました。私には、喋る時に偶に赤くなるカーディナル殿下の方が不思議です。それに挨拶回りより気楽でいいと思いますので気になりません。あの人混みに入るよりはマシです。基本舞踏会もパーティーも、好きではないのでゆっくり散歩の方がいいです。


それに、リリーとララを綺麗に変身させています。目の保養も兼ねているので退屈しません。遠くからチラチラとリリーとララを見ている人が沢山のいますね。美しさは罪ですね、実感します。

服も大きな薔薇の模様が素敵でスタイルのいいのが丸わかりの物ですし、素足は見えないですがやはり美脚なのは分かるようなので注目されているようです。私に視線が来ませんから流石私の侍女!優秀だと楽で助かります。不埒者はヒールで撃退できますから備えは万全ですね。ふふ、お馬鹿さんが一撃でドスッ!ムギュと、リリーとララに撃退される姿が目に浮かびます。



「ふ〜ん、王子のお嫁さんは凄い子だね〜。」


上の方から声が聞こえました。はっとして顔を上げて見ると、見た目十七歳くらいのイケメンがいました。


「誰だ!どうしてそんなところに!」


「殿下!気を付けてください!」



カーディナル殿下が大きな声で叫んでます。。護衛の騎士達が私達の盾になっています。あれ?ワルワル鳥の子供?頭の上に乗っています。もしかして、魔法使いの弟子さんでしょうか?


「わあ〜っ!可愛い!ちっちゃなワルワル鳥!」


ちっちゃなワルワル鳥がいます。可愛いです。(美味しくもありますが)触ってみたいです!大人になると凶悪顔になりますが、ちっちゃなワルワル鳥はキモ可愛いです。


「へえ〜、君ワルワル鳥の可愛さが分かるんだ!気があうね〜。」


ストンと上から私達の前に降りてきました。護衛の騎士達が剣を構えて守ってくれています。あの魔法使いの弟子なら、敵わないと思いますが頑張ってくれているみたいです。


「殿下やシリスティア様を守れ!」


「「「はい!!」」」


一生懸命なのは分かりますが、話を聞いてみないと事情が分かりません。護衛の人が盾になってみえないので、前世でよくやっていた方法をやってみます、友達にするみたいに手を振って声をかけます。


「魔法使いの弟子さーん!何の用ですかーっ?」


用があるなら聞いてみるのも手だと思いますよ。敵意がないなら話し合いは有効です。


「お嬢様!それは違うと思います!」


リリーが、貴族のお嬢様のやり方ではないです!記憶が戻ってる私は何方かと言えば庶民に近いですから似非お嬢様です。それに、分からない時は聞いた方が早いのよ。


「お嬢様!危険です!」


ララ、そんなに危険な人には見えないので話を聞くのが一番良いですよ。


「大丈夫よ。ワルワル鳥を触ってみたいわ。」


小さな声で、それがお嬢様の本音ですか?無謀です。世間知らずもここまでくればとリリー達が言ってます。聞こえましたよ!二人とも残念な人を見るように私を見ています。可愛いと触りたくなるのはしょうがないです。

何故か魔法使いの弟子さんも、可哀想な子を見る目で私を見ていました。心外です!私は嘘は付いてませんわ。

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