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第八十二話

次回更新は1月13日朝です。

リリー達のプリン用衣装も決まり一安心です。明日の舞踏会は楽しめそうですわ。自分の婚約発表もありますが二度目ですし、一度目みたいに無視される事がないと分かっていますのであまり気になりません。


「お嬢様、明日ですね。」


リリーが大丈夫ですか?と言わんばかりに気遣ったくれます。良くできた侍女だと思い嬉しくなりますね。


「そうね、明日にはお父様とお母様が来てくださると返事が来たとカーディナル殿下が報せてくれたわ。」


きっとびっくりしたでしょうね。でも、不幸ではないから心配しないでと来た時に話をして教えたいですわ。


「沢山の出来事があったけれども、毎日が楽しいから大丈夫だわ。」


色々な事がありました。夢見てた結婚生活は浮気な旦那様に失望し呆れて暮らしていた時、偶然前世の記憶を思い出してからは気持ちが楽になったわ。それからは、魔法を使える事に喜んで凄いは異世界と内緒で魔法具を作ったり実験したり好き勝手していたら、結婚相手を他国の王女に盗られ自国に二度と戻らない約束を結んだり、変な人に付きまとわれたりもしたわね。


今は優しい(顔は世間では凶悪と言われているが私にはかっこいい前世のお兄ちゃんと一緒だと思っている。)カーディナル殿下にプロポーズされて、婚約腕輪をはめる事になって短期間にめまぐるしく周りが変わったと感じていますが、悪い方向ではないのでいいかな?とは思っています。物思いにふけっているとお客様が来たようです。


「お嬢様、カーディナル殿下が来られました。お話があるそうです。」


リリーが知らせらせてくれました。明日の打ち合わせかしら?変更する所があると間違えそうだわ。恥はかきたくないけど自信はないわ。


「今行くわ。」


急いで応接室の方に向かいます。ララがカーディナル殿下にお茶を出してもてなしています。


「カーディナル殿下、何か急ぎの用ですか?明日の舞踏会の手順に変更でも?」


私を見てほっとしているようですね。どうしたのでしょうか?


「シリスティア嬢すみません!明日の舞踏会に魔法使いの弟子が来ると報せが来ました。」


魔法使いの弟子?もしかして初代ワルワル鳥の魔法をかけた魔法使いのですですか?


「何か大変な事でもされるのですか?」


カーディナル殿下が、冷や汗を流しながら話しているので碌な事ではないのは決まりですね。


「節目節目に来る魔法使いが、悪戯をしていくので毎回その時代の王が四苦八苦している様です。手紙が届いて急いで調べると王家の碑文に残っていました。」


(つま)りワルワル鳥に似た子供が生まれた時代に現れるですね。困った顔をしているカーディナル殿下が気の毒になりました。本人の所為ではない事で責めることはできません。


「どんな悪戯をしているのですか?命に関わるくらいのものですか?」


命に関わるような物なら許せませんし、両親も出席する舞踏会に不備があるとは思いたくないですから。



「そうですね、男性全員がハゲにされたり一年ミカーの実がならなかった事も。まだ沢山ありますが本人の名誉の為あまり言えません。」


まさに悪戯ですね。多分、魔法使いに碌でもない事を言ってお仕置きされた様です。対応さえ間違えなければ大丈夫な気がしますが。多分加護を与えたと言えど、ワルワル鳥そっくりな子供が気になっているのでしょうね。


「本当に悪戯ですね。魔法使いの悋気に触れなければ大丈夫な気がしますが。」


心配そうなカーディナル殿下が気の毒に思えます。調べて言えない様な事が沢山書いてあったのですね。ただでさえ気苦労の多い顔を授けられて大変なのに運がないとは…。


「嫌になりませんか?私と舞踏会に出てくれますか?」


言葉を言ったカーディナル殿下が私の手を握ってお願いしています。まさに雰囲気は捨てられそうな犬の様です。顔は凶悪ですが可哀想な感じか可愛いですね。大丈夫ですよ、今更婚約解消はしませんから。


「大丈夫です。舞踏会には出ますわ。心配してもなる様にしかなりませんから、それに私にはリリー達にライ達優秀な侍女と護衛がいますから心配していませんわ。」


魔法使いの弟子がどんな人物か分かりませんが、楽しい毎日を過ごせる様に話し合いはしたいですね。せっかく楽しくしようと頑張っているカーディナル殿下を助けるのは、婚約者になった私の義務だと思いますので、魔法具最高装備でやらせて頂きます。簡単にはやられませんわ!お気楽な毎日を送るための努力は惜しみません!前世で、お兄ちゃん達がやっていたポーズでもして気合を入れたいと思います。




「お兄ちゃん、そのポーズかっこいいね!」


「いいだろ!気合入るぜ!かかって来いや!」


「かっこいい?俺もやるぜ!かかって来いや!」


「うん!決まってるよ!かっこいい!」


思い出すわ、お兄ちゃん達にかっこいいと言うと喜んでたよね。私も気合いを入れるわ。すっくと立ち上がり勢いよく行きます!


「かかって来いや!!」


あ!カーディナル殿下の前でポーズ決まったわ。驚いてる!


「…シリスティア嬢?」


急に声を出して言ったので驚いたみたいです。やる気満々の私に困惑気味なカーディナル殿下です。


「これは遠い国の作法ですわ、舞踏会に向けて気合いを入れましたわ。無事終わるように頑張りましょうね。」


にっこり笑って言うと、カーディナル殿下が首を縦にブンブン振っているので大丈夫ですね。何があっても最高タッグを組んで乗り越えてみせます。


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