そんなもんやて
この作品は作者が暇つぶしに作った作品です
文章力とか、小説として色々欠けているかも知れません
気にしたら作者が引きこもるかもしれないっす・・・嘘っす
ある日の朝。
チュンチュンチュンチュン。
小鳥のさえずりが気持ちのいい朝です。
僕、「佐藤 王徒」は快眠していた。
「おにーちゃーん。起きないとお兄ちゃんの携帯電話壊すよー」
「やめてーーーーー!」
僕は、朝っぱらから本気で携帯を壊そうとする妹を抑止する。
「あれ?もう起きちゃったの?2,3個ぐらい何か壊す予定だったのに」
ブンブン、トンカチを振るわしてさらに恐ろしいことを表明する妹。
まったく、困った妹です。
「朝起こすためとは言え、そんな物騒なことするのはやめてねミサちゃん」
妹の名は「佐藤 ミサ」。短髪で僕と同じ銀髪で納豆まきの柄の髪留めで髪を止めていて小柄で我が妹ながらかわいいと思ってしまう。
いかんいかん、そんなことを口にしたらミサに殺されしまう。
「とりあえず、朝ごはん作って」
分かってましたよ。
毎朝のことですからね。いつも、ミサは僕より早く起きてくるくせして、朝ごはんを作るわけでもなく僕を起こして、朝飯を作らせにくる。
僕は、眠たそうに布団から起き上がり窓の外に目を移す。
チュンチュンチュンチュン
ああ、実に良い小鳥のさえずりだ。
これで、妹の手の中にある、今は懐かしきカセットテープがクルクルと稼動していて、そこから小鳥のさえずりが聞こえるわけでなければさらにいいのだが。
カチ
ミサがカセットテープを止めて僕のベッドの隣にあるチェストの中に仕舞う。
「さ、朝ごはんにしようか」
何もなかったかのように僕たちはいつもの事だと全て突っ込むべきところをスルーしてリビングへと足を運ぶのだった。
☆
自室から階段を下りる途中
王徒「そういえば今日は土曜日か」
ミサ「それがどうしたの?」
王徒「学校も休みだし何しようかなって」
ミサ「とりあえず、屈伸してれば?」
王徒「・・・・・(一日中?)」
☆
「お兄ちゃん、拙者朝ごはんはカレーライスがいい!」
「はいはい、朝からカレーなんて作ってたらお昼になっちゃうから食パンにしようね~」
これも毎朝のこと。
ミサはどんな時でも、僕に無理を強いようとする。
別に僕はそんなことでめげるような軟弱な精神の持ち主ではないから別にいいのだが、ちょっとその無理強いが気持ちよかったりするなんて口が裂けても
「いえないよな~」
「お兄ちゃん、全部お口から考えてること駄々漏れだね~。気持ち悪いからおにいちゃんお朝ご飯抜きね」
「僕が作るのに僕は食べちゃダメなんだ・・・」
「うん、でもカレー作ってくれたら食べていいよ」
「じゃあ、カレーにしようか」
結局僕はカレーを作ることになった。
キッチンに立ってみると、なぜかそこには良い具合に斬られたジャガイモやニンジンと一緒にカレー粉が置かれていた。
ここまで、できるのなら後は水入れてなべに突っ込むだけなのだから、煮込んでおいてくれればいいものを、ミサは全くつかみどころがない。
「別に私は、食パンでもいいんだけどその時はお兄ちゃんはご飯ぬきだからね」
「ミサ・・・・・カレーにしようか」
ニコニコと笑いながら僕を嘲笑うかの如く席につくミサ。
そんなミサに、僕は確認の意をこめてもう一度カレーにすることを伝えるのだった。
☆
ミサ「いざ行かん!」
王徒「どこへ?」
ミサ「銀行強盗」
王徒「って僕のお財布ーー!」
☆
僕が起きたのは午前7時
そして、朝食という名の昼食にありついたのは11時の事だった。
別にカレーを作るのに4時間も掛けたわけではない。
あれから、ミサが
「隠し味にりんごを入れたい!」
とわがままを言い出した結果、僕は近くのスーパーでりんごを買ってきてすりつぶしカレーに入れて作っていたのだ。
僕たちの住む家は、なぜかスーパーに恵まれておらず自宅から3kmも先に行かなければたどり着けない場所にある。
別に田舎町に住んでるわけじゃないんだ。ちょっと、立地条件が悪かっただけなんだ。
この家に何故住んでしまったのかってのはまた今度詳しく話すから別段今は追及しないでほしくてとりあえず、僕は今チャリンコで全力疾走してきたから疲れてるわけだ。
早く昼食を食べよう。
既に食事の準備を完了していた。テーブルに二人分のカレーライスが並べられていて、ミサも満足げな表情でナイフとスプーンを持っている。なぜナイフが必要なのかは僕には分からないから、追求しないでくれ。
では
「いただきまーす!」
元気よく妹がカレーを食べ始める。片手にもたれたナイフは、そのまま持たれたままでなんら使う様子はなかった。
モグモグモグ
「召し上がれ」
といいつつ、僕も食事を始める。
モグモグ
「グハッ!」
僕は力なく机に顔を伏した。
カレーをよく見ると赤いものが沈殿していた。
唐辛子だ。きっと僕が買い物に行っている間に更なる隠し味にミサが入れておいたのだろう。せっかく、甘口カレーだと思っていたのに・・・
ちなみに、僕は辛いものが苦手だ。そして、ミサは辛いものが大好き。
別に図られたなんて思っていない。いつものことです。
「?お兄ちゃんどうしたの?」
「カレーライスは、辛いものって事は知ってたよ。でも僕の想像を超える辛さに、ちょっと感動してしまったよ」
「お兄ちゃんが食べないならお兄ちゃんの分も拙者が食べてあげようか?」
つまりは、結局僕のご飯はないってことだ。
かわいい顔して底無しのドSっけを持つかわいい奴だ。お兄ちゃん泣けてくるよ。
「あ、我慢して食べるからいいよ。まだご飯もあるしミサはおかわりしてたべなさい」
「ふ~ん、ま、いいわ」
どこかつまらなそうな表情でまたカレーにがっつき始めるミサ。
今日もミサは暴君でした・・・
☆
ミサ「お兄ちゃんトイレ!」
王徒「行って来なさい」
ミサ「になって」
王徒「(ミサのためになるんだったら、い、いやじゃない!)」
・・・・・・・・
☆
「ねぇお兄ちゃん?」
不意に質問をするミサ。そんなミサは僕と今リンテンドーESで通信対戦中。
集中力を切らしたら負けてしまう一面だ。
「ん?」
僕は極力集中力をそがれないように言葉数を少なくして返事をする。
ミサも集中しているようだが、画面内では僕がリードしていてミサには話しかけている余裕なんてあるのだろうかと思う。
「お兄ちゃんの名前の『王徒』ってさ漢字はかっこいいけど、ゲロはいてるみたいだよね」
ガクン
・・・それだけは言われたくなかった。
ESを地面に置いて僕は落ち込んだ。
涼しい顔をしてゲームを続行するミサ。
「ミサに言われるとなんか、ぐっさりくるな」
「・・・・・・」
返事の無いミサ。
画面内を見ると僕はすでに負けていた。
「ゴール~。じゃあ、今度お兄ちゃん一人鍋の刑ね」
そうだった・・・この勝負は賭けをしていたのだ。
僕が負けた場合、僕が一人鍋をする
ミサが負けた場合、夜ご飯はミサが作る。
結局どちらに転がろうと、結局は僕に利益のある話ではなかったのは分かってた。
なぜなら、ミサがご飯を作ればそれは恐ろしいものが出来上がるのだから。それは、一度食べたら忘れられない!なんてキャッチコピーが似合う味だった。
「一人鍋か・・・じゃぁ、ミサは何がいい?」
夜ご飯を作るのは僕の役割。鍋を作るのも自分だが、ミサのご飯も作らなければならない。
「う~ん、お兄ちゃんの食べ終わった鍋で雑炊作って食べる」
最初からこの勝負はそこまで計られていたか!・・・・
☆
ミサ「3,2,1」
王徒「?」
ミサ「そうや!」
王徒「わー!僕の大事なミサちゃんコレクションがーーーー!」
☆
夜中
僕にとって安息の時がまた帰ってきた。
寝るときだけは、ミサが居ないから安心して眠ることができる。
でも、なんだか寂しいと思える。
ガチャン
ドキン!自室のドアが不意に開いた。一瞬幽霊か何かと恐れるが後ろの電気がついていて逆光だが輪郭でミサであることが分かった。
少し寂しいと思った頃に来てなんだがほっとする僕。
「どうした?」
逆光でよく見えないがなんだか気を落としたような雰囲気が伝わってくる。
「・・・私の部屋にゴキブリが出た・・・」
「退治しに行こうか?」
「いい・・・ここで寝る」
なんと!ミサちゃんから一緒に寝よう、宣言をしてくるとは興奮して眠れないかも!なんて兄の威厳がなくなってしまうからいえないから、心に仕舞っておく。
だが、これがどういうフラグか僕には分かっている。
つまりは、「お兄ちゃんは床で寝て」といわれるのだろう。ふっ、僕もミサの事を理解し始めているな、と陶酔する。
そして、ミサが口を開く。
「お兄ちゃんの隣で寝て良い?」
「・・・いいよ」
相当怖かったんだろう。ゴキブリ一匹と言えど女の子にとっては恐ろしいものなんだ。
案外、ミサにもかわいいところがあるのかもしれないが、
女の子なんてそんなもんやて・・・・・
あまりにも脳内がやらなきゃいけないことで切羽詰っていたので
シュールな感じのものを書いて発散した作品です
ミサちゃんのキャラが少し迷走ぎみかもしれないが気にしない様に