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9話 再生と日常

戦いは終わった。

だが、すべてが解決したわけじゃない。

守れたものも、失ったものも、

その重さは、ディナールの中に残っている。

南地区の復興が始まる中、

彼は次の選択と向き合おうとしていた。

これは勝利の続き。

そして、未来を切り開く物語の始まりだ。

ヒコトレとの戦いが終わり、1日が経った。

消火活動はすでに終わり、これで本当に決着がついた。

それでも、俺の中にはまだ問題が2つ残っていた。

1つ目は、後遺症だ。

ヒコトレに攻撃された傷は深く、骨が複雑に折れている。

身体を動かすたび、鈍い痛みが走る。

生きているのが不思議なくらいだった。

そして、もう1つ。

「タミィと……どう仲直りしよう」

俺は、タミィを自分から突き放した。

正しかったかどうかじゃない。

傷つけたという事実だけが、胸に残っていた。

だが、先にやるべきことがあった。

南地区の復興だ。

瓦礫を魔法で片付け、

俺たちは死者と負傷者を運び続けた。

泣き崩れる者、無言で空を見上げる者。

その全てが、俺の選択の結果だと思えた。

貴族によって犠牲が出たことは許せない。

だが、救えなかった俺も、同罪だ。

せめて、丁寧に弔おう。

犠牲者の墓の前で、俺たちは深く敬礼した。

誓いは言葉にしなかった。

言葉にすれば、軽くなる気がしたからだ。

——————

南地区の海岸で、俺は1人、波を眺めていた。

潮風が傷に染みる。

それでも、ここを離れる気にはなれなかった。

足音がした。

振り返ると、タミィが立っていた。

迷っているようで、それでも逃げない目をしていた。

タミィは俺の前まで来ると、

何も言わずに、俺の手首を掴んだ。

その手は、少し震えていた。

「次は……私を置いていきますか?」

胸の奥を、強く掴まれた気がした。

「正直に言う」

俺は目を逸らさなかった。

「また同じ状況なら……

俺は、同じ選択をするかもしれない」

タミィは唇を噛み、視線を落とした。

「だからこそ——

俺が間違えそうな時は、止めてくれ。

命令でも、魔法でもいい」

しばらく、波の音だけが続いた。

「……勝手に死なれるより、

止める方がずっと怖いんですよ」

その言葉は、責めでも懇願でもなかった。

覚悟だった。

「次は、必ず一緒に決めましょう」

風が吹いた。

焼け跡の匂いを消すような、

少し暖かい、やさしい風だった。

「……ああ」

そうして、俺の日常は戻った。

もう1人じゃない。

隣には、タミィがいる。

メイドと王子という主従関係ではない。

命を預け合う、仲間という関係だ。

Maronです!これでタミィとの仲直りが終わりましたね。

コメント、ブックマーク、評価が私のモチベーションに繋がります!是非お願いします!

ちょっと待って!みなさん、最近、

「改革は?」

ってなってるでしょ!?

大丈夫ですよ!?出しますからね!?

Maronでした。

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