七つの宝⑦雪山の宝
雪山の宝を守るのは
屈強なユキケンタウルス。
意外な助けを借りる。
氷の槍を構える一体のユキケンタウルス。間合いを図っていてなかなか仕掛けてこないので弓で狙いを定め、すばやく脚を撃つ。
「くっ」
「やった!」
近づいて剣で攻撃しようとした瞬間に氷の槍は若者の腿目がけて飛んできた。不意の攻撃に避けきれずに刺さる、叫ぶ若者。引き抜くユキケンタウルス。
「肉を切らせて骨を断とうとしたが、届かなかったようだな」
「くうぅっ、くそ」
うかつに近寄れないことを悟った若者は遠距離攻撃に徹する。しかし、先ほどの一撃が油断を誘うためにわざと当たったかのように氷の槍で薙ぎ払われる。
「どうした? そんなに遠くては当たらないぞ?」
ヒュンと矢を薙ぎ払って若者を煽るユキケンタウルス。雪に覆われた岩陰に隠れて矢をはなっても埒が明かないが、近づけばまた攻撃を食らう。
「どうすればいいんだ!」
くそっと地面を殴ったとき、いたいという声がした。
「ぼくはモグラウマー人を乗せて地下を移動するモンスターさ」
「人を乗せて、俺を乗せてくれモグラウマー」
若者はモグライダーになった。地下を進みつつ、目的のユキケンタウルスの足元に着き下から真っ直ぐに腹を刺す。予想外の攻撃に対処しようにも足元の若者はまた地下へと潜む。
「モグラウマー、裏切る気か」
「春が訪れないようにした奴なんて元々信頼なんてしてないよ」
モグラウマーが再び潜りながら近づく。腹を刺され動きの鈍くなったユキケンタウルスに第二の攻撃がその脚を狙う。動けなくなったユキケンタウルスは氷の槍を構える。背後から現れた若者に背中から一撃。この一撃が勝敗を決した。若者はユキケンタウルスを倒し、ユキケンタウルスは消え去り金銀財宝に変わった。
「やったー、これで四季が戻るよ。みんなー」
モグラウマーたちは一斉に現れて、口々に喜びの声をあげた。その中にシキノケンタウロスが現れた。彼女は戦う気はなく、ユキケンタウルスに敗れたので七つの宝を守るモンスターはユキケンタウルスになったという。
「雪山の宝の精、そんなことってあるの?」
「モンスターは強いものほど血気が盛んなので弱そうに見えたら容赦はしません」
「それは主になっても?」
「主は魔王と同じ王としてみているので忠誠心は変わることはありません、主よ」
肩の力が抜けて倒れ込む若者とそれを支えるモグラウマーたちの足元の雪が解け始めてかわいらしい花の精が欠伸をする。
お次はいよいよ最後のお宝、
暗黒島の宝。
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