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七つの宝  作者: 菅原とも
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七つの宝③砂漠の宝

巻きあがる砂漠に視界をふさがれ、

たどりついたのはスナギツネの守る砂漠の宝。

若者とスナギツネのバトル。

 巻きあがる砂は視界をふさいだ。再び目を開いた時に現れたのは真っ白なしっぽを優雅に揺らしている大きな九尾の狐、スナキュウビ。

「これが七つ魔物の一匹スナキュウビか」

 スナキュウビは砂を再び舞い上げて妖術のスナギツネで若者を取り囲み、次々に襲いかかってきた。舞い踊るスナギツネたち。砂の上を跳ねまわる。舌に砂が入りザラザラとする。砂が靴の中にも入ってくるし、肌には差すような日光。若者は水筒の中の水の量を気にしていた。ちゃぷんっとまだ半分はあるのがわかる。戦闘に意識を切り替えて向かってくるものを切り伏せても、砂に帰るだけでまた襲ってくる。若者は乾燥した空気の中、体力を徐々に削られていく。それに、

「足場が!」

「ふふふ、それがわらわの狙いじゃ。愚か者め」

 砂に足をとられて身動きできない若者にスナキュウビは砂の波を起こして若者をひとのみにする。若者は剣を宙へ放り投げて生き埋めにあう。

「ほほほほほほ、わらわの勝ちじゃ。あっけないのう、あっけないのう、モリキョジンがやられたからどれほどのものかと思えば。あれ、腕だけ天高く上げて、哀れよのう」

 スナキュウビは若者の腕へと近づいていった。腕を鼻先で突いているとき、剣はスナキュウビの下へ落ちてきてスナキュウビを貫く。コンッと小さく悲鳴を上げると、スナキュウビとスナギツネたちは消えて同じ数の金銀財宝が現れる。砂の中から若者がはい出てくる。砂を吐き出し、髪や服についた砂を掃き掃う。若者の目の前には金銀財宝と豊かな水とたたえたオアシスが広がっていた。

「気に入りましたか?新たなる主よ」

「このオアシスは?」

「スナキュウビのオアシスです、主。さあ、その砂まみれの体をここで洗い落としてください」

「その前にのどがかわいた。まずは水を飲んでもいいか? 宝の精…でいいのか?森の宝の精と区別がつかない」

「ならば、あちらは森の宝の精こちらは砂漠の宝の精といたしましょう」

 若者は水をですくい上げる。冷たい、ごくごくと飲み干し、一息つく。オアシスの木々を見る。若者が砂漠に来るのははじめてだった。ひりひりと肌を焼く太陽、どこまでも真っ白な見渡す限りの砂、そしてオアシス。行商人が村に来たときに話をせがんで聞いた通りだ。あの行商人は今どうしているだろう?

「おや、見たことがある顔で」

「行商人!」

 懐かしい顔に出会うのも旅の楽しみだ。




快晴海原待つ海の宝へ。

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