七つの宝①宝の地図
酒場で得た宝の地図。
酔っぱらいの与太話か、
全8話のお宝探し冒険はじまる__。
魔王の七つの宝。それは森、砂漠、海、空、地下、雪山、暗黒島の七つにあるという秘宝だ。この七つの秘宝は魔王の七つの剣と呼ばれるモンスターたちに守られている再難易度のお宝で、まだだれも冒険者はひとつも手に入れられていないという。勇者は魔王との戦いでそれどころではないし、それほどの強さを持つモンスターが控えているという。
「このお宝ってのがな、森の秘宝、砂漠の秘宝、海の秘宝、空の秘宝、地下の秘宝、雪山の秘宝、そして最後に暗黒島の秘宝ってんだ」
ひとりの若者が食い入るようにその話をきく。酒場の相席になったおっさんは酒が入ってペラペラとその話をしだしたのだ。若者も興味を持ち、つまみを追加して話を促す。おっさんの口はさらに滑らかになっていく。
「…ここだけの話、俺はとってもいい情報を持ってるんだぜ、青年」
こそこそ話をするような口調でいいだした話はこうだ。どうやらこのおっさんは七つの秘宝の宝の地図を持っているらしい。なんでもおっさんは勇者とパーティを組んだことがあったらしく、そのときに宝の地図を手に入れてこっそりと懐に収めてパーティを抜け出したという。
しかし、七つの秘宝はどの冒険者も手を引くほどの難関。おっさんは中級の冒険者でひとつも秘宝を手に入れられなかったという。魔王の財産ってくらいだからさぞや大金で手に入れれば100代先まで安泰だろう。
「その宝の地図、欲しくないか?」
若者はうなずく。目の前にはその宝の地図が置かれた。
「俺が酔いつぶれるまで飲んでからだ、どんどん飲ませろ!」
これでだまされていたらおっさんをドラゴンの巣に放り込もうと思いつつ、若者はおっさんに浴びるほど飲ませた。そして、おっさんが寝息を立てたころに宝の地図と代金を置いてその地図をしげしげと眺めた。それはこの世界の地図に七つの印がされている。そしてある一文を見たときに若者はおっさんの気になる言葉を思い出す。
「こいつはいわくつきの宝の地図だぜ。持って宝を探してみればわかるさ、とんでもない化け物級の呪いがかかっていいやがる。その呪いが俺が宝を手に入れられなかった敗因だ。こころしてかかれよ、青年」
青年はごくりと息を鳴らした。
青年が何者かはまだわかりません。
様々な場所を旅してお宝を手に入れていきます。
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