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現実世界




5000兆円欲しい。

SNS使っている人なら一度は聞いたことがある

このワード。


ほとんどの者がこの言葉をただお金が欲しいという比喩として使っており本当の意味として使う人などいないはず。


だがこの物語の主人公は今まさに心の底からその言葉を冗談無しに使っている....

これはそんな少年なんやかんやで完結まで進んでいく物語である。


「うおおおおおぉぉおぉ!!!なんでこんなことにいいいいいい!!!!!」

学生服を着た少年はまるでこの世の終わりかのように

筋肉を動かし走っている。

その少年の後ろからなにやらドスの効いた複数の大人の声が…

「まてゴラァ!!!!!とまれええええぇええぇえ!!!!!!」


大人達は見るからしてジャパニーズマフィア通称「ヤ○ザ」

その男が止まれと何度も叫んでいるが少年の姿はみるみると米粒のように小さくなってやがて見失ってしまう…


「ちくしょう!!!!!!どこに行きやがった!!!!!!」


「草の根分けても探し出せ!!!!!!!」


大人たちはそれぞれ別れていきその様子を建物の影から見る少年は取り敢えず一息をつく。




「はぁ...はぁ..やっと逃げ切った。てか何で俺がこんなことに合わなきゃいけないんだ!!!さっきだって…」


少年は大人たちに追いかけられる理由を遡ると

どうやら少年は学校の帰り道幼い少女が父親が冤罪による不当逮捕に対しての署名活動と差し出された紙に名前を書いて何故だか判子も必要と言われたが少年はお人好しなのか言われるがままに判子を押してしまう。


すると書き終わった瞬間名前と判子の欄以外隠された紙が捲られるとそこには5000兆円借用書と書かれた文字が露わになってしまい少年は一体何かのドッキリかと思考が固まって数秒後先程の強面の大人に肩を叩かれてから気を取り戻し先程の状況へと進む…



大人達がもう姿がないと確認すると少年は建物の影から出てきて取り敢えず警察へと行こうとスマホのナビを使い近所に交番はないか詮索すると近くで何やら助けを求める声が…

少年はその声を聞くと交番のことなど後回しと

そのまま声のする方へと足を運んで…


「どうかしたの…?」


「お母さんがいなくなって…探して欲しいの。」


普通の人間なら自身の身が最優先に考えるはずだが

瞳に何の曇りもない少年は正義感などではなくただ当たり前のことをする様に少女の手を取って探し出す。


少女の顔は不安な顔から徐々に喜びへと変わり更には親の

居場所の住所が分かるという。


それはありがたい。少年は聞かされた住所へとナビを使い簡単に案内できたと自身も喜びながら到着する。


その建物は人気が全く感じられないほど古びた工場で

さすがの少年ですら疑惑の感情が浮かぶほどだ。



「ありがとう!お兄ちゃん♪」

だが少女のそんな感謝の言葉を述べられて少年も微笑むと先程の疑惑など消え去って一緒に建物の中へと入ると……



「ありがとう!お兄ちゃん♪」


あれ?さっきと同じ言葉なのに先ほどの可愛らしい少女とは程遠いドスの効いた低い声が聞こえる…



「あれ…?これって?」


建物の中は真っ暗な空間ではあるが外の光が中へと差していき何やら目の前に黒い人影から光が当たり

ニヤニヤと微笑みながら座っている強面のお兄さんが…




少年が全てを理解したときには既に遅く少女の姿はとうに消え複数の大人たちに取り押さえられる…


完全に身動きが取れなくなったところで目の前で座っていた男が立ち上がりこちらに近寄る…


「何か言い残すことはあるか??」


男は手を自身の服の胸ポケットから

拳銃を取り出し少年へと突きつける。



あぁ…なんでこんなことに…

全てはお金さえあればなんとかなった。


最後に残す言葉。

全てを諦めた少年が頭に浮かんだ言葉はただ一つ。



「5,000兆円ほしい。」




〜〜〜その言葉受け取りましょう〜〜〜〜〜



あれ?誰かなんか言った?



第一話    完


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