41話 謎のダンジョン?
イッターイ!
ビックリした、砂漠の怪物の口の中入ったら背中がどっか硬い物にぶつかって痛いんだけど、てかここどこ?
私は周りを見た、近くには皆が倒れ伏している、そして近くには石の壁のようなものがあった、見覚えって言うかよくゲームとかであるダンジョンの壁のようなものだった。
あれ?私達は砂漠の怪物の口の中に入ったよね?
なんでダンジョン?
もしかして砂漠の怪物って動くダンジョンなの?
動いて自分から挑戦者を連れてくる悪魔のダンジョンなの?
も、もう、生きてるからいいや!
「フォリノア、ジオさん達起きて下さい大丈夫ですか?」
私は皆に声をかけ喉を触ってみた、一応皆息はしていたので生きてはいるみたいだ。
にしてもここは本当にどこなんだ?
雰囲気は牙王の森に少し似ている、急に魔物とか出てきそう、周りはちゃんと警戒しとかないと皆が危ないから。
「うぅぅぅ、イッテー!」
ジオさんが目を覚ました。
「ジオさん大丈夫ですか?」
「あぁ、大丈夫、だ、嬢ちゃん、こ、ここどこ?」
ですよね〜、私も最初そう思ったよ、今もここどこか詳しくは分からないけど。
「詳しくは分からないんですが多分砂漠の怪物の中にいると思います。食われたって言ったらいいのかな?」
「それはわかった、俺も砂漠の怪物の口に入ったのは知ってたからよ、でもよこの石の壁があるのはおかしくないか?ダンジョンじゃないんだぞ!」
そんなこと私に聞かれても分かるか!ただでさえ情報のない砂漠の怪物なんだ分かるか!
大体同じ処遇の人に聞いて、分かるなんて言う人がここにいるとでも思ってたのか!!!
てか私の方が聞きたいくらいなんだよ、この世界について全然知らないし、多分この世界の常識も知らないよ私。
「分からないですね、私もジオさんと同じ状況なんで」
「だ、だよな。とりあえず皆を起こそうか。」
はいと私は答え、ジオさんと一緒に皆を起こした。
「アリム、ガルム、マス、起きろ!」
※上の人が分からない人は29話を見てください。
ジオさんは自分のチーム仲間に声をかける。
私はアベルさんとフォリノアに声をかけた。
皆起きるとイテテテテと言って起きる、どこかしら皆怪我をしてるのかも。(自分も)
そして次に発する言葉は、皆揃って「ここどこなの?」、「ここどこだ?」などとここがどこなのか聞いてくる。
私とジオさんは分からないと答える。
私は改めて周りを見渡す、近くには馬車の木の破片などが落ちている、馬はどこかに行ったのかそれとも死んでしまったのか分からなかった。
幸い馬車にあった食料は無事であった、ポーションは全て粉々に砕け飛んでいた。アベルさん大赤字だ。
「あのまず皆さん怪我をしてる感じなので、今からポーションを作りますので飲んでくだい。」
アベルがそう言った、そうだアベルさんは自分でポーションを作って売ってるんだった。
道具などは壊れているものもあったらしいが予備の道具が無事だったので作ることが出来た。
回復ポーションの素となる薬草などを丁寧扱い、一つ一つ綺麗に仕上げていった。
「出来上がりました、どうぞ飲んでください!」
ごくごくごくとポーションを飲むちょぴり苦い、そう言えば回復魔法を使わないのはまだレベルが低くちょっとした傷しか治せないので使っても意味がなかったから使わなかったのだ。
「あれ?回復ポーション6人分しかないよ?アベルさんの分は?」
何故かアベルさんは自分の分を作っていなかった。
「えっと、素材がちょうど6人分で終わってしまって、俺よりも皆さんにと思ったので。」
フォリノア以外がえ!?っと声を上げた、フォリノアはと言うと周りを見渡していた、多分だか魔物が来ないか見てくれてるのだろう、だから反応しなかっただけだろう.....
そして私達はこの場所から動くことになった。
「とりあえずどっち行きます?」
アベルさんがそう訪ねてくる。
道は2本右と左だけ、適当に行くのは危ないのでちゃんと考えた。
口に向かって頭から入ったので起きた時頭が向いてる反対側に口があるのではと予想した。
私は起きた時左を向いていた、他のみんなもそうだった、なので右に行くこととなった。
口に向かう理由は今の所出口は口しか知らない、ダンジョンをさまようより口に向かっていった方が得策だと考えたからだ。
「口か〜、本当に大丈夫なのかな?」
ジオのチームのガルムさんがそう口を開いた。
男なんだからシャキッとして欲しい、出来ればか弱い私みたいな女の子を守ってほしい!!
チラッとガルムさんを見る、ガルムさんは視線に気づいたかこっちに振り向く、だがブルっと体を震わせ頭をゆっくりと戻した。
ちっ!
なんか心の中読まれた気分だった。
次話の42話は9日の0時まで投稿します。




