29話 チーム煉獄の魔剣
私達は死んでしまった一人の男の人を埋葬した。
「そこの嬢ちゃん2人!」
埋葬が終わると馬車に乗っていた冒険者の1人が私とフォリノアの方に向かってきた。
「今回はありがとう。そこの剣の子はめっちゃ強いし、魔法使いの子は頭が良いって言うのか知らないがあんな倒し方を思いつかなかったぜ!」
えー。
お腹が弱点って知られてないの?
「いや〜なんというかシャドウウルフと戦った時お腹が弱点って分かったから同じかと思って、いちかばちかでしたね。」
本当に危なかったんだよ!
もしフォリノアでお腹が切れないとなるとどうすればいいのか分からなくなってたから。
「あ、そう言えば自己紹介してねえな。俺はジオ・アールだ。一応、チーム煉獄の魔剣のチームリーダーだ。それともう一度言うが今回は本当にありがとう。君たちが来てなかったら死んでたぜ。アッハハハハ」
いや、笑い事じゃねーーーし!
死んでたんだぞ。
嫌でもそっか冒険者って時点でそんなの毎日死ぬ可能性があるのか。
良く考えればおっちゃんと同じ反応私でもしそう。
てかフォリノアがなぜだか静か。
じーーー。
おっちゃんのことガン見してた!
何かあ、あるのか?
「そう言えばチームリーダーって言ってましたけどもしかして。」
不適切だが聞いてしまった。
「いや違う俺のチームメンバーじゃない、多分死んだやつはソロでクエストに来たやつだな。チームの奴ら以外とは話してないから名前も知らん。」
ギルドカード見れば分かるのでは?
今更遅いか。
もう埋めてしまったし。
「それとチーム名なんですけど」
「あ〜、カッコイイだろう。男心をそそる名前にしたんだ。アッハハハ、これでもまだ20歳です。アッハハハ」
あ、は、は、はは。
この見た目で20歳か、人は見た目だけじゃないな。
「そうだ君たちはどこに行くんだ?」
ピン!!
びく!
何故か後ろから待ってましたオーラがもろ出てるのだが。
「はい!私達はアーダン王国を目指しています。もしアーダン王国を目指しているのならば私達も載せて貰えないでしょうか?」
これを狙ってたのか、だからやけに静かにしてたのか。イメージ的にうるさいイメージだったから静かだとすぐ気づいたんだよね。
「お、おう、一応俺達もアーダンに向かってるでも護衛でな。馬車は依頼主の俺達のじゃないんだ乗りたいなら、その人を説得してくれ。」
「はい!わかりました。行ってきます。」
おいおい。
1人でいくのかよーー!
私も行くよ!
私はフォリノアの背中を追いかける。
はぁぁー。
フォリノア、足が早いや。
助けに来る時に走った時よりも。
あ!いた!っとフォリノアが叫んだ。
馬車の持ち主が見つかったみたい。
よし私も着いた。
「お!君たちはシャドウウルフ達から守ってくれた冒険者の女の子達じゃないか。礼を言うよ、ありがとう。」
「いえいえ、でもその代わりと言っていいので馬車で私達をアーダン王国まで一緒にのせていってもらえませんか?」
どストレートやん!
守ったから馬車に乗せろって言われても、載せてくれるはずがない。
「良いよ!乗ってきな。そうだ私の自己紹介もしとこう。私はアベル・ナダリだよろしく。」
え?
なんかおっけい貰えたんだが。
優しくねこの人。
器広い。
「こちらこそよろしくお願いします。私はフォリノア・
ダリダンで、隣りがミーネ・アザリアナです。」
「よろしくね。準備が終わり次第出発するからそれまでに準備しておいてね。」
「分かりました。」
なんかスゲー!
この馬車に乗ってる人達。
1人は見た目結構行ってそうなのに、歳は20歳と言うひとがいたり、とても器が大きい依頼主のさんって、なんか凄。
もしかしたら他の人とかなんか個性的な人が多そう。
「よーし出発するぞみんな乗れーー!」
よいしょっと。
うぉー!!
楽だ楽だ。
歩かなくていいって良いな!
男だらけじゃなければもっとね。
うぅぅぅ。
「おーい、大丈夫か?」
さっきの色々と個性的な人だった煉獄の魔剣のチームリーダーの、.....ジオか。
「なんですか」
「いや〜なんか落ち着かない顔してたから」
「そりゃ男だらけですから。乗れたのは嬉しかったけど。」
「あははそうだな。そうだ暇だし俺のチームメンバーを紹介するよ。」
そう言えばまだこの人のチーム、メンバーいるんだった。
「おい来いよ。」
「フォリノアも来なよ」
来てくれ!
1人だと乗り切れない。
男となんて親とジン、バン以外あんまり話したことないから話が続く気がしない。
お願い!
「うん」
良かった。
ほぉ。
「フォリノア嬢ちゃんも来たんか、じゃ紹介してくな、右から行くで、1番右にいるのがアリム・サリティナ。
剣士だ。その隣がガルム・ベリデスこいつも剣士だ。
最後にこいつはマス・ボールル、こいつも剣士だ。俺のチームは全員剣士で組んでる。」
えー。
バランス悪。
魔法使い1人ぐらい入れとけよ。
魔法使う魔物がいるかわからないけどもし居たらクソ不利になるじゃんか。
そこら辺考えてるのかな?
この人達は。
「じゃあとは冒険の話でもしようか。アッハハハ」
そんなこんなで馬車でアーダン王国まで行けることになりました。
歩かなくていいって本当素晴らしいや。
その後もの凄く長い冒険話をされました。




