22話 フォリノア・ダリダン
ゆっくり足音を立てずに寄っていく。
大きな草むらの中にいるみたいだ。
よく分からない。
ガサガサと音がだんだんと大きくなった。
ビクッ!
急に大きくなった音にビックリした。
なんなんだよ〜もう。
出てくるなら早くしてよー。
そう思った。
その時だった。
あ?
女の子?
草むらの中から出てきたのは女の子だった。
白い鎧を付けていた。
騎士とかか?
そう考えた。
たけど。
全身真っ白の装備か、傷とか目立ちそうとか考えてしまった。
「痛てててて。もう草ってほんと嫌い邪魔だし臭いしウザイし」
あの〜なんか知らないけど同じ言葉言ってません?
邪魔とウザイってほぼ同じゃない?
そんなこと考えていると目の前の白い女がこっちに気づいた。
「あ!あーーーー!良かった人がいたーーー!もう本当にダメかと思った。」
白い女はそう言った。
「あの〜こっちはよくそちらの状況が分からないのですが。」
なんかめんどくせぇーと思ってしまった!
「えっとまず私はフォリノア・ダリダンです。一応冒険者です。初心者だけど。」
「あっ。冒険者なんですか。私ミーネ・アザリアです。アーダン王国に向けて歩いているところです。」
なんだ冒険者の初心者か、通りで装備が綺麗たどおもった。
「あの〜私もアーダン王国に向かいたいのでミーネさんについていってもいいですか?」
え?
こんな変な奴と旅すんの?
やだー。
でも断るのはな〜。
いや一緒に行こうか。
1人だとモンスターとか出てきた時危ないし。
2人だと少しは危ないのも軽減されるしね。
「いいですよ。じゃあまずフォリノアさんのオーブについて教えてください。」
これは大事な事だ!!
旅をするのに仲間の能力を知らないなんてやばいからね。
「私は剣士です。一応炎、水、雷のエンチャントが使えます。初級までですけど。」
剣士か。
初級ってなに?
その後私も自分の能力について話した。
彼女からは私の知らないことについても教えてもらった。
魔法には階級があることを。
そしてエンチャントにも階級があることを。
私は無意識に初級魔法を色々と使っていたらしい。
流石私!
知る前に1歩先に行くアホさ!
知らないで使ってたとかなんかアホやな。
てかこの世界のことについては私本当に無知だな。
いい機会だフォリノアから色々と旅しながら聞こう。
「あの〜すみません私さっきモンスターに襲われて食料だけ見事に落としてしまって何も食べるものがないので、何か食べさせて貰えませんか?」
は?
もうさっき食べ終わったよ!
「ごめんさっき食べ終わったの。だから朝まで我慢してね!よし寝よ。」
えっちょ待ってと言ったフォリノアを無視して寝に入る。
フォリノアはうーーと唸り声をあげていた。
うるさい。
だけど結果私よりも早く寝ていた。
何なのこいつ。
でも旅仲間っていいね。
しかも結構うるさい奴だし。
これから楽しくなりそうそう思った。




