16話 崩壊
馬車の中ではさっきの話が気になって仕方なかった。
あんなの聞きたくなかった。
今は怖い。
いつか私の村も襲われてしまうのではと言う恐怖がずっと残っている。
そして久しぶりの我が家に帰ってきた。
父は母に今回の報酬の成果などを報告している。
私はすぐに家に入り手を洗い自分の部屋へ言った。
やっぱり自分の部屋って最高!
前世ではずっと部屋にいたからなんか自分の部屋ってだけで安心出来る。
村漁りのことは別だけど。
そして夜
寝ていたが何故か外から大きな声がするので起きてしまった。1人が叫んでいるのではないとすぐにわかった。
何人もの叫び声よりも悲鳴に聞こえた。
気になり父と母が寝ている1階に降りた。
するとそこには武器を持ち構えている2人がいた。
なんだろそう思い。
話しかけてみた。
「2人ともどうしたの?」
父と母はビクッとしたあと私に目を合わしてきた。
だけど2人の目がいつもと違う。
父の目は見たことある目だった。
その目はモンスターを狩っている時と同じ目だった。
すっと何かを突き刺すような目。
そして父と母の圧。
なにかやばのか?
そう感じとった。
「起きたのか。ミーネ今すぐに自分の部屋に行きベットの下に隠れなさい。」
父がそう言う。
なんでそんなことを聞く暇もなく次は母が焦ったよ話してきた。
「早く行きなさい」
私はわかった。
そう答え階段を上がり自分の部屋に向かった。
気になる、2人があんなになることは今までモンスターが出た時以外なかった。
モンスターが出たのかとも思ったがモンスターではない。
周りからはモンスターの気配がしない。
じゃあなんで?
なんであんな感じだったのだろうか?
外になにかあるのかと思った。
なので私は恐る恐る自分の部屋の窓を開けてみた。
ちょと怖いけど。
ガラガラガラと窓を開ける。
え?
なにこれ?
え、え、え?
外には思いもしない光景があった。
なんで?なんで?
なんで?標的がこの村なの?
そう村に王都で聞いたあの、村漁りが来ていた。
来ているだけなら良かったけど、こいつらは村の人を無差別に殺している。
じゃああの声は。
考えるのも怖くなった。
私はすぐに窓を閉めた。
身体中が震えている。
ブルブルと。
忘れてた!
父がベットの下に隠れないさいとよってたんだそう思い出し、急いでベットの下に隠れた。
私は心の中で助かりたいそう思った。
だって前世ではロクにいい人生じゃなかったんだ今回くらいはいい思い出作らせてよ。
こんな簡単に終わらせたくない、終わりたくない。
私の第2の人生まだ始まったばっかりなのに。
なんで。
一旦心を落ち着かせる。
そして周り、外が気になったので耳を澄ましてみると戦ってる音が聞こえる。
剣と剣がぶつかる音、逃げている足音家が燃えている音、匂いなど。
多すぎる。
ガチャ!
なんだ!
最初は分からなかったでも少し経つとわかった。
私の家のドアが開く音がしたことに。
コツ、コツと歩く音がする。
親は私のいる2階に上がる階段の前にいるから玄関からは少し遠い。
うわ〜と声がする親の声じゃない。
そうなると家に入った村漁りか、父と母は2人とも強いらしいし信じるしかない。
私を守って。
そして父と母、どっちも生きて!!
家の1階では2人が村漁りを撃退している。
でもこのままだとどうなるか分からない。
だからといって私が出ても何も出来ないと思う。
まだこの力は使い慣れていないもし何かあったら自分が死んでしまう。
私はベットの下で息を潜める。
そう私は何も出来ない。
.....下からはガンガン、キンキンと戦っている音がする。
どうか2人とも無事でいてください!
数分後
あれ?
下から音がしなくなった。
厳密に言えば戦いの音がしなくなったのだ。
だんだん2階に沢山の足音が近ずいてくる。
え?
2人じゃない。
お父さんは?
お母さんは?
コツコツ。
また足音が近くなる。
やばいこの人数は村漁りだ!
私は親がどうなったのか気になってしかたがない。
でもだいたい分かっている。
そのせいで目から涙が止まらない。
考えないようにしてるけど考えてしまう。
でも村漁りが近くに来てる。
私は頑張ってこの気持ちを抑える。
ポツポツと涙が落ちる。
コツコツと足音が近くなる。
キィーとドアが開く音がする。
うっと全てを押さえる、一瞬だけ何も無かったのかのようにするために、これを乗り越えるために。
コツコツ、誰が私の部屋に入ってきた。
「あれ〜?ここの家ってもう1人いたよな?」
「あぁ、こんな状況なんで外にでもでて殺されてるんじゃないか?」
「ま〜それもそっか。は、は、は!こんな状況で生きられるわけないしな!」
私のことを知っている?こいつらは村の情報を予あらかじめ集めてから襲いに来ていたのか。
危ないこいつらがもしちゃん部屋を探していたら絶対に見つかっていた。
その後村漁りは家の中を少し漁ってから出ていった。
私はとりあえずベットからは出ないことにした。
まだいつ見つかるか分からないし。
それに外ではまだ争いが続いているから。
それだけじゃない。私が臆病、弱虫、雑魚、馬鹿って理由でもある。
前世からこれに関しては何も変わってはいない。
キンキンとまだ戦いが続いている。
....う。
あ、あれ?
な、なんかぁぁ。
ゴン。
ひゅう、ひゅう、ひゅう。
う、うぅぅぅ。
私寝ていたの?
私はベットから少し顔を出してみた。
窓から光が入っている。
朝?
じゃほんとに私は寝てたんだ。
イテテテテ。
ベットの下で寝ていたからか身体中が痛い。
変な体制だったのもあるが。
ふぅ〜。
まだ村漁りがいないか窓から少し顔を出し外を見てみる。
う。
あれは村の人だ。
でも死んでる死んで、る。
私は一気に吐き気に襲われた。
そのまま吐いてしまった。
でもスッキリした。
見た感じだともう村漁りはいなくなったみたいだ。
良かった。
いや良くない、村の人は死んだんだ、私は1人か分からないけどみんなを犠牲にして生き残った。
私は最低な人間だ。
何も出来ない無能で、何もしないで1人生き残ってしまった。
ものすごい罪悪感だ。
でもしょうがない生き残ってしまっんだ。
これで1人自殺とかしたらみんなに申し訳ない。
私は自分の部屋からゆっくりと出た。
階段を一段一段降りる。
覚悟は決めてある。
どんな結末で....
階段の下にはいないみたい。
部屋を見て回ってみる。
いた。
玄関にお父さんとお母さんの亡骸があった。
2人とも、ものすごい切られたのか色々とやばい。
私の体から力が抜けるそして目からは沢山の涙。
初めてだこんな気持ち、そして複雑な気分だ。
何も出来ずに2人に生き延びて欲しいと願ってたけど、2人の思いは私に生き延びて欲しいだったのだと思った、だってそうでなければ2階を守っりなんてしないしあそこまで急いで私を隠れさせる必要なんてなかったんだから。
やっぱり優しいな〜この2人は。
前世の親なんてこんなことあったらどうせ自分のことを優先するだろうそう思った。
まだ涙は止まらない。
私は涙を拭き、根性でこのな気持ちを抑えて家のドアを開けて外に出ていく。
そ、そうだ。
3人は?
バン、ジン、アリワ、みんなはどうなったのだろう。
生きていて欲しいそんな小さな希望はすぐに無くなった。
バンの家が1番近いから私はバンの家へ走った。ドアを開ける、バンの親の亡骸がリビングにある、悲しいその気持ちを抑えて2回に向かう。
いた。
ダメだった。
私はすぐにバンの家を出て次に近いジンの家に行った。
....ダメだった。
最後にアリワは、ここまで来たらもう結果は分かっている。
家に入る、アリワの親の亡骸がある、2階に向かう。
するとキィーとドアの開く音がした。
な!
誰が来た、もしかして村漁りの残党?
私は急いで隠れようとした、その時アリワの死体を見てしまった。
ダメだったもうなんの希望も無くなった私には、生きる意味が...生きる意味がまた減った。
どんどんと近くなってくる。
もうすぐ見つかってしまう。
おしまいかこの世界での生活はとても楽しかった。
終わりかたは最悪の中の最悪だけどね。
ついに村漁りの残党らしき人が2階に着いた。
女だ。
その女は私に話しかけて来た。
「私はあの村漁りの残党なんかじゃないわよ。ふふふ。貴方これからどうするつもり?」
女はそう私に聞いてきた。




