みんなキライっていうけども
みんなキライって いうけども
ワタシはやっぱり 雨が好き
しとしとしとしと 優しく降る雨も
ざあざあざあざあ 強く降る雨も
変わり者なのは わかってる
しとしとだったら 傘をささずに歩く
ざあざあだったら 傘を叩く雨音に耳を傾ける
そりゃあ 嵐のように降られると
ワタシも 困っちゃうのは一緒だよ
春のさくらの 濡れ姿
梅雨は カエルと紫陽花
秋の紅葉 霞んだもみじ
冬のさざんか 暗い雨にパッと燃ゆ
たまにゃぁ 激しい雨が無きゃ
あの子が声をあげて 泣けないじゃないか
ざあざあざあざあ 激しく降って嗚咽を隠せ
ざあざあざあざあ 涙に歪むあの子の顔隠せ
雨に流れた あの子の哀しみは
川を下って 母なる海に流れ着く
いずれ巡って 雨となり
乾いた大地に 降り注ぐ
ほおら大地から 新しい命が芽吹く
きっとあの子も ほころんでいるだろう