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第八話:警視総監


 火宮と対面した後に志郎はすぐに行動に出た。まず最初に電話をしたのは陰陽三家の当主たちだった。安部家、賀茂家、土御門家の当主に。すると一時間後、それぞれの家から反応が帰ってきて了承とのことだった。


 次に電話をしたのは火宮だった。彼に電話をすると少し驚いていた。こんなに早く電話がかかってくるとは思っていなかったのだ。


「今、お話しても大丈夫でしょうか?」


「いえ、大丈夫ですよ、どうされました?」


「あなたのご主人様はどのようなところで食事をされるのか、何かご所望があればと聞いていただけないでしょうか?」


 流れるようなセリフに火宮は口元に笑みを浮かべながらうなづいた。壺井に続き、つくづく面白い男がいるものだと思った。


「そうですね、分かりました。なるべく早く聞いてきます」


 火宮は主人でいる屋敷に帰り、馳せ参じた。


「ただいま、戻りましたーー牡丹様」


「あら、おかえりなさい。早かったわね、それでどうなったの?」


「はい、牡丹様がおっしゃっていた例のものと会えるように『お願い』をしてきたところ、彼らからの誘いがありました」


「誘い?」


「はい、食事会をするのはどうかと…」


 牡丹はその言葉を聞いて驚いた。まさかあちら側からそんな提案をされるは思っていなかったからだ。そばでそれを聞いていた一族は異を唱える。


「そんな危険なところに牡丹様を、気でも狂ったか?!」


「どういうつもりだ、火宮!?」


 批判をいっせいに浴びる火宮だが、


「ふふ、あははは」


 笑い声に一同が静まり返る。笑いの主は牡丹だった。


「よい、お前たち。面白そうではないか、詳しく話を聞かせるがいい」


「御意」


 火宮は恭しくうなづいた。


 鬼神族は基本空腹になるのは人間と変わらない。屋敷では主に料理は板前が作るので、基本料理は和風になる。いつもの料理では味気ないと趣向を変えてフレンチと言ったのは火宮の提案である。場所は高層ビルの最上階ということになったのだ。その旨を志郎に伝えた。


 最後に志郎に電話をしたのは警視庁のトップである警視総監に連絡をした。陰陽局と警視庁に緊急時に備えて直接つながるダイヤルがあった。


 夜中であるため警視総監を帰宅している。志郎は留守番にメッセージを残して一度電話を切った。


 そして朝方になり、部屋にある緊急用の電話機が光っているのに気づき目を目を見開いた。一度、冷静に呼吸をして留守番のメッセージを聞いた。


 若い男の声に大山は眉間に皺を寄せた。壺井とは古くからの知人のため知っていた。代理のものが務める顔は知っていたが、声までは知らなかった。


 大山は電話をすると、2回目のダイヤルで出た。


「はい、陰陽局のリンドウです」


「警視総監の大山利良(としよし)です。朝方になり、大変申し訳ありません」


「いえ、まだ時間に猶予はあるので要件を話します。壺井が鬼族に襲われたことはご存知ですよね」


「ええ、知っています」


 大山は怒りで声音が低くなってしまった。それにリンドウは深く共感したが、今は私情よりも今、やるべきことを優先した。


「火宮という男が捕らえた鬼族の解放を狙っているのですが、狙いはそれだけじゃなく捕らえたものたちにどうやら興味を持ってしまったとのことで、それが私の主人である御影様なのですが…」


「…御影様というのは、確か特区の守り人ですよね」


「ええ、私は特区、狭間区の住人です。穏便に済ませたいのですが、あちらはこちらの事情なんて知る由もありませんから」


 困ったように愚痴をこぼすリンドウに大山は苦笑するしかない。


「なるほど、それで私は何をすればいいので」


 切り替えの早い大山にリンドウは話を進めた。


「場所を提供してくれませんか?できれば高層ビルの最上階でレストランがあればいいのですが」


「分かりました。なるべく早めに手配いたします」


 そう言って大山は電話を切った。


どこで区切ろうかと迷いましたが、明日文字数を多めにします(・_・;

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