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05 嫁取り合戦(地図あり)

楽しんでいただければ幸いです。

1533年 二階堂氏 ~須賀川城~



夢落ちでは無いとすると、これはどういう事なのだろうか。

どうも、俺は戦国時代の照行のに憑依している状態らしい。

水鏡で確認したが、顔は十代半ばの若い顔だ。俺の若い頃に少し似ていなくもないが同じではない。

ただし、都合のいいことに、照行の記憶も俺の記憶も残っているが今のところ生活に不都合は無い。

神様からの啓示も無いし、元の時代に戻れるかどうかも分からないので、まずは死なないように頑張らねば!


そのためにも次の戦を生き残る必要があるのだが、この戦には面白い逸話がある。

この戦の原因の一つは伊達政宗の祖父 晴宗はるむねが白河結城氏へ嫁ぐはずの『奥州一の美少女』と噂された岩城氏の久保姫を強奪したのが大きな理由なのだ。

教会から花嫁を奪う映画が昔あったと思うが、戦国大名が花嫁奪うために戦をするって凄いよね。


伊達氏と岩城氏は敵対していたから普通ならば久保姫が伊達氏へ嫁ぐことはなかったと思う。

岩城氏は伊達氏に対抗するための同盟者である白河結城氏との関係を強化するため、結城氏の嫡男、晴綱はるつなへ久保姫を嫁がせようとした。

しかし、岩城氏と白河結城氏への戦略的な圧迫を視野に入れた伊達家の当主 稙宗たねむねが晴宗の願いを聞き入れ、これ幸いと聞き入れて軍を動かしたのだろうな。



1534年 伊達氏 ~西山城~



「しかし、本当に自ら久保姫を奪いに行くとは。晴宗、お前も豪気なヤツよな」

「この度はご助力いただき感謝いたします」

とは言え今度の戦は、伊達としても丁度良い頃合いであった。

娘婿である相馬そうま顕胤あきたね殿と争いとなった岩城氏を牽制することができるからな。

顕胤殿は見た目も偉丈夫で頼もしく、領民を大切にする良い男だ。

伊達として相馬氏は今後も頼みにできるため顕胤殿を援助してやりたい。


初めは顕胤殿の仲介で岩城氏より久保姫を晴宗へ嫁がせる約束であったのだが、当主の重隆しげたか殿の心変わりで白河結城氏へ嫁がせることとなり、顔を潰された形となった相馬氏と岩城氏は諍いとなった。

晴宗も美しいと噂の久保姫との婚儀には乗り気であったので、破談となったのがかなり残念だったようだ。


今回は石川 稙光たねみつ殿などもを伴って結城領まで攻め入るつもりだ。

石川氏は白河結城氏に旧領を奪われているので、少しでも奪い返そうと積極的に働いてくれるだろう。

まずそこまでやれば伊達の力を脅威に感じて岩城氏と白河結城氏も折れると見込んでいる。

さて、此度の戦では白河結城氏に接する二階堂氏や蘆名氏にも助力を頼んでいるが頼みになるであろうか。


聞くところによれば二階堂氏の当主晴行殿は文武に長けた者というが、その嫡男である照行殿については情報があまりない。

二階堂氏とは今後も誼を結ぶことを考えているのだが・・・。

この機会によく見極めてやろうかのう。


「晴宗、この戦で功名を上げて久保姫へ益荒男ますらおぶりを見せることだ」

「もちろんです父上。伊達の嫡男として相応しい働きをお見せいたします」

「うむ、期待しておるぞ」

まあ、あまりり過ぎると姫に後で恨まれるかもしれぬがな。



挿絵(By みてみん)


読んでいただきありがとうございます。

織田信長はこの頃(1534年)生まれたようですね。上杉謙信はもう少し前(1530年)らしいです。

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