24 目標設定
楽しんでいただければ幸いです。
もう少し毎日投稿が続けられそうです。
1539年春 二階堂氏 ~須賀川城~
二階堂領内の改革が順調に進み、外交も予定通りに協力関係を結べていることは素晴らしい。
会ってはいないが、もしかしたら神様が助けてくれているのかもしれない。
ただし、俺は神がとても気まぐれなものだと常々思っている。
もしいたとして、今後も助けてくれる補償は何処にも無いので自力で生き残る方法を常に考えなくてはならない。
そのために、まず生き残るための目標設定をしようと思う。
始めに『長期目標』は、二階堂が徳川幕府が統治する時代まで存続することだ。
ん、目標が低いって?
本当は天下統一するんだろうって?
いやいや、俺が歴史の本筋に影響を及ぼす力はないので、これは当たり前の事ですよ。
史実ならその前に伊達政宗に滅ぼされるんだから、存続するだけでも目標達成です!
そのためには、ある程度二階堂の支配領域を大きくして、周辺から簡単に潰されないようになることが必要。
また、出来れば時の政権にはお近づきになっておきたい。
織田氏は遠いから少し難しいが、豊臣氏なら小田原討伐、徳川氏なら関東移封あたりで遅くとも接触できると思う。
いち早く近づいて二階堂存続の許しを貰っておくのだ。
大物をバックに付けておけば安心だからね。
最終的に徳川政権下で外様大名として残るにしても、必ず親徳川氏になっておかないと簡単に改易させられて目も当てられないことになる。
問題はそこまで俺が生きているかなんだよな。
関ヶ原の戦いまで生き残ったら俺は80歳越えてるからね。
その前に伊達政宗に70歳ぐらいで攻められるなんて、俺に穏やかな老後はないらしい。
次に『中期目標』だが、伊達氏や蘆名氏など奥州各氏の独走を防ぐことが目標となる。
これは簡単そうで難しい。
伊達政宗が登場するまで、奥州では各氏が婚姻を繰り返してある意味親戚同士だったこともあり、支配はしても滅ぼすことはほぼ無かった。
ただし、これはあくまで史実どおりに進んだ場合であり、この世界がパラレルワールドの可能性がある限り、じっとしていては潰されてしまうこともあると考えている。
既に俺がいろいろ動いているので、バタフライ効果で周辺の状況も動くことが予想されるため先は見えない。
見えない未来のために俺は生き残る策を練らなければならないのだ。
正直に言って、伊達氏や蘆名氏が強くなっても、弱くなっても困るので内部工作も必要になる。
はぁ、俺には荷が重い役割だと思う。
行有を兼続なみに覚醒させて全部丸投げしたい今日この頃である。
しかし、少しだけとは言え未来の情報を持つ俺が動かないわけにはいかない。
天文の乱に向けては、伊達氏や周辺に対しての影響力を上げるため、いくつかの策を考えている。
そして、これは俺が動かないと成立しないものも多いので結局逃げられない。
諦めて頑張るしかないのだ。
最後に『短期目標』だが、これは長期目標にもつながる支配領域の拡大だ。
今の二階堂領では何をやるにしても足りないと感じており、純粋に領地を拡大しないといつ潰されてもおかしくない周辺状況だと感じている。
ならば潰される前にどこか潰すしかない。
米や麦、蕎麦など食料の増産で兵糧の準備は出来ている。
印地隊やそれ以外の兵科について兵の増員と訓練も進んでいる。
領内の街道を整備し、牛馬を増やして迅速な兵の移動と物資の輸送を可能にした。
ならばどこを狙うか。
史実では、天文の乱が始まる前年(1542年)に二階堂が結城領へ侵攻して、伊達氏から止められている。
今年は北関東で那須氏が内乱を起こしており、結城氏が一方を軍事的に援助しているため防備が弱い。
おそらくその影響は来年あたりまで残るはずで、史実ではそれも見越しての出兵だったのかもしれない。
となると、狙うはやはり結城氏か、それとも・・・。
読んでいただきありがとうございます。
暫定的にでも評価いただければ幸いです。
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