赤ずきんちゃんと3人のお友だち
あるところに赤ずきんちゃんと呼ばれる女の子がいました。
おばあちゃんの家に向かう途中雨が降ってきました。
なので大木の下で雨宿りしました。
すると後ろの方から声がしました。
「助けて」
と言っていました。
いそいで木の裏にまわるとそこには小さな扉がありました。
その扉の中から声がしました。
「助けて」
赤ずきんちゃんは迷わず扉を開け飛び込みました。
扉の向こうには小さな一軒家がありました。
レンガでできた小さなおうちです。
トントントンおそるおそるドアをノックしてみました。
「はい、どうぞ」
そう言われドアを開けてみました。
しかし誰もいません。
「こっちです」
足元から声がしました。
足元をみてみるととても小さくて愛らしい小人がいました。
「はじめまして小人さん。私の名前は姫。だけどみんな赤ずきんちゃんと呼ぶからそう呼んでね」
「わかったよ僕の名前はティカ。おーいみんな出ておいで」
ティカがが呼ぶと2人の小人が出てきました。
「僕はフーガ、ティカの兄だよろしくな」
「私の名前はユラ。ティカの妹よ3人兄弟の末っ子なの」
ティカは楽しい男の子、フーガは強くて怖そうだけど優しい男の子ユラは3人の中で一番明るくて元気な女の子。
「私を呼んだのはあなたたちなの」
3人にたずねるとユラが
「そうよ」
と答えてくれました。
「私達じゃ届かない場所につれてって欲しいの」
ユラは目を輝かせます。
「いいけれど。それはどこなの」
と質問すると3人は同時に
「雲の上」
と答えました。
雲の上にいくには赤ずきんちゃんの力じゃどうにもできません。それには魔法の力が必要です。
でも、必死に頼んでくる3人の力になりたいと思いました。
そこで赤ずきんちゃんはなんでも知ってるお母さんに聞きにいくことにしました。
「お母さんに聞いてくるよ」
そう言って家に帰ろうと思いましたが、道がわかりません。
「道がわからない」
と言うと
「なら僕達もいくよ」
と3人も一緒に行くことになりました。
無事に家に帰れたのですがおばあちゃんの家へのおつかいを忘れていてお母さんに怒られました。
そして、3人のことを話すと
「雲の上に行くなら私じゃなくておばあちゃんに聞きにいくといいよ。一度行ったことがあるはずだし、それにおつかいにいかなきゃならないしね。赤ずきんちゃんはね」
といいました。
「そっか。じゃあ、おばあちゃん家にレッツ・ゴー」
「行ってらっしゃい。気をつけるのよ」
「いってきまーす」
とは言ったものの外は雨でした。
「お母さん傘ちょーだい」
「はいはい、どうぞ」
「いってきまーす」
その後一度狼に襲われそうになったが猟師さんがやっつけ、ティカが毒キノコを食べそうになった所をフーガとユラと赤ずきんちゃんで止めました。
そして無事におばあちゃん家にたどりつきました。
おばあちゃんに3人のことを話しました。
するとおばあちゃんは
「雲の上に行くにはたくさんの条件があるわ、それでもいい」
と聞きますそれに対し四人は
「いいよ」
と、と迷わず答えました。
「条件1種族の違う人が一人はいること。これはあなた達はクリアしているね。
条件2雨上がりで虹が出ていること。もうすぐね。
条件3全員が信じ合うこと。少し難しいけど大丈夫そうね。
そしてこれが魔法をかける
条件笑顔でいること。まあ大丈夫ね。
条件は全てクリアできそうね」
とおばあちゃんが言い、
「よかった」
と4人は嬉しそうです。
「でもどうやって雲の上へ上るの? 」
「簡単よ、虹の階段をのぼるんだけど、これがよく滑るのよね。1人でもおいてってはダメだし」
「大丈夫よ」
心配そうなおばあちゃんとは対照的にみんな明るい顔をしています。
「さあもうすぐ雨があがって虹が出るわ。一時間以内に雲の上へたどり着かないと虹の階段は消えちゃうわ。いそぎなさい」
「はーい」
4人は元気よく返事をしました。
雨があがって虹が出ました。
「みんな、私の肩につかまって」
赤ずきんちゃんは言いました。
「OK」
3人は声を合わせました。
そして、赤ずきんちゃんは5分で雲の上へ到着です。
雲の上から村を見下ろしました。
とてもとてもきれいでした。
お母さんもおばあちゃんもどこにいるかわかりません。
「うわーすごい、みんなすごいねー」
「ほんとだね」
ユラはそう返してくれましたがティカとフーガは感動していて声が出ていません。
景色を食い入るようにみていたら、赤ずきんちゃんだけ落ちてしまいました。
「うわーーー」
「赤ずきんちゃーーん」
そう呼ぶ声がします。
だんだん意識が遠のいていきました。
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ジリリリリ、目覚まし時計の音で目をさましまし、今は自分の部屋にいます。
リビングに降りるとお母さんがいました。
「姫ちゃん、おはようよく眠れた」
いつも通りの会話です。
「とってもよく眠れたよ。なんか変な夢をみたんだ」
「どんな夢なの」
「忘れちゃった」
とっても忘れないぐらいすごい夢だったと思うけれど、全て忘れてしまいました。
end.