第二十三話 魔術
久しぶりの投稿です
仕事が忙しく前回の投稿から期間がかなり空いてしまいました。
申し訳ありませんでした。
ルー曰く魔術とは世界から自分に取り込んだ魔力を使い、火をおこしたり水を出したりすることらしい。
何も説明になっていなかったがまあルーだしとでも思っておく。
しかしこれではボクの疑問が解消されるはずもなく一応ルーの説明に納得の色を見せながらコロナに視線を向けてみる。
コロナも同じような認識なのだろうか? という思いを込めて。
コロナはそんなボクの視線に苦笑いしながら首を横に振り話してくれた。
それは魔術についての大まかな歴史のようなものであった。
コロナにそんな話をどこから聞いてきたのか尋ねると、前に両親とともに立ち寄った町にいた研究者から聞いた話だという。
魔術とは、古代の人々が魔力という力を扱う為神から教えられた古代魔法が大本となっているらしい。
というのもこの古代魔法というものは使うものにかなりの才能が必要となる。
そのため古代魔法を研究、改良して作られたのが魔法という技術である。
しかし、魔法は古代魔法のように才能は必要なく誰でも扱えるものになったがいくつも欠点が存在していた。
それは、発動までの手間の多さ、消費魔力量である。
これらの欠点により古代魔法よりは使える者は増えたとはいえこれもまた一部の多くの魔力を扱える者が優遇されていくようになる。
そして、魔法を更に研究してできたのが魔術である。
とはいっても魔術は魔法ほどできることが多くない。
古代魔法や魔法で世界に干渉する規模を現象を起こす手前までに制限することで世界に干渉する為に必要な魔力の量を少なくしたのが魔術であるということだ。
魔術ができたことにより世界ですべての人々が魔力を扱う技術を得たのである。
今では魔術が主流となっており、魔法を使えるものは世界中でも一握りもいない。
まして古代魔法に関してはほぼ伝承のみとなっている。
さて次に魔術には属性というものがある。
これらは火・水・地・風・光・闇・無の7つが主な属性となっており、そこから派生し雷、氷、毒など属性を挙げればきりがない。
これらは魔法を魔術に改良?するときにできた副産物であり研究の結果この属性にも古代魔法のように適正があるという。
魔術の歴史のようなものはこんなところらしい。
コロナがいうには研究者からもっといろいろと聞いたが専門的なことばかりでほとんどわからなかったという。
まあ、魔術ができた流れはなんとなくわかった。
これ以上詳しく知りたいなら自分で調べればいいし、コロナに話をしてくれた研究者に話を聞くのもありだろう。
閑話休題。
さて、そこまで話して一般魔術とは何なのかという話になる。
二人の話を聞いてまとめてみるとこうだ。
魔術には属性があることはさっき聞いた通りだ。
そして一般魔術はその属性の一つといわれている。
しかし、一般魔術は少しほかの属性とは変わった性質を持っていた。
まず魔力を使うことができれば誰でも扱えるということ。
次にこの魔術で相手に傷を負わせることができないこと。
そしてこの魔術での効果は一定の効果まで起こすと消えることである。
最後にこれは性質といえるかは疑問だが数多の種類がありそれのら果以外の影響は殆どないことである。
いまいちわかりづらかったので二人にどんな用途があるか聞いてみると、簡単なものは自分の周囲に光の玉を出して明るくするだとか、火を出して物を温める、焼くとかいうものなどがあるらしく、聞いてみれば生活魔術といえばわかりやすいだろう。
では光の玉を相手にぶつけたり火に触れるとやけどするのではないかとも聞いてみたが光の玉はそもそも触れることができないし火は触っても熱いということはわかるがそれだけらしい。
ちなみにこの火を出す一般魔術は火属性の魔術で同じ大きさの火を出すのに比べて消費する魔力が多いらしいのでただ火を出すだけというわけでもないらしい。
他の一般魔術もそれぞれの属性の魔術を使うより魔力の消費が激しいとのことである。
まあそれでも魔法を使うよりも圧倒的に少ない為、魔力の少ない者でも扱えるらしいが。
それらの性質もあり魔術を学ぶ者たちはまずこの魔術から始めて魔力操作の仕方を鍛えていくとのことだ。
そして魔力操作の効率の良さにより使う魔力の量が減少し、かつより難しい魔術を扱うことができるらしい。
などといろいろとコロナから聞くことができた。
他にもいろいろあるらしいがさすがに全部を話すと朝ごはんに間に合わなくなるだけではなく日が暮れてしまうということなので気になった時に追々聞いていくことにする。
「うん、魔術と一般魔術についてはなんとなく理解できたかな。ありがと、ルー、コロナ。」
「うんっ!」「はい、どういたしましてです。」
「ところで、ボクにも一般魔術とか魔術って使えるのかな?」
ボクは二人にお礼を言い、話を聞いていてもう一つ気になったことを聞いてみる。
「う~ん、そうだねぇ。魔術はまずユウがどんな属性に適正があるか知らなきゃいけないから後にして、一般魔術なら魔力を扱うことができればすぐに使うことができるよ。ユウは気力を扱えるらしいし、それにコロナの隷属の首輪を外すとき魔力を扱うことができたでしょ?」
「そういえばそうだったのです。ユウさん、改めて私につけられていた隷属の首輪を外してくれてありがとうございますです。でもあの方法は危険なことでもあるって聞いたこともあるのであまり使わないでほしいのです。最悪首輪が外れてもユウさんにその首輪に宿っている魔術が呪いとしてかかってしまうらしいですから。」
「うん、どういたしまして。ってそんなに危険なことだったの!? ルゥ、そういうことは事前に教えてくれないと困るよ。もしボクがそんな状態になったらどうするつもりだったの?」
「あ、考えてなかったよぉ、ごめんなさいユウ。でもなんとなくだけどユウなら何事もなくこなせると思っちゃったんだぁ。気力の扱いも知っていたみたいだったしぃ。気力ってね魔力と似たようなもので扱い方は一緒なんだけど魔力よりもかなり扱いが難しいんだよぉ。そうだねぇ、ルゥの先生が言うには、魔力を操るのは1の力で充分だけど気力は10の力が必要なんだって。だから大丈夫かなぁって思っちゃったんだぁ。」
「うーん、まあそれなら今回は特に何もいわないでおくけど今後はなにか危険があるようなら対処できそうなことでも教えてくれるかな? ボクもそんなに万能ではないし、生きていく中で何が起きるかなんてわからないからね。事前にどんな危険があるかわかれば相応の覚悟をしてそれに挑めるから。ルゥ、あとコロナもわかったかい?」
「は~い。」「わかりましたです。」
「うん、じゃあとりあえず話を戻そうか。ボクは一般魔術が使えるってことでいいんだよね。すぐに使うことができるかな? できるなら教えてほしいな。」
「大丈夫なのです。一般魔術は魔力を操ることができればあとは呪文を唱えれば使うことができるのです。普通は魔術を習い始めたい人は魔力の操作を鍛えながら並行して呪文を覚えることから始めるのですがユウさんは魔力操作はかなり上手らしいのであとは、呪文を覚えて魔力を使うことを意識しながら呪文を唱えればできるのです。」
「なるほど、じゃあ早速教えてもらおうかな。でも、そろそろいい時間になってきてるから先に朝食を食べに行こうか。そのあとにこの部屋なり中庭なりで魔術を教えてもらおうかな。で、その後はお金を稼ぎに行こうか。」
ボクがそう提案すると二人は笑顔でうなづき身支度を整えていった。
ボク達は宿屋の食堂で朝食をとり、部屋に戻ってくると外に出かける準備をしてから三人で中庭に出る。
「さて、朝食も食べて準備もできたことだし早速一般魔術を教えてもらおうかな、よろしくルー、コロナ。
「は~い。」「はいです。」
「では、一般魔術の使い方について大まかに説明するです。とはいってもさっきも軽く言ったように魔力操作ができればあとは魔術を使用するための感覚をつかんで呪文を唱えるだけなのでそんなに難しくはないのです。早速ですが明かりを出す一般魔術からやってみましょうです。」
コロナがここまで説明していったん区切り一歩下がる。
それと入れ替わりにルーが前に出てくる。
「魔力の動かし方はユウは昨日やった時みたいにすれば動くよぉ。そしたらそれにどんな事をしたいか思い浮かべて呪文を唱えるんだよぉ。呪文はぁ『光よ、我が周囲に集まり辺りを照らせ』だよぉ。」
ルーの言うとおりに魔力を動かすべく集中する。
昨日のようにまた世界の魔力を取り入れなければいけないかとも思ったのだが昨日頭の中に流れてきた情報を確認するとそれは必要ないらしい。
あれは世界の力との同調のようなものであり、それが終われば時間がたつにつれ魔力が自動的に魂に補充されていくらしい。
集中すると確かに自分の中に昨日感じたのと同じ力があった。
気力と似ているようで全く違う力が自身の中を満たしているのが分かる。
その力に意識を向けて動かすように念じてみる。
イメージは自分の体の中の力を体内で循環させるようにすること。
すると自分の中に満ちている力がイメージ通りに動いていくことが感覚でわかった。
「うん、魔力は簡単に動かせそうだね。次はやりたいことを思い浮かべながら呪文を唱えるんだったね。」
ボクは魔力を動かせたことを二人に伝え次の段階の手順を再確認する。
二人がうなづいたところで魔力に意識を集中させていく。
魔術のイメージは光を球体にして全体を照らしだすように
そしてイメージを浮かべたところでルーの唱えたように呪文を唱える。
「『光よ、我が周囲に集まり辺りを照らせ』」
呪文を唱えると魔力の感じ方が少し変わった。
呪文を唱える前までは基本的に体内を循環し続け、だけど少しずつ身体の外に放出しその減った分を外から補充するような流れだった。
しかしイメージし呪文を唱えはじめると外に放出する量が増えていき、やがて呪文を唱え終えるとそれは一定の場所に集まり光の玉が出現した。
その光の玉は白のような黄色のようなそんな色をしていて辺りを照らしている。(まあ、今は昼間だから意味は全くないといえるが)
それによりボクは魔術の行使を成功したのだと確信した。
「よし、できた。ルー、コロナどうだったかな?」
「うん、良かったよぉ。魔力の感知も操作も呪文詠唱もばっちりだよぉ。光の玉も安定してるからイメージもしっかりできていたみたいだねぇ。」
「はい、よくできていたのです。でも、ユウさんすごく魔力の扱いがうまいのです。ほとんどの人が魔力の感知と操作で時間がかかるのですがユウさんはすぐにできてしまっていたのです。」
ボクは二人に今の魔術の出来を聞いてみると二人はボクの使った魔術をかなり称賛してくれた。
「さて、魔術についてはこのくらいにしてそろそろ協会に行ってお金を稼ぎに行こうか。宿泊費明日の分までしか払ってないし、盗賊たちの処遇について連絡もらってから出発するにしてもボクとコロナの装備がこれだけだと心配だしね。それに冒険者ランクは少しでも上げておいたほうが便利そうだしね。」
ボクがこう提案すると二人は素直にうなづいてくれた。
「・・・あ、そうだ。魔術の事だけどとりあえず明日の朝も教えてもらっていいかい。使える一般魔術の種類も増やしたいし魔術についてもある程度知っておきたいしね。というかできるなら使ってみたい。あと、コロナはある程度は魔力を扱えるんだよね。だったら一緒に練習しようよ。ボクも自分一人だけ練習しているのはつらいからね。ちなみにルーは先生役ね。」
「はいです。私もユウさんと一緒に練習できたらうれしいです。」
「わぁ~、ルゥが先生? 楽しそうだねぇ。」
そんな話をしながら三人でいったん部屋に戻る。
その後まとめた荷物を持ってそのまま部屋の鍵を閉め受付のある場所へ向かう。
受付に行くと昨日話を聞かせてくれたエリナさんが受付にいてボク達にあいさつをしてくれる。
「おはようございます、ユウさん、ルーナさん、コロナさん。昨夜はゆっくり休めましたか?」
「はい、とても心地よかったです。ところでそろそろ外出したいのですが部屋の鍵を預かっていただいてもいいでしょうか?」
「はい、かしこまりました。ちなみに今日中に帰ってくる予定ですか?」
「そのつもりです。」
「そうですか。でしたら今回は関係ありませんが念のため説明させていただきます。冒険者や商人の方は大抵そうなのですが冒険者は依頼、商人は行商により日帰りでは帰ってこれない可能性もかなりありますよね。その際当宿屋では事前に数日分の代金をもらっていた場合その野宿や他で寝泊まりした日数の分は宿泊代としてカウントされないようになっております。なのでその辺りはご安心ください。ただ、そういう予定がある場合は事前に行っていただけると助かります。あと、部屋もキープさせていただきますがこれにも期限があるのでご了承ください。期限は最低一週間、相談次第である程度伸ばすことも可能です。ちなみにキープしている間の部屋に関してもいくつか追加事項がありますがそれは後日とさせていただきます。」
ふむ、確かにそういう決まりでもないとこの世界じゃ、宿もやっていけないだろうな。
さすがに数日くらい必要な依頼を受けている間や行商の間宿の代金が発生していたら宿泊客としては損でしかないからねそれに部屋キープの期間もある程度納得できる。
「わかりました、ご丁寧にありがとうございます。覚えておきます。では、鍵をお願いしてもいいでしょうか。」
「かしこまりました、鍵をお預かりしますね。では、行ってらっしゃいませ。」
エリナさんに見送られてボク達は宿を出て協会への道を歩いていくのだった。
投稿の期間が空いたせいかいくらか前回までの設定を食い違っている場所があるかもしれません。
そんな内容があった場合コメントなどでご指摘いただけると幸いです。
次回の投稿も未定となります。
仕事の合間で執筆していき切りのいいところまででき次第投稿させていただきます。




