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【休止中】神に祝福されし者(仮)  作者: ナトセ
第二章
19/23

第十九話 引き渡し交渉

かなり次話投稿が遅れました。

途中で何度も執筆が滞り、何とか書き終わりました。

今後も引き続き読んでいただければ幸いです。

ボク達が協会の応接室に案内されて十数分後、応接室のドアがノックされ開いた。

そして開いたドアから二人の人物が入ってきた。

一人は先程の受付の女の人、もう一人はいかにも‶戦いのときは前衛をやってます。‶とでも言いそうな体格のいい男であった。

なんというかこの男、様々な修羅場をくぐってきたような雰囲気がある。

もしかしてこの人が受付の人が言っていた担当の人だろうか?

てっきりもっと事務関係に特化した人が来ると思っていたのだが見当違いだったようだ。

いや、人は見かけによらないとも言うしこの男もこの外見で事務仕事が得意だったりするのだろうか?


「お待たせしました、皆さま。担当の者をお連れしたので早速始めましょうか。」


「あ、はい。わかりました。」


ボクが入ってきた男を観察しながら考えていると受付の人がそう言ってくる。

っと、本当にこの男が担当の人だったようだ。

少し驚きながらボク達は受付の人に従い席に着き入ってきた二人と向かい合う。


「では、まずは自己紹介とさせていただきます。私はこの協会のカロン王国ドルク支部で支部長補佐を務めております、ミラと申します。今後こちらの町で冒険者として活動されるようでしたらよく会うかもしれませんね。よろしくお願いします。」


どうやらこの町の名前はドルクというらしい。

というかこのミラという女性、この支部の上の地位にいる人物とのことである。


「そして、こちらの隣の方はドルク支部の支部長をやっています、グランと言います。グランさん、こちらの三人が先程話した方たちです。右からコロナさん、ユウさん・・・、すいません、そちらの方のお名前の確認を忘れておりました。この際ですから三人とも自己紹介をしていただいてもよろしいでしょうか?」


ミラさんは途中まではスムーズに話していたのだがルーナの紹介で止まってしまった。

確かに思い出してみると窓口についた後そのままボク達の登録を行ってしまったし、その後盗賊たちについて話したてからそのままこの部屋まで案内されたため、ルーナについて触れていなかった気がする。

もしかしてこの人って優秀ではあるけど案外うっかりが多い人なのだろうか?

まあ、そんなことは過ぎたことではあるし、今はミラさんの提案に乗っておいた方がいいだろう。

なぜか、この協会支部の支部長が出てきてしまったようだし・・・。

ボクは両脇の二人に視線で確認を取ると二人はうなづいてくれる。

ボクは確認が取れるとミラさんとグランさんの方を見て答える。


「二人も了承してくれたのでいいですよ。改めましてボクの名前はユウ。ユウ・カミシロと申します。先程登録したばかりです。」


ボクが答えるとルーナとコロナも自己紹介をしていく。


「私はコロナ・シルフォです。私もユウさんと一緒に登録したばかりです。よろしくお願いします。」


「ルゥはルーナ・ドラゴネットっていうんだよぉ。ルゥが登録したのは二か月くらい前かな? ほとんど依頼を受けていなかったからまだ最低ランクだよぉ。よろしくね。」


ボク達の自己紹介が終わるとその間ボク達を観察するような目で見ていたグランさんが口を開く。


「ほう、この三人が盗賊を生け捕りにしたから引き渡しをしたいと言っていた新人共か・・・。右のコロナといったか、はともかくほかの二人はなかなか骨のある奴らみたいじゃねぇか。どっちも一筋縄でいきそうもねえな。見た限りユウとルーナはかなり強えだろ?」


ふむ、見た目もかなり強そうだし先ほども感じたいくつもの修羅場をくぐってきたような雰囲気を出しているだけあって相手の強さを見極める能力も優れているようである。

戦場や危険な生き物と対峙するとき、そういう能力や自分に襲い掛かってくる危険を察知する能力がないとそういう場面で生き残るのは存外難しい。

どういう状況であれ戦いのときに見た目が弱そうだと油断して隙を見せればそこを突かれて不利に追い込まれて最終的にはやられてしまいかねないし、身の危険を察知出来ずになりふり構わず危険に足を突っ込んでしまえば命がいくらあっても足りない。

だから、生きていく中で修羅場をくぐり抜けてくるような者は大抵が両方の能力が優れているか、最低でもどちらかの能力は必ず持っているであろう。

もし、持っていないのだとすればその人物は本当の修羅場を経験したことがないか、よほど運が良い人物なのだろうとボクは思う。

っと、余談はここまでとしてこのグランという人物がどういう人物なのかはともかく、聞かれたなら答えるのが筋というものであろう。

だが、ボク達の能力について全部話してしまう必要もない。

ボクはルーナにボクが答えていいか視線を送るとルーナは元気にうなづいてくれる。


「・・・はい、と言っていいかはわかりませんがある程度の実力はあると言えるかと思います。そして、隣のルーナもある程度の実力はあると思います。最低でもこの町の門番をしていた兵士と同じ力量の者たちに囲まれても装備次第では5人までなら対処できるかと思います。ルーもボクと同程度の力量はあるかと思います。」


念のため町の入口にいた兵士を基準として答える。


「ほう、それなら盗賊たちの中によほど強い奴が居なけりゃ生け捕りにもできそうだな。それに実際連れてきているようだしさっさと盗賊の引き渡しについて話し合っちまうか?」


グランさんはボクの言葉を聞くと納得したような顔をし、本題に入ろうとしてくれる。

ボク達の実力についてはある程度理解をしてもらえているように見えるが、目を見るとそんなことは考えていないようだ。

おそらくボクの言った言葉が嘘ではないけど真実でもないことを見抜いているのだろう。

だが聞いてこないのは、グランさん本人が戦いの事を理解しているからだろうか?

それとも、この協会での規則または暗黙の了解でもあるのだろうか?

どちらにしろ本当の実力はどんなものかという質問を聞いてきても答えないのは確定である。

世の中を生きていくには強さは必要不可欠である。

ましてやこの危険の多い世界では弱いというだけで死ぬ確率が跳ね上がる。

しかし、強すぎるというのもある意味問題がある。

強い者は多くの人にあこがれられるが、その反面で怖がられることもあるし、憎まれることもある。

強さというのは自分を守り敵を打ち倒す盾と剣とも言えるが、その反面自分自身にも刃が向かう諸刃の剣でもあるのだ。

そのため、いくら敵を楽々と倒せる強さがあったりしても自分は強いなどと言わない方がいいのだ。

だからグランさんがここでボク達の強さについて深く訪ねてこないというのは強さを公にしないという意味では幸いなことである。

なのでこのままグランの提案に乗って本題を進めるのが一番である。


「はい、そうしてくれると助かります。ボク達は今夜の宿もまだとっていませんから早めにこの話を終えて宿探しに行きたいんです。遅くなるといい宿が全部埋まってしまいそうですから。治安の悪い宿や野宿はしたくないんです。」


「ふむ、ならなおさら早めに話を進めなければならないな。引き渡した後で何かそいつらにやらせたい事や引き渡しの際に欲しいものについて何か要望はあるかい?」


「え? そんなの決めることができるんですか? てっきり引き渡した後は一切干渉できないと思っていました。」


「ああ、それはな俺からの新人へのサービスだな。それにな、こういうケースもないわけじゃないんだよ。本当に滅多にないけどな。」


依頼にはいくつか種類があり、その中には依頼内容に制限があるものも存在するらしい。

その中の一つが盗賊の生け捕りの依頼である。

盗賊関係の依頼は討伐依頼と奪われたものを回収する奪還依頼、そして間接的なもので護衛依頼が一般的である。

これらの依頼は単純で、まず討伐依頼は指定された盗賊団をつぶすのが目的でそこに所属している盗賊を殺すのも生かして協会に渡すのも依頼を受けた者の自由である。

次に奪還依頼は依頼の品を奪還してくればいいだけで、その奪還する方法はこれまた依頼を受けた者の自由である。

聞くところによると様々な方法が使われているらしく、単純に盗賊団をつぶしてから探すものや、盗賊団に潜入して品を確保するもの、かなり変わった方法だと盗賊団の流した品を財力にものをいわせ買い取ったなんてものもあるとのことである。

そして護衛依頼だがこれは盗賊に襲われても、依頼主を守りきり目的地まで送り届ければいいので最悪盗賊を見逃してもかまわないのである。

しかし極稀にでる盗賊の生け捕り依頼は他の盗賊関係の依頼とは毛色が違う。

上記の通りこの依頼は制限のある依頼となるのだが、その制限というのが盗賊の生け捕りである。

正確には盗賊団の中で一部の人間の生け捕りというべきだろうか?

そして、生け捕りされたものは協会に引き渡され依頼主の要望に従い裁かれたりするとのことである。

グランさんが言っているのはこの処理を行い、盗賊たちの処罰をボク達の要望に従ってくれるとのことである。

この話に乗っておけば、後ろの盗賊たちへの処罰を確定させることができコロナの要望を確実にかなえることができる。

まあ、この話に乗ることであとで向こうから何らかの要望が出されることも考えられるのだが、今の状況を考えれば乗ってみるのがいいのではないかと思えた。


「なるほど、わかりました。では、こちらからの要望もお伝えしますね。でもその前に確認したいことがあるんですが良いですか?」


「おう、かまわないぞ。」


「ボク達がこの町に入ってくるときですが入口にいたバーツさんという方にもボク達の状況を少し伝えていまして。その際に口約束ですが兵士の駐屯所の方にも盗賊たちの一部を回してほしいと言われて了解したんですよ。なので八人いるうちの四人をそちらに引き渡そうと思うんですが良いですか?」


「ほう、そんなことがあったのか。かまわないぞ。他の町はどうかは知らないがこの町では冒険者協会と兵士の駐屯所は協力関係にあるんだよ。だから別にどうということはないぞ。」


「ふむ、ならそうさせていただきますね。あと、もう一つ質問なんですけど今回出したボク達の要望を駐屯所に引き渡す盗賊たちにも適応できますか?」


「できるっちゃあできるぞ。ただなあ、それには少し条件があるんだよ。その条件聞いてみるか?」


グランさんがそう尋ねてきたのでボクはそれにうなづく。


「その条件なんだがな、俺たちに盗賊たち全員を引き渡してくれないか? それならお前さんの言った要望に応えることができるんだよ。全員引き渡してくれりゃあその後しかるべき処理をしてから四人ほど駐屯所へ送り届けるからさ、それでどうだ?」


グランさん達が言うには協会を通して引き渡しを行うならボクの要望が通るという。

なんでも協会と駐屯所はほとんど協力状態にあるとはいえ違う組織である以上仕組みが少し違うらしい。

例えば今回の事だと協会は盗賊を引き渡した後の処分は、その盗賊が生け捕り依頼で手配されているとそれは依頼者の要望に従うことがあるらしい。

しかし駐屯所というより国に所属する軍という組織ではそれが適応されないのだ。

これらは一部の話ではあるが他にも違うところは多くあるとのことである。

なのでまずボク達の要望を通すにはまず盗賊たち全員を協会に引き渡し、協会で盗賊たちの処罰に対する処理をしその後に協会側から駐屯所に引き渡した盗賊の内四人を引き渡すしかないのだという。

なるほど、確かにそのとおりである。

いくら協力体制はとっていても大元の組織が違えば方針や規則、犯罪者のさばき方が違うのも納得ができる。

そうとすればどちらを取ろうか・・・。

と考えはするが答えはすぐに出る。


「わかりました。ではこちらからの条件にも乗っていただけるのであればそちらの提案に乗るという形にしましょう。なあにその条件は簡単なものですよ。ただ兵士の方・・・バーツさんいう方と口約束とはいえそちらに四人ほど引き渡すというような話をしてしまったんですよ。だからそれについて話が違うとか約束を破ったなんて思われて変な目で見られたくはないんですよ。なのでこちらの条件はそれに関してです。一つ目は盗賊たち全員を引き渡した後必ずボク達の要望に沿って処罰すること。二つ目はボク達から直接引き渡さなければならなくなった理由を駐屯所にもきっちりと説明すること。三つ目はこれらについてボク達と契約をし、証拠として書類を作成することです。どうですか?」


「ふむ、確かにお前らにとってはどの条件も大事なものだな。少々面倒だがその条件で飲んでやろう。」


「ありがとうございます。ではまず盗賊をそちらに全員引き渡させていただきます。では、盗賊たちの処罰に対してのボク達の要望をお伝えします。まず一つ目、盗賊たちには最終的に最も過酷な労働を死ぬまで行わせること。二つ目、盗賊たちを一度は奴隷として売ること。三つ目、前の二つと連動しますがその奴隷たちを誰にも売らないこと。四つ目は奴隷として売る期間は最低一週間最大でも一か月で終了すること。五つ目、その期間が終了したら即座に一つ目の条件の場所へ護送し働かされること。六つ目、護送したのちボク達に確実に報告すること。報告の内容は確実に護送したという証言とその護送した場所、護送後どんな内容の労働をさせているのかです。できればこれも書類におこしてくれると助かります。七つ目、これはボク達に関係するものですがボク達が盗賊を引き渡したということとボク達の情報をある程度の範囲を超えた者は秘匿することです。これらの条件をのんでいただけるならボク達への盗賊引き渡しの報酬はボク達の滞在できる宿の紹介と二、三日程度の宿代だけいただければいいです。できれば協会への登録料もそちらから出していただければ嬉しいですね。」


「おおう、いろいろと要望をつけてきたなぁ、おい。いくつか意図のわからない要望もあるようだがそれについて理由を聞いてもいいか? 全部は話さなくてもいいができる範囲の事は話してくれるとこっちも納得できる。」


確かに理由を述べなければわからない要望もあったな。

話すのはいいのだがどこまで話していいんだろうか?

とりあえず当たり障りのない説明だけしておこうか。


「そうですねぇ、まず一つ目と二つ目はただのボク達の復讐とでも思ってください。四つ目はただこの町への滞在期間をそれくらいにしたいという考えです。場合によってもっと長くいるかもしれませんが・・・。五つ目も四つ目と同じような意図もありますがもう一つこの町を出た後に自分の目で確認することもあるかもしれないのでそのためです。六つ目も同じ理由です。七つ目はいろいろな意味での面倒事を避ける為ですね。七つ目も含まれますが三つ目は貴族が関わっているとでもいえば納得していただけますか?」


「ふむ、なるほど大体わかった。確かにそれらの理由があればそれだけの要望を出してきたのも納得はできる。こちらもある程度は面倒事は避けたいしその要望をのむことにしよう。ではそちらの要望通り契約をしていこうか。ミラ、契約の準備を頼む。」


「かしこまりました。皆さましばらくお待ちくださいませ。」


そういってボク達に一礼しミラさんは部屋を出た。

そして数分後ミラさんが戻ってきてすぐさま契約事項を書き記していった。

次回の投稿も未定となります。

なるべく早く、そして誤字脱字なども極力減らせるように努力させていただきますので応援いただけると幸いです。


今まで活動報告、前書き、後書きとかなり堅苦しい言葉となっている気もしますが要望をいただければ砕けた文章で書くことも考えております。

そういう要望がありましたらコメントなどお願いいたします。


それでも自分の言葉を文章で書くのは苦手なのでいきなり変えるのは難しいかもしれませんが・・・・・・。


それと今後、話の流れでこんな話があったらいいななどのアイデアがあったらコメントお願いします。

話を作ってみてのその出来次第ではいずれ出させていただくかもしれません。

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