詩
無為
空を切る掌は何も生まないのか
地を蹴る足は何も生まないのか
酸素を永遠に掴めないように
アリを無意識に潰したように
君のことが
君のその、花が咲くような笑顔を
見た日に改めて思いました
死ぬほど嫌いです
君のことが
fall
知らないうちに階段が足の裏から消えてあっという間に真っ逆様、
墜落のち、
墜落、
墜落……
走馬灯の中に紫色の海を視た
死ぬまでの
薄紫の雲に悲しさを見る
空飛ぶ鳥に寂しさを見る
凪ぐ水面に無力さを見る
自分勝手な人間だ
雲や鳥や水面は
お前のことなど見ていない
でも
だからこそ自分の
悲しさ寂しさ無力さを映す
鏡となる
死ぬまでの辛抱だ
死ぬまでの辛抱だ
これは、死ぬまでの
瘡蓋
逃げたくて隠れ家を探したけど
初めからそんなもの有りはしなかった
かさぶたが滲むんです
ずっと前から
虚無
不要なものは削ぎ落として
燃やし消した
そのあとには何も残らない
ありもしない身体を虚無感が満たす
胃がグルグルグルグル回って回って回って回って
屋根まで飛んだ
さよなら飽食の時代よ
窓
頭がぐうらぐらしていながらでも
苛むことはやめないやめられない
そんな病めない私が叫ぶのは
真夜中に光る夕陽の静けさであり
馬鹿げた余興ではないかと
思いながら糸を引きちぎって
窓枠にずっと並べる
永遠は
無いけど
ずっと並べられたら幸せなのに
ね
本当は
自分を傷付けたくなったり大事なものを壊したくなったり全てどうでもよくなったりそんなの誰にだってあることなんだから改めて告白しても
僕は生きていますっていう宣言に等しいぐらい当たり前のことさ
でも言いたくなるのが人間だ
辛いのは本当だから
magenta
マゼンタの血液
少しなら失わせてやるよ
僕は死なない
君も死なない
そうやって無益に
性を重ねる
しろめ
手のひらにおさまるぐらいの絶望
少量の毒ならば薬になります
妄想の中に蜜を充満させたかった
普通です
普通です
普通です
普通です
普通です
冗談です
大丈夫です
元気です
嘘です
大丈夫です
大丈夫です
あーあ、ああ
白目が紫色してる
赤い
二重のドアを開いて赤い人がやってきた
尋ねてみたら罰で赤くなったらしい
でもそれは虚言だと思った
なぜなら赤いから
風景
にび色の風景を抱えて彼は死んだと
聞かされたのは二十日鼠が猫を咬んだ日
私は床に這いつくばって
見ている
見ている
見ている
彼の知る景色を見ている
彼を殺した風景を見ている
いまに私を殺す風景を見ている
市松
拡散する市松に
さよならしたい
のに夢がしがみ
ついて離れない
のに見つかる恐
怖に怯えている
のにサイレンサ
ーも無い銃をい
つまでもいつま
でも弄っている
馬鹿げたあのよ
うな人は私です
心中理由
明日は今日と同じだからってシリアスに言っても君の目の端の黒子が、僕は可笑しくて仕方ないんだ
もう死のう
サヨリちゃん
一生懸命中学生してるサヨリちゃんを見ていると僕はやばいんです気付いてほしいけど気付いてほしくないなんて矛盾した考えの中に溺れてしまうぐらいやばいんです彼女が高校生になり大学生になり社会人になりやがて結婚しそしてゆるやかに死んでいくのを僕は雲の上から見ていたいんです
僕は神様なんです
真実
足が抜け落ちる足が抜け落ちる足が抜け落ちる足が抜け落ちる足が抜け落ちる足が足が足が足が地中に潰れるなくなるアアアアいやだいやだいやだいやだもうみんなきらいだ笑っているくせに泣いているくせにきらいなくせにしらないしらないしらなければよかったことばかり だ
でも死んだって今までの事全部無くなるわけじゃない
ぬいぐるみ
うさぎのぬいぐるみの首を切り落として中に入る。かえるのぬいぐるみの脚を切り落として中に入る。うしのぬいぐるみの睾丸を切り落として中に入る。僕というぬいぐるみのいのちを切り落として中に入る。
それはだれだ?
奥
ぼくは今鮫なんですサメなんです奥さんを食べ続けないと死んじゃうんですだからぼくにぼくのためだけに肉じゃがを作って下さいあんな旦那とは別れてくださいぼくを殺してください
入れ墨を入れてきます




