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 どれくらいの魔物を作れるのか、限度を分かりやすくするために、色々と数値化したいと思う。

 限界を知る事は大切だ。


 現在MPを1000と仮定すると、一体作るのに約2必要だと分かっている。

 MPは寝ているときにしか回復しないから、今は958だ。

 今のゴブリンの数は二十だ。


 実を言うと一気に増やしてもいい。

 ただ、食料の事や、見つかる可能性を考えると得策ではないと感じる。

 まぁ、二日あれば二千体まで増えるのが恐ろしいところだが。


 狩ったブラックウルフはゴブリンに担がせて仮の拠点に運ばせている。

 案の他力があるようで、一体で運んでいる。

 近いうちにどこかいい所を見つけて移り住もうと考えている。

 具体的には何体かがランクアップして頭がよくなったら移住する、という計画を立てている。


 仮住居に着いた。

 エルリーデはついてきていたので、魔石があるだけのはずだった。

 ……何も無かった。


「エルリーデ。これはどういうこと?」

「あの魔石は触ってから一定時間が経つと消えるように設計されています。

 この魔石は、魔王様が死ぬ事によって形成されます。

 魔王様は老化する事はありません。病気もありません」

「つまり不老?」

「はい」


 老けないのか。おじさんのちょび髭とかあこがれてたんだが、まあいいか。

 とりあえず今日は寝よう。

 色々ありすぎて疲れた。


 ◇ ◆


 翌朝起きるとゴブリン達はもう起きていた。

 何か言っているようだが、聞き取れない。

 腹が減った。と言っているようにも聞こえる。


 適当な三匹に枝を集めるように指示する。

 二匹には俺のナイフを預けて、ブラックウルフから肉を剥ぎとるように言う。


 道具が必要だな。と考えつつ、エルリーデに訊ねる。


「あとどれくらいでランクップするのか分かるか?」

「三体は既にランクアップしています。

 残りの二十七体はこのペースで狩り続けた場合、二日程度でランクアップをするでしょう」


 ランクアップした三体と、残りとでは殆ど狩った数は変わらない。

 ……おそらくだが、狩った時の数と関係しているのかもしれない。

 最初に狩ったブラックウルフ一体分の経験値が大きなアドバンテージになっているのだろう。

 問題は、戦闘に参加した人数が関係するのか。それとも俺の支配下にある人数なのか。だ。

 前者だったら問題ない。おそらく後者はないと思うが、もしそうだったらラッキーだろう。


「ランクアップした個体はどうなっている?」

「体格が二周り程度大きくなっています。

 三体ともホブゴブリンとという種にランクアップしました。

 頭もよくなっているはずなので、何体かのゴブリンを率いる事が可能です。

 私としては五体ほど割り振って、役割を分担する事を推奨します」


 三体いるホブゴブリンを呼ぶ。


「今からお前らに任務を与える。

 お前は洞窟の中にいる内の五体を引きつれ、食べられる動物を狩って来い。

 お前は、三体を引きつれ、周囲を探索した後。俺に報告しろ。もし村を発見したら、手を出さずに村の位置を報告しに来い。

 お前は残りのゴブリンを連れて待機。

 以上だ。ブラックウルフの肉を食べた後に各自出発しろ」

「「「ワガッタ。マオウザマ」」」


 ゴブリンの声は総じてガラガラとした聞きとりにくい声をしている。と今更ながら気づいた。

 昨日は少し自由になったから、抑えていた感情が爆発したのかもしれない。

 これからは気ままに生きていけるといいな。

 おじいさんになったら、陽だまりの中で本を読むことが夢なんだ。

 既に老後は無いけどな。


 斧とか武器が欲しいけど、道具が無いから自作もままならない。

 村があればそこを襲って奪うこともできるが、あまり大規模な村だと反撃もありえる。

 討伐隊が組まれる事だってあるかも知れない。

 そうなれば壊滅はしなくとも、大きな被害が出る事は間違いないだろう。

 もしそれに勝つことが出来ても、国からさらに規模の大きい討伐隊が組まれるかもしれない。


 ……考える事が多すぎて大変だ。

 ほのぼのと生きていたいだけなので問題は無いだろう。


 くだらない事とかをいろいろ考えている内に、ゴブリンの一組が帰ってきたみたいだ。

 出迎えるために入り口へと向かう。


「マオウザマ! ムラダ! ムラヲミツケタダ!!」

「よくやった! どの程度の大きさだった?」

「エット。コノクライダ!」


 知能が高いと言っても所詮は、片言で会話が出来る程度なのだろう。

 洞窟に残っているリーダーに洞窟の守備を任せると、俺は村を見るために洞窟を出た。


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