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昨日は疲れてそのまま抱き合って寝てしまった。寝顔が前にある。
美人だなー。強く抱き締めた。
闇魔法で傷口は癒えたが今日は魔物退治はやめる。
武器ばかりに目を取られていたが防具は大事だ。
命を繋ぎ止める。
今は革の防具だ。盾も木の盾だった。
盗賊はレベルが高かったせいか、金もたくさん持っていた。金貨10枚だ。
あと、装備品では革製品だが黒く固い。
着けている革製品よりも頑丈だ。
「今日は防具を見に行きたい。」
「はい。わかりました。」
いつもの笑顔に戻った。昨日の盗賊戦は危なかった。一歩間違えれば、サラを失っていた。
命の危険が近い世界だ。もっと強くなりたい。
防具しっかり選ぼう。
鑑定眼で見ていると
黒い革の防具を見つける。
店主が寄ってきた。
「お客さん。これはレッドバイソンの革でできた鎧です。革ですが鉄より硬くしかも軽い。うちにも一着しかありません。」
高いな。金貨3枚と銀貨5枚だ。
軽さは武器だ移動だけでも重いと疲れるし、戦闘の時も早く動ける。
これは買いだな
後は盾だな。
盾は鉄製しかなかったが買うことにした。銀貨3枚だ。
「お買い上げありがとうございます。レッドバイソンの素材はダンジョンでしか手に入りません。そのため高くなってしまいます。」
ダンジョンか初めて聞いたぞ。
昼頃に斡旋所に行ったら、アルさんがいた。
「ダンジョンのことを知りたいんですが」
「そんな話し方はやめろ。いつか言おうとおもっていたがなめられるぞ」
「そ、そうで、、そうか。」
舌をを噛みそうだ。師匠みたいな人だからな。どうしても敬語になってしまう。
「ダンジョンだったな。」
アルさんはダンジョンのことを簡潔に教えてくれた。
・この近くだと都市リュラーの近くにダンジョンがある。
・ダンジョンに挑む人で都市が栄えている。
・ダンジョンでしか手に入らない魔物の素材があり、性能がいい。
・少しづつ魔物が強くなるため鍛えやすい。
・ダンジョンは生き物のように大きく成長していく。
・探索が終わっているのは70階層まで。
「俺も昔は潜ってたが30階層で諦めた。一度入ってみたらどうだ?」
悪くない。突然強い敵が出てくるフィールドよりも少しづつ強くる敵なら心配が少ない。
「リュラーまでは馬車で5日程度だ10日に一度くらいで乗り合い馬車が出ているぞ。なぁ次のリュラーへはいつだ」
受付にそのまま聞いてくれた。
「2日後ですね」
「わかりました。ありがとうございます。」
「言い方!」
しまった。
照れるようにそと外に出た。
道を歩きながらサラに話しかける。
「どう思う?」
「私はシン様についていきます。」
迷いなく笑顔で答えてくれた。
「一緒に行こう。リュラーのダンジョンへ」その迷いのない笑顔に決意を固めた。
・・・・・・
馬車はケツが痛い。
サラは身体強化を発動して大丈夫そうだが。
ケツだけ強化している。器用だな。
盗賊戦以降部分的な身体強化を訓練している。足だけ強化すればジャンプ力、腕を強化すれば剣を振る力が。
ただそんな簡単ではない。剣を振る動作だけでも体全体を使う。
気長に練習してもらおう。
サラの荷物はパンパンだ。五日分の分の食材が入っている。
日持ちの悪いものから少しづつ食べていき、最後は干した肉や野菜、いって水分を抜いた麦みたいなやつ。
初日の昼は焼いてきたハンバーグだ。火魔法で火をつける。便利だ。
たくさん焼いてきたようだ。
あまりにもいい匂いがするので乗り合いの奴らにも少しづつわけてやった。
まぁ悪い奴らではなさそうだしな。集団生活には協調性が大事だ。
街道は魔物が出るが、依頼を受けた護衛が倒す。
乗り合い代金は一人銀貨1枚だ。荷物の大きさでもさらに加算される。結構高いが護衛代も含まれるからだろう。森を迂回しながら進んでいるから強い魔物はでないだろうが、往復10日だ。長い。
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