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いのちの詩(仮題)

思い煩(患)う

作者: 浮き雲

どちらかと言えば、心を病んでいるタイプの詩ですが、一応、健康です。

若い頃、フロイト氏を齧りまして、「精神分析入門」や「夢判断」などを読んだことがあります。正直、持て余したのですが、「ある種の夢は潜在意識の願望の表出だ」というところは覚えています。

悪夢は、どちらかと言えば潜在意識が蓄積したストレスの顕在化による自浄活動のような気がするのですが、最近、その悪夢をよく見るようになりました。

理由はわかりますし、そういう自分を面白がってもいられますので、幸いにも病的とまではいかないようです。

いずれにせよ、ライフスタイルを変えていくことを考えるべきかとは思っています。逃げることができる余地があるということは、すごく大切なことですよね。それだけで、生きやすくなります。

「いつでも逃げられる。だから頑張ろう。」みたいな感じです。

同時に、悪夢を気にしていない自分というものを興味深く覗き見ています。眠れば高確率で見ることになるのに、いまのところは「眠いから、まあ、いいか」というレベルで対処できています。

たぶんですが、時期が来て死ぬことになった時にも「まあ、いいか」と思って、息をする努力をやめてしまうような気がします。その通りだったら、きっと、「ほら、やっぱり」と死に顔には満足の笑みが浮かんでいることでしょう。




明日(あした)に向かう楽しさを 忘れて、いまを繰り返し


眠れば明日のくることの 少し憂鬱(ゆううつ)に思われて


眠らず、明日(あす)に耐えきれぬ わが身を思い(わずら)いぬ




他人と語らう言の葉は こころの秋を落ち始め


我を探れば鬱蒼(うっそう)と (やぶ)の茂りて、踏み迷い


やがて、この身を枯らしゆく 病葉(わくらば)さえも見当たらず




(うつつ)の夢に見るほかは きみを夢見ることもなく


短き夢にうなされて こころのうちに貯めおける


汚濁(おじょく)は、もはや臨界(りんかい)を 超えて、わが身を(むしばみ)みぬ




消えぬ眠気に、折り合いを 明日(あす)の不安と取り交わし


思いをやめて眠るごと いつか、すべての煩いに


息をやめてもみようかと 思う明日(あした)を思いやる




眠気に負けて目を閉じる


所詮(しょせん)、いのちも同じなら 生きる意味さえ、放りだし


息を煩い、目の覚めぬ


ただの眠りに落ちるよう 閉じるいのちを思いやる




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