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EDEN〜FirstWorld〜  作者: バトウスキー
プロローグ
2/8

プロローグ2

説明回ですがお付き合いください

早速ダイブした俺を出迎えたのは完全なる闇だった。上下左右も見失うような完全なる闇に俺はまず驚愕した。


「……ビビった、まさかの全く何もない闇で始まるとは思わんよなー」


「申し訳ありません、まだデータも何もない完全に真白な状態でしたのでこのような状態になっています」


それは、完全なる独り言のつもりだった。しかし、その声に対してまさかの返答があったのだ。


「おおう、誰だい……なんかビビってばっかだな俺」


「驚かせてしまって申し訳ありません、私はこのEDENに搭載されたAIです。」


「ああ、説明書にあったプレイヤーサポートのAIか」


「はい、私がシリアルナンバー435670のプレイヤーサポートAIです。以後どうか宜しくお願い致します」


「これはご丁寧にこちらこそ宜しく頼む。……ええと名前は?」


「まだ私に名前は御座いません。私もこれからプレイヤー様が作られる世界と同様に成長し、他のどのAIとも違った存在になって行くために名前はつけられていないのです」


「ほう、成る程こんな所までオンリーワンなのか」


「はい、ですので私のことはご自由にお呼びください」


「分かったでも呼び辛いから名前付けようか、因みに性別は?」


「ありがとう御座います。まだ性別の設定もなされていない状態です。また容姿等もプレイヤー様のご自由に設定できますので宜しければご設定下さい」


「ふーん、じゃあ性別は女性で容姿は金髪碧眼で年齢は20代前半」


と、俺は自由なのをいい事に好み全開で、オーダーした。

だってオンラインじゃないんだもの好きにしたっていいじゃない。


「はい、認証致しました。容姿はこのような形でよろしいでしょうか」


その言葉と共に目の前の空間に金髪碧眼美人の天使が降臨した。


「……メッチャ可愛いな。むしろ神々しいぞ、おい。それでオッケーです。むしろそれでいて下さいお願いします」


「ありがとう御座います。では容姿はこちらで設定させて頂きます。」


「さて君の名前だけど、金髪碧眼って物語だとアリスって名前付けられてるイメージだなんだよね。だからそこから文字ってアイシャってのはどう?」


「素晴らしい名前だと思います。では私はこれより個体名アイシャを名乗ります」


「おう、よろしくアイシャ」


「よろしくお願い致しますプレイヤー様。さて、早速ですが、EDEN及びNewLifeの説明をさせて頂いても宜しいでしょうか」


「お、いいね頼むよ」


そうして、説明会(回)が始まった。


「まず、EDENの機能からですが、主にフルダイブ、クロックアップ、外部記憶保存、シュミレーションの4つの機能から成り立っています」


「まずフルダイブですが、言わずもがなこの機のメインですね、こちらに関してはご説明は不要と思われます」


「まあ、せやねそれが目的で買ったわけだし」


「では続いてクロックアップ機能の方に説明を移らせて頂きます。クロックアップは脳の体感時間差を利用した機能で体感時間を実時間よりも長くすることができます。倍率としては最大1000倍まで可能となっております」 


「ぶっ!?1000倍!?」


結構倍率は凄いとは聞いていたけどまさかそこまで倍率が高いとは思わなかった。

単純計算で実時間2時間プレイしたと考えると内部では80日強の時間を過ごすこととなる。


「そんなに長いとゲーム前の予定とか絶対忘れて日常生活に支障をきたすだろ!?」


「いえ、そのご心配は無用です。次の外部記憶ストレージの説明とも関わってきますが、ゲームでの記憶は全て外部記憶ストレージに保存されます。故に、脳そのものはゲーム前と状態が変わっていないため、ゲーム前の記憶は問題なく思い出すことが可能です。」


「凄いな科学の進歩は……じゃあ遠慮なく倍率を最大にできる訳だ」


「はい。只、最初のうちは外部記憶と脳内記憶二つの記憶を持つ事に違和感を感じられる方もいらっしゃいますが、大抵の方はすぐに慣れます」


「成る程、了解した。じゃあ次の説明を頼む」


「はい続いては外部記憶ストレージの説明です。外部記憶ストレージはEDENに備え付けの本体と日常生活でも携帯可能の小型端末の二つから成り立っています」


「日常生活でも必要なのか?」


「先程申し上げた通りゲームの記憶は本体のストレージに保管されています。なので、日常生活ではその記憶を思い出す事が出来ません。故に携帯端末を携帯して頂く事でそれを解消します」


「成る程、娯楽でゲームしたのに覚えてませんがじゃ意味無いもんな」


もし、日常生活でその記憶がなかったら休暇の記憶が丸々失われて、連続で勤務しているだけの記憶が延々と続く事となる。流石にそれは地獄だろう。


「はい、その通りです。以上が外部記憶ストレージの説明です。最後にシミュレート機能です。こちらは厳密にいえばソフトであるnewlifeのプログラムですが、EDENの演算力を用いて行われるためこちらで説明させて頂きます。」


「EDENに搭載されている光量子コンピュータをフル活用して世界をシミュレートするってのは知ってるんだけど具体的にはどういうことなんだ?」


「はい。物理演算エンジンを用い、恒星を1から作り恒星系を作り出します。その際、様々な条件を付けることによってプレイヤー様が望む惑星を作成することが可能です。」


「恒星系を一から作るのかとんでもない演算力だな」


「そうですね、ノイマン型の旧型コンピュータですとビル三階分のスパコンが必要になります。」


「正に技術の進歩万歳って感じだな……」


「更に地球上には存在しないような物質もシミュレート可能です。以上がEDENの説明となります。続いてNewLifeの説明に移らせて頂きます。」


「頼む」


「はい。NewLifeは主に2つのモードから成り立っています。1つは公式が作った3つのワールドを体験していただくアドベンチャーモードとプレイヤー様が自分で一から惑星を作るサンドボックスモードです」


「へえ、最初からワールドが入ってんだ。」


「はい、最初から自分で世界を作るというのはかなり難易度が高く、高確率で世界が崩壊します」


「世界崩壊ってまじか」


「当初、運営も公式ワールドを搭載するか迷ったようですが、実際に公式側で試作した所、成功率は10%を切ってしまったため搭載されました」


成程ね確かに10%切っちゃうんじゃプレイすらできない人も現れそうだ。


「因みにどんな原因で世界崩壊したの?」


「理由は様々ですが、主に人類間の核による最終戦争やウイスルによるパンデミック、または太陽の消滅等もありました」


「……何かとんでもないパワーワードが聞こえてきたんですけど。……そりゃ初めてでいきなり世界創造しろとかムリゲーだわ」


「そうですね、故に最初は公式ワールドからプレイすることを推奨しております」


「オッケー、ならオススメ通り公式ワールドからプレイするわ。3つあるって言ってたけど、それぞれどんな世界なの?」


「はい、ではワールドの説明に入らせて頂きます。まず1つめが所謂ファンタジー世界であるゼルトザーム。こちらは、所謂ゲームファンタジーの世界で、中世チックな時代背景にファンタジー要素をこれでもかと言う位加え、更にレベルやスキル等を搭載したTheファンタジーな世界です。」


「面白そうな世界だな。世界樹とかそういうのも在るんだろ?」


「はい、そういったファンタジーの基礎的な物は全て存在していると考えてください」


成程、じゃあ獣人とかも居るのだろう。絶対もフル!決めた!今決めた!!


「いいねいいね超興奮してきたわ」


「2つ目の世界は宇宙航海時代をベースにしたTheExplorerです。こちらは遥か未来の宇宙世界を舞台に所謂スペースオペラな宇宙を旅して頂きます」


「これもいいねー、宇宙を旅しながら艦隊決戦とかも出来ちゃうわけでしょ」


「勿論です、それだけでは無く宇宙中を旅しながらの交易ですとか、未発見惑星の開拓やテラフォーミング等様々なことが可能です」


「……興奮しすぎて鼻血出そう」


まあ、ダイブ中だから出ないのだが……


「最後が終末世界クログラナです。こちらはゾンビが発生し、文明が崩壊した世界でのサバイバルがメインとなります」


これもまた人気が出そうな設定だな。


「以上が初期からプレイ可能なワールドとなります。では、プレイヤー様早速ですがどの世界で第二の人生を過ごされますか?」


俺が最初の世界として選ぶのは


「ファンタジー世界ゼルトザームだ」



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