インディアンとアボリジニ
あまり私が好きなテーマじゃない。テーマが無くなってしまった。そこでいったんやめても良いが、どうしても最後に綺麗に片付けたい。だからあまり興味が無いテーマだけどやっておきたい。何故あまり興味が無いか?と言うと調べつくされてるからになる。そもそもmtDNAはアメリカ先住民の遺伝子の調査のためのもので、そこから始まって全人類とY染色体に広げた話に繋がった。
今更素人が手を出しても面白みが足りない。次に一番興味の高い日本人についてアメリカに行く前のQ系について知りたいのであって、アメリカに行ってしまったQ系にはあまり興味が無い。自分と身近じゃないから。これはアフリカにもっと興味が無いのと同じだと思う。日本人、東アジア人、モンゴロイド、コーカソイド、そしてオーストラロイド、アメリンドという流れになる。アメリンドはモンゴロイドと言うより亜種的に扱っていて、興味が薄いのであまり重視してない。
ただ一点だけ何故アメリンドは寒冷適応して無いか?になる。もちろんコーカソイドぐらいはしてる。多くの日本人はモンゴロイドと言うと、私達に似てる新モンゴロイドに一番関心が行くと思う。南方系アジア人の多くは新モンゴロイドと混血してて、その血の濃さの違いで多くはやっぱり似てくる。
私はアメリカ先住民を見て、モンゴロイドと言われてすぐにピンと来る人って珍しいと思う。その中でイヌイット、エスキモーだけは違って、すぐに自分達に似てると思うだろう。あれこそが寒冷適応の新モンゴロイドの姿になる。多少は似てるのは認めるが、一番肝心な顔の部分が他の人種に比べたら似てるが、良く見ればで、あんまり似てると思えない。
彼らは基本的に寒冷適応しきってない。これがおかしいと思えたら人類史について詳しいと思う。でもややこしいテーマだからあんまり言われない。まだ途中なのだとか言ってお茶を濁す人も要る。いや私から見てあれしてないでしょ?顔が全然違うでしょ?となる。微妙にはれぼったい目だけど、鼻はコーカソイドぐらい高いし。はれぼったくないぱっちりお目めの人も多い。
はっきりと彼らは寒冷適応して無いと言ってしまえば良いんだ。そこで、おかしな人類にとって一番寒い時期を過ごした人たちが何故寒冷適応してないの?同じ場所でアジアに留まったグループが新モンゴロイドになった。
過去に私は中国人=新モンゴロイドだと思い込んでいた。モンゴロイドってのは西洋人にとって中国人よりモンゴル人の方が歴史的に馴染みが深いからだと思っていた。これが遺伝子を知ると違うのを知る。中国人は北方モンゴロイドが混ざっただけで、中国人のベースは新モンゴロイドじゃない。
だから新モンゴロイドの特徴であるGM遺伝子が南方型が濃くなる。中国人は縄文人の混血である日本人より南方型なんだ。
新モンゴロイドはQとNとC2とそれに付随するmtDNAをもった集団が変化したことによって生じたものになる。Oはそれらと混血しただけだ。しかもO2が混血したためそのO2と混血する事でO1も新モンゴロイドの特徴をもっただけになる。
この関係が崩れるのは、日本と朝鮮だけになる。朝鮮はO2を通じて新モンゴロイドの特徴がより強く出てるので、日本人だけがO2の割合が低いのにより新モンゴロイドと系統が近い。それがNとそれに付随したmtDNAをもった集団になる。アメリカに行かなかったシベリア組こそが新モンゴロイドになった人たちと特定できる。
ここで考えられるのが、今まで定説だった最終氷河期を越えて解けた時期にアメリカに移住した説が間違ってるのではないか?もう1つある。そもそも寒いから適応してこんな顔になちゃった。これが間違ってるんじゃ無いか?
アメリカ先住民を見れば分かるが、はれぼったい目がいるのは確かで、これで寒冷適応が中途半端だったからといわれてるんだ。だが実際は、C2集団が持っていた顔の特徴が何かしらの事情で近親交配で強く出てしまっただけじゃないか?が可能性としてはある。他にもある。気温の寒さと別の理由じゃないか?となる。
この2つは大きな問題になる。だが中途半端に新モンゴロイドに似てるためあまり取り上げられないんだ。だがベタなその顔の人間にとっては、全く違うんだ。多分コーカソイドから見たらアメリカ先住民も東アジア人も大差ないだろう。だが私達は分かる。あの人たちが日本に居たら外人だとすぐ思うだろう。全く似て無いからだ。
わずかに似てるのは知ってるんだ。かなり似てる人もいる。ただ集団としてみた場合はあれは東アジア人の感覚なら似てない。多分東アジア人と似た顔になるような変化してないんだ。
やりつくされたはずだが、肝心なここを西洋人があまり重視してないのが大きいんだ。でも似てる似てないなんて主観じゃスタートできない。それゆえ西洋人の主流とずれた研究が始められない。
私はここに解決してない謎があると思っている。
じゃまずは1つ目から。
こっちは実は研究され尽くしてる。だがここで、寒冷適応を持ち出して、完全に今までの説が間違っていたとはならない。遺跡が無いからだ。主流の遺跡が見つかるのが、最終氷河期後からになる。だからそれまで移動しなかった説を完全には否定できない。
あくまで一部なら例外が多い。それには2つある。わずかに早い時期、このわずかも4000、5000年単位になる。最終氷河期より早い時期の遺跡が見つかってる。もちろん例外的にでしかない。これに対してハプロで見事に答えを出した日本人の研究がある。以前話したmtDNAのD系は数多すぎて下位系統を見ないとまともに扱えないと書いた。その下位系統の流れを追うと、海外沿いに偏って南にいくほど変異が進化していくのが分かる。
このルートにイレギュラーな遺跡が数多く見つかる。それで海岸ルートと言うのが考えられた。そもそも陸を伝って渡ってない船を使って海岸沿いに移動した説になる。
ただこれ簡単に終ったにならない。あくまで例外的だと見られてるのは、アメリカ先住民の遺伝子は一部の狭い地域で近親交配に近い形で、血の偏りがほとんど無くなってしまったのが確認されてるから。氷河にせき止められてすごすってモデルはこれに見事に答えてくれる回答になる。そう簡単に海岸ルートで解決にならない。
遺跡やDNAの調査から複数回移住と、単発移住説の2つに別れてしまっている。これとは別にイヌイットはそもそも例外でベーリングの陸橋が海面が上がり無くなってしまってから移住したとの話になってる。これは遺伝子の距離と存在が知られるようになって船によってアラスカと行き来してる人たちが居るのを西洋東洋の人たちが知ったからとなる。
これらの事から寒冷適応の時期はヤンガードリアス期が中心じゃないか?といわれていて、最終氷河期のその後に一度気温が寒くなった時期があり、そこが新モンゴロイドの誕生の時期じゃないか?と推測されてる。ただ、結局寒さへの適応って考えはまったく変わってない。ネットでそれで出てくる説として新モンゴロイドは免疫系の変化が顔の形との相関関係として一番顕著なのだから。
そこじゃないの?って話がある。原因は分からないけど、顔の形が適応的に変化する必要があった何かしらのウイルス性の病気が蔓延したのでは?って話し。これ病気で顔が変わったじゃないから。ある病気が顔を適応的に変化させたと見ている。細菌じゃないのは、寒すぎる場所はウイルスが原因になりやすいから。
GM遺伝子があまりに見事に人種を特定できるのはこれじゃないか?と言われてる。
ここからはついでの余談になる。こういったモンゴロイド系の流れとは別にオーストラロイドの一番古い系統が移動したような形跡がある点。ただしアメリカ先住民に普通に存在するC2は親系統はC1のオーストラロイドになるため、この辺りの区別はちとややこしい。
これ分けた話しだと分かるのは、まずmtDNAやY染色体による系統分析か?は分からないが、遺伝子の調査によって、地域的にアボリジニを中心としたオーストラロイドの分布に近い系統が南米から多数見つかる点。これはC2の分布とは全く関係が無い。ちょうどC2はその間のルートを埋める形で存在するため、すっぽりC2が抜けた形で唐突にまるで人種の島のように別れて存在する事になる。
他にも時代特定の分析からオーストラロイドのオーストラリア到着に近い時期と推定される遺物がぽつぽつ南米で見つかったりしている。これらの状況から、陸路によって渡るって説以外のルートが多分存在するって見られている。
他にも古い時代のロシアではC1Bが見つかっている。日本にいるC1A1ではない、すでに分岐した今オーストラリアにいるC1B=アボリジニの祖先がロシアで見つかっている。しかも海岸沿いではない。内陸部になる。日本の親戚系統のC1A2も、欧州だけじゃなく、東欧などの内陸部でも見つかっている。
そこから古代にC1系統の世界への広がりが当たり前の様にあったと私は見ている。そして、海岸ルートで渡ったと推測されるD4の相方はC2系だと現在の北米の分布やQ系のルートの消去法から推測されている。C系の独特の拡散を支える何か?がある点。そしてそれは海岸部も越える何か?を民族として持っている点。
ただし、複雑なのは、氷河期前に移住したから寒冷適応しなかったと言える方向性もあるが、それは単純に01で否定できるものじゃないというのはもう書いたのでこれぐらいで良いかと思う。それでも時期が全く違う別のルートがあった可能性についてこれだけの話があると纏めておきたい。
最後にネットはゴミ見たいな得手勝手知識不足の俺様理論が多いのだが、その中で寒冷適応への疑問はかなりマシな見れるものって事だけ書いておきたい。ネットに数多く溢れる、民族主義以外のゴミ話のアカデミックな定説を覆す俺カッコ良い程度の話ではない。