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スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 作者:森田季節

ドラゴンが来た編

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5 今度はドラゴンが来た

36位に上がっていました! ありがとうございます! 更新初日からの点数だと多分これまでで一番いいです。本当にうれしいです!
 そのあと、私はモンスターに関する本などを取り寄せて、勉強をはじめた。

 モンスター退治に目覚めたのではない。
 どちらかというと、その逆だ。

 ある程度、モンスターに対する知識があれば、退治を頼まれてもアドバイスをするぐらいで私が出向かずに切り抜けられるかもしれないからだ。

 こちらとしてもその程度の協力ぐらいはしてあげてもいい。私は馬車馬のように働かされるのが嫌なだけなのだ。
 なにせレベル99だからな。そんなものがこの世界でほぼいないことは私にでもわかる。あらゆる厄介ごとが集約されて私のところに来たら、悲惨なことになる。

 パーティー一行を吹き飛ばしてから、まだ十日ほどなので私の生活にそう変化はない。ドラゴンを倒してくれとかいうような依頼も来ていない。

 ただ、これまで以上に村の雑貨店で委託している薬の売れ行きが伸びているので、薬草をとる量を増やしたりはしている。きっとレベル99の魔女が作った薬ならよく効くと思われたのだろう。はっきり言ってそこに大差はないと思うが。

「まあ、ネット社会ではないし、情報拡散が遅いのかな。このまま話題が広がらずに消えてくれればいいんだけどな」

 だが、そんなことを言っていたのがいけなかったのか、ドンドンとかなり強くドアがノックされた。

 今度は誰だ。しかも、叩き方が乱暴だから村の人である可能性は低そうだ。

 居留守を使っていると、ドアを破壊されそうなので、とっとと開けにいった。

 ドラゴン退治を手伝えとかだったら、上手くドラゴン攻略法を伝授して立ち去ってもらおう。どこかの町が滅ぼされそうとか緊急の要件だったら、手伝ってあげなくもないけど。

「はい、どなたですか?」

 ものすごく巨大なものが私の前にいた。

 背が高い。というか、これ、人間じゃない。

 大きな翼。大きな体。炎とか吐きそう。二本の角も生えている。

 ドラゴンが来ていた。

 ていうか、さっきのノックも尻尾でやったな。だから、音が乱暴だったのだ。

「ええと、どういうご用件でしょうか?」

 読んだ本によるとドラゴンは高等なモンスターなので、言葉が通じるらしい。そもそも、ドアをノックしたということはそういう知能があるんだろう。
 早速、本の知識が役立っているが、こんな形で役立てたくはなかった。

「我はこのナンテール州最強のモンスターと呼ばれておるドラゴン、ライカである」

 ドラゴンは人の言葉を話した。しかし、声が大きいので耳に痛い。ライブ会場に来たかのようだ。

「そのドラゴンが何の用ですか?」

「しかし、最近、風の噂でここに最強の魔女がいるという話を聞いた。そこで我とどちらが強いのか力比べをしようと思ってやってきたのだ」

 どこまで噂広がってるんだよ!
 せめて、人間の範囲でストップさせてほしい。

 最悪だ。ドラゴンを倒そうと誘われるんじゃなくてドラゴン自体が来るとは。

「私は最強の称号なんてほしくありません。たんに三百年こつこつ経験値を貯めていたら、大きな数字になっていただけです。なので、最強の称号はあなたに譲りますよ」

「そんなことで納得できるわけないだろうが。我と戦え。そして、白黒をはっきりとつけようではないか!」

 猛烈に迷惑だ。
 だから、道場じゃないんだから道場破りに来るなよ。

「嫌です、と言ったらどうしますか?」

「まず、この屋敷を踏みつぶしてやるぞ。畑も荒らしてやる」

 これは戦うしかないな……。

 家がなくなったらのんびり過ごすことだって絶対にできなくなる。

「わかりました。やりましょう。でも、別に私は最強名乗ってませんから、私のほうが余裕で弱かったりしたら手加減してくださいね」

「よかろう。我も最強であることが確認できればそれでよいからな」

 私たちは屋敷から離れただだっ広いところまで移動した。
 屋敷を戦闘中に壊されてはたまらないからだ。

「では、このライカの力、存分に思い知らせてやろう!」

「はいはい、どうぞ好きなだけ思い知らせてください」

 ドラゴンは翼をはためかせてばさばさと飛び上がる。

「お前を焼き尽くしてやる!」

 口から炎を吐き出してきた!

 こんなものをまともに喰らってたまるか。大火傷なんて勘弁してほしい。わざと負けたふりをするなんてこともできないな。

「すべてを凍てつかせよ!」

 氷雪の魔法を炎にぶつける。

 私の作戦は成功だったようで、魔法とぶつかって炎は相殺されて消えた。

「ちっ! なかなかやりおるな! やはり、高位の魔女ということは本当らしいな!」

 こっちも実力行使で早く倒すのがよいようだ。
 さてと、どうやって戦おうか。相手は浮いているからな。

「今暫く地上より別れを告げる!」

 私は空中浮遊の魔法を使った。これでドラゴンと対等と言えなくもない。

 ここからどうやって戦うか。
 あんまり接近したくない。となると魔法で戦うことになるが、さすがにこのサイズだと人間みたいに竜巻で吹き飛ばすこともできないだろう。もしも飛ばせても村に落ちたら大きな被害が出る。

 となると、雷撃だろうか。でも、正直、力の調節ができる気はしない。スライムと違って、知能の高いドラゴンを殺すと、罪悪感が残りそうだ。

 殺さずの誓いなんてものはないけど、極力、命はとらずに生きたい。

 となると、火炎か氷雪か。

 火炎はまさしく炎をドラゴンが吐いてるぐらいだから効かないかもしれない。

 じゃあ、氷雪しかないな。

「こちらの真似をして飛び上がってくるか。こしゃくな!」

 私を叩き落そうとドラゴンが手を伸ばしてくるが、これぐらいはすぐに回避する。
 そして、オーバーアクションをしている間にドラゴンに隙ができた。

 思い切って、ドラゴンに近づく。

「焼き落してやるわ!」

 また炎を吐こうとドラゴンが口を開けた。

 それを待っていた。

 私は氷雪魔法をドラゴンの口めがけて、放つ。

「すべてを凍てつかせよ!」

 ドラゴンの口が凍りつき、霜が張る。

 一挙にドラゴンの口が氷の洞窟のようになった。

「あぐっ! うぐっ! ぶぐうううううう!」

 ドラゴンはパニックになって、そのまま地面に降り立つと近くを走りまわった。

 決まったな。これなら命を奪うこともなく、相手を大混乱に陥れられる。
 ところかまわず走っているのがいい証拠だ。

 あれ、走りまわる?

 嫌な予感がした。

「私の家、壊さないでよ! 絶対壊さないでよ!」

「うぐうううううう! 冷たいいいいいいいいいいい!」

 だが、ドラゴンは家のほうにまで走っていて――家の隅にぶつかった。

 ――ぐしゃっ。

 隅の部屋が壊れる。

 私の怒りに火がついた。

「壊すなって言っただろうが!」

 ドラゴンに接近し、物理で殴る。

 ズゴォッ!

「ぶはぁっ……」

 そのパンチでドラゴンはノックアウトされた。
 高原にばたんと倒れる。
 死んではないようだがダメージが大きくてしばらく動けないらしい。ダウンをとった状態だ。

 さすがに拳で殴ったので、手が痛かった。折れたりしてないだけ、よしとしようか。

「な、なんという力……。我がこうも無様に倒れるとは……」

 ドラゴンも自分が置かれている状況が信じられないらしい。

「ひとまず、これで私の勝ちなのはいいとして……」

 私は一部損壊している家を見た。

 絶対に弁償させるぞ。

「ねえ、ドラゴンのライカさん」

 近づいて、ドラゴンをつつく。

「私の家、なおしてくださいね。でないと許しませんからね」
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