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スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 作者:森田季節

ハルカラの里帰り編

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260 ハルカラ家の事情

発売前後なので、今日も更新です! なんとか日が替わる前に間に合いました……。
 そのあとも、母親ならではのハルカラの失敗談などが語られた。
「ハルカラはね、なかなかおねしょ癖が治らなくてね~」
「ちょっと! どうして、そういう話題を出してくるんですか!」
「ええと、三十五歳ぐらいまでおねしょしてたかしら」

 中年でそれなら医療機関に行くべきではと一瞬思ったが、エルフだからまだ三十五歳は余裕で子供なんだよね……。このあたり、混乱を招くな……。

 あと、会話中、私はついついハルカラママの胸に目がいっていた。
 ハルカラよりさらに大きい。いけない人妻め。
 この胸は遺伝か! 遺伝していたのか!

「あとは、何か面白い話、あるかしら。学校、初日から遅刻した話とか?」
「母さん、みんなの前なんだからもうちょっとわたしを持ち上げる話もしてくださいよ。なんで、帰省したのに損しちゃってるみたいな空気になってるんですか!」

 ハルカラも苦情を言っているが、どことなくリラックスしている様子で、テンションも高かった。
 家族とケンカしていただなんて話は一度も聞いていないから、思うところがあるというのは、行政のやり方に対してだけなんだろう。

 それと、この床に足を崩すという感覚は、元日本人として非常にありがたい。
 これはたしかに落ち着く。いいなあ。高原の家にも土足禁止スタイルの、床に直接座る部屋を設けようかな。

「みんなは何かハルカラに物申したいこととかないですか? この機会に言っていただいていいのよ」
 ハルカラママは全体的にお茶目な人だ。いかにもハルカラを生んだ人という気がする。少なくとも厳格な感じはまったくしない。

「お母さん、だから、そういうわたしを攻撃する流れ、やめましょうよ~!」

「ハルカラさんには、とてもお世話になっています」
 ライカがものすごく優等生な発言をした。このあたり、ライカもぶれることがない。

「ただ、できればもっと肉の多い料理を作ってほしいと思う時はあるな」
 フラットルテも食い意地の張ったことを言った。

「ハルカラのお姉さんは面白いよ~!」
「ハルカラさんは面白い人」
 娘二人の評価もまた率直だな。うん、面白い人で間違いない。

「うう……。喜んでいいような……。そうでもないような……」
 ハルカラも純粋に尊敬されてるのとちょっと違う気がしていると感じているらしい。
「でも、ハルカラの姉御。面白くないって言われるよりはいいですぜ」
「ロザリーさん、それはそうですけど……」
「短い人生、面白く生きたほうがいいんですぜ」

「いや、エルフの人生、短くないんですけどね……」
 どうも、常識がぶつかり合ってるな……。

 こんな調子で、ハルカラママとのやりとりは終始、なごやかに進み、日も暮れてきた。

「お母さん、そろそろ夕飯の支度しないといけないんじゃないですか……?」
「あっ、本当だわ! ごめんなさい!」
 やはり、ハルカラっぽさを感じる。おそらく、いいかげんさをハルカラも受け継いだんだろうな……。

「皆さん、ごはんは食べていってくださいね! ちょっと家は狭いので泊まっていただく時は手狭になっちゃうかもしれないんだけど」
「宿はとっていますから大丈夫です。こっちもいきなり押しかけてすいません」
 ここは家長を代表して私が話す。
 ハルカラの家がそんなに広くないということは事前にハルカラから聞いていた。狭いというわけでもないのだけど、ようは普通の日本人の家族が住んでる程度の広さなのだ。

 そこに一人ならともかく、こんな大人数で押しかけたらそりゃ、ベッドの数が足りないとか毛布の数が足りないとか、いろいろ問題が出てくる。

「あっ、野菜を買いに行くのも忘れてたわ! 今から市場に行って買ってこないと!」
「もう、全部忘れまくりじゃないですか! いいかげんすぎますよ!」
 ハルカラにまでいいかげんと言われてるハルカラママ! 大あわてで家を飛び出していった。

「ひどいところをお見せしました……。わたしの家族、だいたいあんな調子なんですよ」
 ハルカラも自分のミスはともかく、親の失態は恥ずかしいらしく、ちょっと小さくなっている。
「いいんだよ。おおらかでいいママじゃない」
「フラットルテもこういういいかげんな家庭だったので、気にならないのだ」
 いや、フラットルテの家のいいかげんさはまた違うジャンルだ。

 五分後、ハルカラママが帰ってきた。
 あれ、やけに早いな。買い物自体はスピーディーにやれるのか?
「財布を忘れてるのに気づいて、戻ってきたわ!」
 古典かよ!
 ハルカラをさらに強化したような人だということがわかってきた……。

「さてと、今度こそ準備万端――と思ったら市場のポイントカードを入れてないわ。今日はスタンプ二倍デーなのに、もったいないわ。どこだったかしら」
「お母さん、いいかげんにしてください! 客人が待ってるんだから、ポイントカードとかどうでもいいじゃないですか!」

 ハルカラがついに不真面目なところに文句を言った!
 いまだかつてなかった展開だ……。ハルカラママ恐るべし……。
「ポイントカードもね、こつこつ貯めるとバカにならないのよ。うち、生活苦しいからお父さんも昼食はお弁当になったのよ。リストラされちゃって再就職してからは給料も下がって大変よ~」
「もう! 家庭の事情とかやめてくださいよ!」

「お兄ちゃんもアルバイトだから収入も知れてるしねえ……。妹も美容室の正社員だけど、そんなに収入高くないし、あの子もすぐに違うお店に移っちゃって定着しないし……」
「やめてください! どんどんリアルさが増してきてます!」

 聞いている私も心がしんどくなってきたぞ……。
 ハルカラが工場を経営してたぐらいだからお金持ちなのかと思ったら、ハルカラ家自体は割とカツカツなのか……。

 今度こそハルカラママが買い物に行ったあと、ハルカラが暗い顔で私たち一同を見回した。
「もう、隠し立てとかできないんで告白しますけど、わたしの家族、基本的に全員、わたしよりいいかげんなんです……」
 それは地味に大変なのでは……。
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