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スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 作者:森田季節

ユフフママの娘編

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230 親バカ精霊さん

スライム倒して300年3・4巻の重版が決まりました! ありがとうございます! 重版記念更新です!
 町の中をユフフママは堂々と闊歩していく。
「ママ、町も歩き慣れてるんだね」
「精霊ってことはみんな気づいてないんじゃないかしら。特定の町にばかり集中して寄らないようにしてるしね」

 普通にしてる分には、人間に見えるということか。この世界、いろんな種族が住んでるしね。

「ふうん。町ってなかなかにぎわってるのね。魔女がいなきゃいいんだけど……」
 サンドラは魔女のことが気がかりらしい。あれだけ大捜索されたらトラウマにもなるか。

「大丈夫よ。サンドラのことはママが命に代えても守ってみせるからね。だから安心して!」
 ママの言葉は力強い。もう、実の娘に注ぐ愛情と寸分違いはないな。

「そ、そう……。ありがと、ママ……」
 サンドラもユフフママはちゃんとママと認めているようだ。ここまで圧倒的な包容力を見せつけられたら、サンドラもツンツンすることができない。

「な、何がおかしいのよ、アズサ……」
 くすくす笑ってたら、サンドラににらまれた。
「別に~。妹の顔が赤いな~って思っただけだよ」
「何よ。おままごとの時、人間の役しかやってくれないくせして……」
 いや、あそこで私も樫とかクヌギの役をやっても、変な空気になってるだけでしょ……。

 ちなみに地元のフラタ村ではいつも魔女として視線を浴びていたけど、今回はユフフママが視線を浴びていた。
 主に店の男性店主などが。

「あの奥さん、おっぱいにもほどがある、違った、べっぴんにもほどがある……」「あの胸はけしからん」「うちのおかんもあんな巨乳の美人だったらなあ……」「おっぱ……いや、なんでもない、仕事、仕事……」

 男ってそこしか見ないのか。

「あの人、すごい胸だね」「魔法でも使ってるんじゃないのかね」「うわ~、負けたわ!」

 すいません、女性も注目してるようです。男女、どっちでも気になるようです。

 そりゃ、ユフフママはママとして町を歩けば、誰もが振り返る美貌だからな。

 高原の家の面子もみんなかわいいのだけど、そこは「かわいい」というジャンルなのだ。ライカにしても、ハルカラにしても、僭越ながら私にしても、どちらかというとアイドル系のちやほやされ方だ。

 でも、ユフフママの場合は、もっと妖艶だ。
 一言で言うとエロいのだ。
 しかも、どうも私たちが両側にいることで、そこに磨きがかかってる気がする。

「あの人妻、反則だろ……」「不道徳な家族だ……」

 私たちがいるせいで人妻らしさが出るようだ。気持ちはわからなくもない。ちょっと、ユフフママ、垂れ目だし。

 あれれ……。けど、私がファルファとシャルシャと歩いてる時は、人妻っぽさがあるとか言われたことないんだけど……。それって、何かが私に欠けているということなのか……?
「アズサ、どうしたの? 難しい顔して?」
「大人の魅力について考えてた」
「そんなの、いらないわよ。アズサは年中無休でキュートだから!」
 その表現からすると、やっぱり私って大人の魅力はないのでは……。このことは、持ち帰って深く検討する必要があるな。

 そんな調子で、ユフフママが町を歩くと、大変目立ちました。

 そして目当ての服屋さんに到着。
 この世界は服は仕立てるのが一般的なのだけど、その店は子供用の既製品の服を大量に取り扱っているところだった。
 この町はかなり規模も大きいので、こういうお店もやっていけるのだろう。

 ユフフママは女性店員さんに「この子たちに似合う服を探して。値段はいくらでもいいわ」と言った。
 これはガチなやつだ……。

 店員さんの目も光った。
「わかりました、奥様。このお二人の女の子がさらにさらにかわいくなるように、全力でサポートいたします! これほどまでの上物、よくぞ育ててくれました!」
 微妙に店員さんの発言もおかしい気がするぞ。

「そうでしょう? かわいさ爆発でしょう?」
「はい。食べちゃいたいぐらいかわいいですよ」
 その表現にサンドラがびくっとしていた。
「た、食べないでよ……」
「サンドラ、この人は魔女じゃないから食べないよ。もののたとえだよ」
「そうなんだ……」
 サンドラのフォローは姉役の私がやる。

「さてと、それじゃお嬢様お二人はこちらへ。より美しくいたしますから!」
 私たちは店員さんに腕をとられた。これは、想像以上に着せ替え人形になりそうだね……。

「アズサ、私、どうなっちゃうのかしら……」
 サンドラがまだ怯えている!
「大丈夫だよ。危害を加えられることはないから。た、多分……」

 そこから先は。私もサンドラもいろんなドレスを着させられた。
 試着するたびにユフフママに披露することになる。
 以下、ユフフママの絶賛のセリフ集。

「きゃー! 素敵! 超精霊級のかわいさ! その服、買います」
「いや~、娘がかわいすぎてごめんなさいって感じね! その服、買います」
「美の女神にもストレート勝ちね。その服、買います」
「文字通り、目に入れても痛くないわ。その服、買います」

 実際に目に入れるのはホラーすぎるのでやめてほしい。
 見事なる親バカだ……。そして、ばしばし服を買っていく……。どの服もかなり値段が張るのに……。こうやって経済はまわっているんだ……。

 私は恐ろしくなってきたけど、逆にサンドラは何かが吹っ切れたのか恍惚とした表情になってきていた。
「アズサ、私、お姫様みたいじゃない……? すべての人間を跪かせることとかできそうじゃない……?」
 あっ、経済と無縁なところで生きていたはずのサンドラがお金の魔力に魅せられてしまっている!?

 最終的に八十万ゴールドほどが消費されました。
 セ、セレブだ……。私、自分の娘にこんな値段の服をぽんぽん買い与えたりはしてない……。

 私とサンドラはふりふりのドレスを着て、お店を出た。
 残りのドレスは畳んだものをユフフママが持っている。

「もう、二人ともどこから見てもお姫様ね!」
「私、こんなの初めて着たよ……」
「それじゃ、ちょっとだけ待っていてね。買ったドレス、皴になる前に家に置いていくから!」

 ユフフママは人気のないところに行くと、さっと空間移動を行って消えた。あの能力、便利だなあ。

「お金を使うのってこんなに面白いことなのね。私、初めて知ったかも……」
「サンドラ、帰ってきて! その世界はまだあなたには早いよ!」

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