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スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 作者:森田季節

何かが生えていた編

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204 マンドラゴラ捜索隊

ついに「スライム倒して300年」がなろう累計ランキングに入りました! 皆様のご声援のおかげです! 累計入り記念で二日連続更新いたします!
 私たちは、大至急、ベルゼブブの屋敷に向かった。
 夜遅くに到着したので、ベルゼブブも仕事から帰宅していた。

「おぬしら、また突然来たの。どうせなら、ファルファとシャルシャを連れてきてほしかったのじゃ」
「あなたの庭がややこしいことになるかもしれないの!」
「は……? 訳がわからんのじゃが……」

 私は事情をできるだけ簡潔に説明した。
 そしたら、あきれられた。

「おぬしが、わらわの庭にそんなマンドラゴラがおるって言わなければ、何も起きなかったではないか……」
「そ、それはそうだけど……すごく喰い気味で質問されて……ついその勢いに負けて……」

 言い訳になっちゃうけど、あんな感じで聞かれたら、ぽろっと言っちゃうよ。

「まあ、過ぎたことはしょうがないのう。とりあえず、変な魔女を敷地内で見つけても、八つ裂きにするとか、そういうことはせんようにする」
「ご配慮ありがとう」
 これでエノが死んでも、それはそれでまずいからな。

「できることなら、そのマンドラゴラさんを事前に保護しておきたいところですね。それが一番安全ですから」
 エルフのハルカラも今回の作戦には関与する。フラットルテはぽけえっと座っている。

「しかしのう……そんなのが庭に生息しておるの、わらわも初耳じゃぞ。庭の全貌など、わらわも知らんからな……」
 ベルゼブブは窓から庭のほうに視線を向けた。もう暗いので、よく見えないが。
「そうなんだよねえ……。住所知ってるわけじゃないから、保護っていっても、遭遇することすら難しいよね……」

 庭とはいえ、とにかく広いのだ。山の中で幻のキノコを探すとかそういう次元の難易度がある。むしろ、マンドラゴラ一人を探すわけだから、もっとハードかもしれない。

「探しに来るのはエノという魔女一人なのじゃろ? じゃあ、そのエノという奴を見つけて、立ち入るなと言ったほうが早いかもな。このわらわが言えば、ビビって従うじゃろう。なにせ、魔族の農相の言葉じゃからな」
 ベルゼブブはドヤ顔してるが、暴走しているエノが言うことを聞くだろうか?
 そうっと捜索活動を継続したりとかしそうだな……。

「ちなみに、この屋敷って結界みたいなのは張ってるの?」
「屋敷のエリアは張っておるが、庭は広いし、ほったらかしじゃ。防ぐのは限界があるのう」
 私も結界の魔法は使えるけど、ここまで広範囲は無理だな。村や町だと入口が決まっているので、そこを重点的に固められるんだけど、森だとあらゆるところから入れてしまう。

「ひとまず、事情はわかったわい。どうせ、魔女の小娘一人であろう。そんなの、どうとでも御せるわい」
 心配している私に対して、ベルゼブブは鷹揚に構えている。ベルゼブブにとったら、人間の魔女なんて怖くもなんともないということだろう。私はおそらく超希少な例外だ。

「そのエノというのはワイヴァーンで来るのか。じゃあ、もうちょっと時間もかかるかのう」
「数日間、ここで見張らせてもらっていい?」
「ほいほい。好きな部屋を使えばよいわ」



 そのあと、四日間、何の動きもなかった。
 エノもどうやらベルゼブブの庭にやってきてないらしい。

「なんじゃ、平和なもんではないか。杞憂であったの。よかった、よかった」
 ベルゼブブはごく普通に出勤して、その間、私たちが見張りをしていたが、とくに変わったことは起こっていない。これじゃ、貴族の家でくつろいでるだけになってしまう。
 エノはやる気に見えたのだけど、どこかで熱意も冷めてしまったんだろうか。魔族の農相の庭に入るのは怖いと思ったのかもしれない。

「取り越し苦労というやつじゃの。大丈夫とわかった時点で帰ればよいぞ。明日はわらわも休日じゃから、どこか観光するか?」
「まっ、危機管理が無駄に終わるなら、それに越したことはないよね」

 ――しかし、翌朝とんでもないことになっていた。

 ベルゼブブの庭の手前に、何十人という魔女が集結しているのだ!
 私みたいに黒い帽子をかぶっているのもいれば、ホウキを持っているのもいるし、いろいろだ。でも、同業者というのは、だいたいわかった。

「な、なんじゃ、これはっっっっっ!!!!!!」
 ベルゼブブが叫んだのも無理はない。だって、ここ、ベルゼブブの家の敷地だからね……。近所の公園じゃないからね……。

 と、その魔女の中から、エノが出てきた。
「ベルゼブブさんですか? 今回は押しかけて申し訳ありません。この庭に最高級のマンドラゴラがいるという情報を聞き、法を犯してでも入手しようと馳せ参じました!」
 礼儀正しいけど、犯罪をやるぞと宣言してる!

「いや、帰れ、帰れ! だいたい、なんでこんなにエキストラがおるのじゃ?」
「マンドラゴラを確実に見つけるため、各地の魔女に連絡をつけて、集めました。見つけた場合、山分けという条件です!」
 ほかの魔女たちも、こくこくとうなずいている。
 そして、みんなエノみたいに表情がやる気なのだ。

「これは魔女にとっての宿願なんです!」「あとで慰謝料とかは払いますから!」「命を懸けてでも挑戦するぞ!」「やはり動き回るマンドラゴラは実在したのよ! 百年間、捜索してきて最大の情報よ!」

 そこまでか!
 しまった。魔女にとってマンドラゴラって、そんなすごいものなのだ。

「今から魔女連合で絶対にマンドラゴラを捕獲します! では、作戦開始!」
 エノを含む魔女たちは次々に森の中に入っていってしまう。

「エノ! 今ならまだ間に合う! やめなさい!」
 私に呼び止められたエノが足を止めて、振り返る。
 聞いてくれるだろうか?

「先輩……ごめんなさい! 世界最高峰の薬を作るためなんですっ!」
 聞いてもらえなかった!
 エノも森に突っ込んでいく。

「こらー! お前ら、ふざけるなよー! なんなら庭ごと焼き尽くしてもいいんじゃぞー!」
「やめて! それはやめて!」
 むしろ、私がベルゼブブを止めることになった。

「こうなったら、手は二つじゃ。魔女を見つけてぶん殴って全員捕まえるか、あるいは、先にそのマンドラゴラをこっちで捕まえるかじゃ」
 前者は途中で死者が出かねないな……。

「後者でお願いします」
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