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スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 作者:森田季節

ベルゼブブの家に行く編

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197 お屋敷見学

52000点を突破しました! これも読んでくださっている皆様のおかげです! ありがとうございます! 現在、10月発売のGAノベル4巻の作業をしております! アズサが幼女になったり、ママ役のしたたりの精霊が出てきたりします!
 私たちは事前に教えられた住所のとおり、魔族の城下町を歩く。ここも何度も来て、かなり慣れてきた。というか、人間の国家の城下町より魔族の城下町のほうにはるかに来ている。知り合いに魔族出身が多すぎるせいだ。

 そして、目的の建物は到着するかなり手前からはっきり視界に入っていた。

 三階建ての巨大な洋館チックな建物が広い前庭つきで建っていた。
 通りの真ん前には高い塀と金属製の門までついている。

「姐さん、これは正真正銘の金持ちですよ……」
 庶民出身のロザリーはその規模に呆然としていた。

「だね……。ちょっとでも疑ったことが申し訳ないレベルだ……」
 しかし、どうやって入ればいいんだろう。屋敷本体はずっと遠くにあるのだ。「○○ちゃーん、あーそぼ!」って子供が声をかけても声が届かない。
 門扉も高さ三メートルほどある。空を飛んで入ってもいいけど、失礼と言えば失礼だ。それは泥棒の入り方だろう。

 ――と、ガランガランとけたたましい音が響いた。
 フラットルテが門扉の横についていた、大きな鐘を鳴らしていた。

「ちょっと! 近所迷惑な音量だよ!」
「でも、多分ご用の方はこの鐘を鳴らして告げろって意味のものだと思いますよ」
 たしかにインターホンの代わりなのかもしれないな。門番でもいなければ、来意を告げられないし。

 フラットルテの読みは正解だった。しばらくすると、屋敷のほうからベルゼブブがやってきた。
 メイドさんとか執事さんとかが揃ってそうな規模の屋敷だけど、ホスト本人がもてなすルールなのかもしれない。
 がちゃがちゃと内側から門扉を開く。

「おお、よく来たの! たいして、おかまいもできん狭い家じゃが、上がってくれ」
「いや、その定型文の謙遜表現、さすがに今回は無理があるから……。だいたい前に豪邸だって自慢してたでしょ」


 私たちはまず食堂に通された。まあ、正しい応対だろう。ノドも渇いてるしね。

「お茶は何種類かあるが、どれか好きなものを飲んでくれればよいぞ」
「うん、ありがと。じゃあ、郷に入れば郷に従えってことで、魔族の土地のスパイシーなやつをお願い」

「それにしても魔族の貴族というのは栄えているものなんですね。こんな屋敷、人間の世界にもなかなかありませんよ」
 ライカは部屋をきょろきょろ見回して、素直に感心していた。
「長く、農相を務めておるからのう! これぐらいは当然じゃ! ふふん!」
 ベルゼブブも自分が正真正銘の金持ちだと示せて、ほっとしているようだ。こんなものを見せつけられたら疑惑だって吹っ飛ぶ。

 そのあとはベルゼブブととりとめもない話をした。しょっちゅう、顔を合わせているし、積もる話というようなものはとくにないけど、話すネタぐらいはいくらでもある。
 ちょくちょく、ベルゼブブが魔族の土地のお菓子を取りにいって、持ってきてくれるので、口が寂しくなることもなかった。

「ほれ。これは塩辛いが、しゃぶっておるとなかなかおいしいぞ」
 ベルゼブブが梅干しの亜種みたいなものを進めてきた。そちらもいただく。
 そこで、あることが引っかかった。

 さっきからお菓子をベルゼブブが取りにいってるんだよな。いや、そりゃ、私たちは招かれた側だし、どこにお菓子があるかとか知らないから行けないけど、普通、そういうのメイドさんとかにやらせない?

 となると、メイドさんとかがいないことになる。

 こんな広いところに一人で住んでいるのか?
 いや、私だって長らく一人暮らしだったし、そこにケチをつけるつもりはないが、メイドさんの一人や二人いて、なんら不思議じゃない広さなのだ。これを一人で維持するのは上級魔族だろうと大変だぞ。

 でも、赤の他人がいると気疲れするという人もいるし、あえて一人暮らしにしてるのかな。

 さて、私たち大人はだらだら話をしていればいいが、ここにはそれだけでは飽き足りない子供たちもいる。

「ベルゼブブさん、このおうち、探検したいー!」
「シャルシャも同意。迷惑にならない範囲でいいので」

 そう、ものすごく広い家だからファルファとシャルシャはそわそわしていたのだ。いろんなところを見てまわりたいだろう。

「わかったのじゃ。それでは、わらわが案内してやろう」
 こうして家主におうちを紹介してもらうフェイズになった。

「まず、ここが台所じゃの」
 うん、台所もやっぱり尋常じゃなく広い。ここだけ切り取って調薬用に移設したいぐらいだ。料理好きのライカがうらやましそうな顔をしていた。

「続いて、ここが風呂場じゃ」
 おお、十人は同時に入れそう。

「こっちがトイレじゃな」
 ほほう、水の魔法でしっかり水洗になってるんだな。

「そして、その廊下の窓から見えるのが、本格的な庭じゃな」
 全貌は外に出ないとよくわからないけど、広いことだけは確実だ。池みたいなのも見える。庭というより森だね。

「よし、以上じゃ!」
 ああ、うん、なるほど、なるほど――いや、なんかおかしいだろ。

「ちょっと、ちょっと。ベルゼブブ、いいかな」
「なんじゃ? 庭の説明ぐらい、廊下からしてもよいじゃろ」

「範囲が狭すぎるでしょ。もっと、この建物、一階だけでも無数に部屋があるし。二階も三階も残ってるよね」
「う……わかったのじゃ。じゃあ、もうちょっとだけな……」

 そして次にベルゼブブが案内してくれたのは――
「ここがわらわの部屋じゃな」

 そこは大きめのベッド、衣類ダンス、化粧机などが揃っている。間違いなく自室といった感じの部屋だけど…………建物のサイズの割には全体的にこじんまりとしている印象を受けた。

 なんていうか、この部屋だけですべてが完結している印象があるというか……。

「あのさ、ベルゼブブってこの部屋しか普段使ってないの? ここ、一人暮らしの女性のワンルームっぽいよ」
「そ、そんなのはわらわの自由じゃろうが! それに公開したくないプライベートエリアだってあるからの……」

 ――と、その時、いきなりファルファが部屋を飛び出した。
「ファルファは二階も見たーい!」
 そのまま廊下を走って、階段のほうに向かっていく!

「これには妹としてついていかねばならない」
 シャルシャもファルファほどではないが、小走りで追いかける。

「わっ! 二階はダメじゃ!」
 ベルゼブブが止めようとしたけど、やんちゃな二人はそんなことは聞かない。そのまま二階の階段をどんどん上がっていく。

 けど、二階には何があるんだろう?
活動報告にも書きましたが、GA文庫公式ページ内に、「スライム倒して300年~」の特設ページを作っていただきました! まあ……連載を読んでいる方にはあまり必要ない情報しかないかもしれませんが……もしよろしければ、一度ご覧になっていただければ幸いです。

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