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スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 作者:森田季節

ブルードラゴンの里帰り編

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156 ブルードラゴンの性格

41000点を突破しました! ありがとうございますっっっ!
 その日、フラットルテがお風呂に行ったりしている間にライカの愚痴を聞くことになった。

「アズサ様、ブルードラゴンとレッドドラゴンが仲が悪いというのは誤りではないですが、その原因はあの人たちがアホなせいです。過去に因縁があったとかじゃなくて、とりあえず叩いとくかぐらいの感じなんです」

 隣の高校の奴を締めに行く不良の発想だ……。

「あの人がなかなか結婚できてないのも、大きな声だと言えませんが、ほかのドラゴンから避けられてる部分、なきにしもあらずなんですよね……」

 なんで異世界でこんな人間関係のぐだぐだを実感しなければならないのか。

 そこにほかほかになったフラットルテが入ってきた。
「いや~、いい湯だったのだ~。お風呂はいいな~」

 私とライカは口をつぐんだ。
 これ、明日もトラブル起こりそうな予感しかしない。



 そして翌朝。私たちはまたブルードラゴンの集落に行った。
 また、誰も歩いていない。

「ああ、ブルードラゴンの中には普段は十時から十七時しか活動しないのも多いからそのせいかもしれないです」
 クレジットカードのお客様センターかよ。

 とはいえ、起きてはいるだろうということで、フラットルテの実家に行った。
 角の生えた人が二人いる。この人らが両親だろうか。見た目にヤンキーっぽさとかはない。あと、ドラゴンは老いるのが遅いからか、せいぜい三十代ぐらいの見た目だ。

「おお、フラットルテ、帰ってきたのか!」「角触られたとか風の噂で聞いたわよ!」
 親に会ってどういう顔をしていいかわからないフラットルテは、「か、帰ってきたぞ……」と多少自信なさそうに笑った。このあたりは、人間の帰省と何も変わらないね。

「前回はレッドドラゴンに負けちまったからな。まあ、そういう時もある。ルール上、戦えなくなっちまったけど、まっ、それはそれでだろ。チャレンジすることは悪いことじゃないからな。ムカついたら殴りにいくのは普通だ」
 父親の言葉、いいこと言ってるようで、とんでもないな。ムカついたら殴れって娘に言うなよ。

「そうそう。いいと思って、やったんだから後悔する必要もないわよ。恥とか気にしなくてもいいから。そこで殴りに行かないチキンな人間のほうがむしろ恥の可能性さえあるし」
 母親の言葉も娘をフォローしてるみたいで、なんかおかしいな! 殴りに行くことを推奨しないでほしい。

「それで、こちらが今のご主人様で超強い高原の魔女のアズサ様と、レッドドラゴンの中では最強のライカなのだ」
 紹介の中に強さの要素入れるのは何なのか。

 ただ、ついにブルードラゴンに紹介されてしまった。どういう反応があるかな……。娘さんを使役してる奴とでも思われるかな……。

 両親の目の色が変わった。

「あんたが高原の魔女かー! おー! 本物だ、本物! あとで力比べしようぜ!」「高原の魔女さん、思ったより見た目は華奢ね! 壁にサインしていって! あとで力比べしましょう!」
「もう、口に出してツッコミ入れるけど、なんで力比べを要求してくるの!?」
 初対面の人間に言う台詞として問題あるでしょ!

「それで、そっちがレッドドラゴンの頭目みたいなもんか。前はすまんかったな。今度、力比べしようぜ」「ケンカはできないけど、もうちょっと安全に試合形式でなんかやりたいわね。力比べしない?」

 ライカがひくひく顔を引きつらせながら、「よ、よろしくお願いします……」とおじぎをしていた。
 これ、あれだな。お嬢様が荒っぽい家庭の子の家に遊びに来た時の感じだな。

「二人とも、せっかくだしあらためて集落を案内するぞ。店は何一つないけど」
「ありがと……」
 そのあと、集落にも人が出てきはじめて、フラットルテを見た相手が、どんどん話しかけてきた。表面上、私に服従することになっちゃったことをバカにしてる感じもなくて、よかった。ただ――

「あなたが高原の魔女ね! 力比べしましょう」「俺は名乗るほどの者じゃねえけどよ、力比べしようぜ!」「お姉ちゃん、お姉ちゃん、力比べ!」

 今のところ確率百パーセントで力比べを要求された。
「アズサ様、たとえば『エルフは酒を飲むと面倒くさい』というのは差別的な発言ですし、酒を飲まないエルフもいると想定されるので、不適切なものだとわかります」

 そのたとえ、ハルカラを想定している気がするけど、そこはどうでもいいのでスルーする。
「しかし、『ブルードラゴンは力比べを要求する』というのは、この場合、ただの事実なので、言っても問題ないということになるのでしょうか?」

「いいんじゃない? それでバカにされたと思う人いなそうだし」

 しかも、何が異常って、これをフラットルテはなんとも異常と思ってなさそうなところだ。
「戻るまで不安でしたけど、何も変わりなくてよかったです」
 ブルードラゴンって戦闘民族なんだろうか。力こそ正義って価値観、誇張でも何でもなかったな。

 それと、集落をふらついているうちに、人の数が増えてきた。
 よそ者がめったに来ないからか、注目されているのがわかる。

「ご主人様、みんな、ご主人様の力を見たいと思っているようなので、ここは何人かと力比べしてもらえませんか?」
 フラットルテにそうお願いされた。流行語大賞は力比べ。

「まず、本音から言うよ。そんなのやりたくない。メリットないし。けど、すごく期待されてるよね……。わくわくしながらこっち見てる人もいるよね……。これ、退けないし、やるよ」

 誰かが聞きつけたらしく、「あのフラットルテを従えた高原の魔女が力比べをしてくれるようだぞ!」と叫んだ。
 うおー! という歓声が響いた。

 異文化交流って本当に難しいと実感した。少数民族の集落に行ったら、全員が勝負を悪意なく挑んでくるとか、おかしいでしょ。
新規の情報ではないですが、活動報告を先ほど更新して、ちょこちょこと書きました。よろしければご覧ください。「スライムのことなど色々」という記事です。

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