挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 作者:森田季節

アズサの体に異変が!?編

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

136/282

134 魔族にもかわいがられる

 こうなったら、しょうがない。もう、残る選択肢はそう多くない。

「魔族に頼ろう。前回、アンデッド捜すの手伝ったし、協力してくれるだろ。いいや、強制的に協力させる」

 私はベルゼブブ召喚の魔法を試す――つもりだったけど、発音がおかしいとお風呂に出現させてしまう危険があるので、お風呂が沸いた頃に、外に出て、魔法陣を描くことにした。

「アズサ様、遅い時間に一人で出ていっちゃダメですよ」
「いや、こんなところに変質者とか絶対にいないよ」

 魔法陣を描くのもけっこう面倒だ。小さいといろいろと難点が多いな。
「ヴォサノサノンンヂシダウ・ヴェイアニ・エンリラ!」

 詠唱を行うと、周囲に黒い霧みたいなものが出たが、ベルゼブブのほうは出てこない。
 多分、大丈夫だろと思って帰宅した。ぱっと見はベルゼブブはいない。小柄だと魔法も不十分になったりするだろうか?

 三十分後、ほかほかしたベルゼブブが風呂から出てきた。
「いいお湯だったのじゃ」

「せめて、お風呂に出現したこと、連絡してよ」
 呼び出してるイコール急ぎの要件ってことだぞ。お風呂をわざわざ用意してるからあんまり説得力ないけど。

「ん……? おぬしは誰じゃ? やけにアズサに似ておるが……まさか、血のつながっているアズサの娘か……? いや、こういうことは聞いてはいかんのじゃろうか……?」
 また妙な誤解をされてるというのはわかるけど、この容姿ではしょうがないかな……。

「違うよ、私だよ、私。アズサ!」
 自分の顔を指差して、本人であることを主張する。
「ほほう。おぬしの土地では娘にも同じ名前をつける風習があるのか」
「いやいやいや、そんなアズサ二世みたいなことじゃなくて、本人! 高原の魔女のアズサ! キノコのせいで小さくなったの!」

 しばらく、妙な間があった。

 そのあと、いきなりベルゼブブに持ち上げられた。

「かわいーのじゃー! なんたるかわいさ! これは危険なかわいさなのじゃ!」
「ちょっと、降ろして! 降ろして! 子供扱いはなんか嫌だから、やめて!」
「子供扱いを嫌がる子供とはあざとかわいいではないか!」
 違う! 私の場合、本当に中身が大人なだけだ!

「それでね、元に戻る方法がわからないから、魔族の知恵と人脈を貸してほしいんだけど」
「なるほど。それでわらわを呼んだのじゃな」
 私は持ち上げられながら、こくこくうなずく。

 どうやらステータスのほうはサイズが小さくなったのと同時に下がるってこともないようなので(でないと、ベルゼブブを呼び出す魔法は成功してないはず)、抵抗すれば脱出もできるだろうけど、無力に見えるのはしょうがないし、見た目に従っておこう。

「そうじゃな。ヴァンゼルド城下を探せば、なにかしらの資料が出てくる可能性はあるのう」
「だよね! ちょっとどうにかしてよ。ずっとこのままなのは困るしさ!」
「……困るかのう?」

 なんだ、その反応は。

「このまま、最強の子供として生きるのもよいのではないかのう? わらわもおぬしのこんな一面が見られるとは思わんかったぞ」
 まずい! この状態を維持させようとしてる!

「じゃあ、ベルゼブブという偉大な悪魔は幼女に負けたことがあるって言いふらすからね」
「なっ! それはずるい、ずるいのじゃ!」
「元に戻るためならずるいことだってする!」

 諦めたように、ベルゼブブはため息をついた。
「わかったのじゃ。ただ、本人がいないと調べ物もはかどらんので、おぬしにもヴァンゼルド城には来てもらうぞ?」
「それぐらいならいいよ。調査とかも必要かもしれないし」

「それと、シャルシャとファルファの二人も連れていくことにするからのう」
「うん、それも問題ない。…………問題ないんだけど、それ、どういう意味があるの?」
 真面目な顔でベルゼブブがこう言った。
「わらわがうれしい」



 そのあと、ファートラが呼び出されて、私と娘二人が巨大空母と化したファートラに乗せられて、ベルゼブブとともに魔族の土地を目指すことになった。

 ちなみに移動中、ベルゼブブにだいたい甘やかされていた。

 お菓子はこの世界にある、ありとあらゆるものが出てきた。クッキーでできた「お菓子の家」まであったぐらいだ。

 ちなみに料理には定評のあるヴァーニアが強引に作らされていたらしい。持ってくる時、疲れた顔をしていたのでわかる。

「上司~、いくらなんでも今回のスケジュールは無理がありますよ……。大事な会議すっぽかしてますよね……?」
「じゃから、『どうしても抜けられない用事が入った』と報告しておるではないか。事務手続きは済ませておるから問題ないのじゃ」
「それはそうですけど……。上司が減給喰らったとしても、こっちにまで波及させないでくださいね?」

 ヴァーニアがあきれている横で、ファルファとシャルシャはハードタイプのプリンを笑顔で食べていた。私もこれ、ヴァーニアにとったらとばっちりだよなと思いながら、プリンを食べた。
「おいしい! 味覚が子供っぽくなってるのか、いつもよりおいしく感じる!」
「おいしいよね、すごーくおいしいよー!」
「美味なり。夢見心地になる味なり」

 さらにお風呂もみんなで入って、寝る時も大きなベッドでみんなで川の字になる的な寝方をした。四人いるから川にはならないけど。

 私はファルファに抱きつかれたり、ベルゼブブに抱きつかれたりして寝た。
 シャルシャは大樹に寄るように、ベルゼブブの横にひっついている。

「ふぁあ~、天国なのじゃ! 天国なのじゃ! かわいさが爆発なのじゃ!」
 魔族が天国を連呼するなよ……。
2巻発売まで1か月を切りました! 近日中に活動報告などで少しずつ情報を公開できればと思っております! 2巻冒頭のライカが給仕服になっている挿絵がヤバいぐらいかわいいです! 冒頭から本当にすごい破壊力です! お待ちください!

20161213_slaim_syoei01.jpg
GAノベルさんより発売中です! 5巻は2018年1月15日発売! 1巻は10刷を達成いたしました! ↑をクリックしていただければ紹介ページに飛びます!
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ