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スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 作者:森田季節

アズサの体に異変が!?編

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131 キノパ

今回から新章です! よろしくお願いします!
 その日は、実にいいお天気だった。
「いや~、よく晴れたね!」

 窓からの光が気持ちいい。ピクニックに行きたくなってくる。といっても、住んでる場所がすでに高原なので、ある意味、ピクニックの目的地みたいなところにいるわけだけど。

「たしかにいいですね~。こんな日は野外で焼きますか!」
 ハルカラもテンション高めだった。今日は工場も休みなので、いつもより長く寝ていたぐらいだ。

「焼くというと、あれですね! お肉ですね!」
「肉だ! 肉、肉!」
 ライカとフラットルテのドラゴンコンビがテンションを上げている。ドラゴンコンビって文字列、ドラゴンゾンビみたいだな。
 以前の焼肉からそんなに時間経ってないけど、まだまだ食べ飽きないらしい。

「いえ、違います。焼きキノコパーティーです」
 真顔でハルカラに言われた。いや、キノコも野外バーベキューだと定番だけど、そこだけにしぼるのおかしいだろ。ラーメン麺抜きでメンマだけみたいな状態だぞ、それ。

「わたしの地元だといろんなところのキノコを持ち寄って、どんどん焼くんですよ。キノコパーティー、略してキノパです。ヘルシーなんで女子にも人気ですよ」
 どこまでが冗談でどこからが本当なのかよくわからない。

 ただ、一回ぐらいやる分には罰も当たらないだろう。

「ちなみにキノコはあるの?」
「大丈夫です。育ててるやつもかなりありますし、残りは森でとってきます。一時間半後にはカゴいっぱいに入れて戻ってきますから」
 ハルカラはキノコに異様に詳しいので、この発言はふかしてるわけじゃなくて、事実だろう。

「じゃあ、お昼ごはんには問題なく間に合うね。よし、お昼はキノパね」

「わーい! なんか楽しそう!」
「昔の隠者は、山に入って、小麦すら摂取することを避け、わずかな草などで命を保ったらしい。これぞ、修行食」
 娘たちもテンションが上がっている。あと、シャルシャ、精進料理みたいな空気は出さないからね。

 ドラゴン二人はあんまり乗り気じゃないように見えたけど、そこはしょうがない。ある意味、肉のパーティーよりキノコのパーティーのほうが希少価値高いし、我慢して。

「仕方ないか、キノコたっぷり入れたハンバーグ作るか~」
 フラットルテがキノコしばりの裏技を口にしていた。キノコ料理だからセーフなのか。いや、別に肉食べてもいいんだけどね……。それだと絶対にキノコが霞むからね。

「それじゃ、わたしは早速キノコを採取してきます!」
 テンション高く、ハルカラは右手を挙げた。

「うん。あっ……一つだけ注意してほしいんだけど、毒キノコはやめてね……」
 ハルカラは知識は確かなのだが、行動はいいかげんなので、毒キノコの仕分けが雑な時がある。

「気をつけますよ。もう、この森のどのキノコが食べられて、どれが食べられないか、完全に覚えてますから! 絶対に問題ありません!」
「その発言、かえって不気味なんで、焼く前にチェックしてね……」

 さすがに焼く直前にチェックすれば、毒と気づかずに焼くなんてミスもしないだろう。

 一時間半後、きっちりとハラカラがカゴいっぱいのキノコを入れて戻ってきた。

「はーい! しっかり食用のものだけ選んできましたよ! 絶対大丈夫です!」
「わかった、そんなに言うなら信用するよ。娘が食べる前に、私が味見する」
「あんまり信用してないじゃないですか!」

 しょうがない。世の中に絶対なんてものはないから、絶対とすぐに言ってしまう人はだいたい疑われてしまうのだ。

「あくまで確認だよ、確認。そういう確認がしっかりできてる会社ほど大事故を防げたりするの。社員の管理がテキトーな会社は大事故を起こしたりするんだから」
「お師匠様、なんだか見てきたように語りますね……」

 チェック機構が働いてるかどうかで労働環境はかなり変わるからね。前世でも社員の不注意によるミスや事故で、会社の偉い人が謝罪するニュースをいくつも見ている。管理側にはそれなりの責任がある。

「じゃあ、次は部屋に行って、栽培中のキノコをとってきます!」

 そう、ハルカラは生薬に使うからということで、いろんなキノコを取り寄せては部屋で栽培している。なのでハルカラの部屋はなかなか怪しいことになっている。

「はいはい。好きにして。今日の幹事はハルカラに任せるから」
「ふふふっ、至高のキノコがどういうものか見せてあげますよ」

 料理漫画みたいなセリフを言って、ハルカラは部屋に入った。



 そして、お昼。
 外に机と椅子を並べて、調理を開始することになった。
 といっても、ひたすらキノコを鉄板で焼いていくだけだ。

「じゃ~ん! かなりいろんな種類のキノコを集めてみました!」
 たしかに白いのから黒いの、赤いの。タマゴみたいなの、やたらと傘みたいになってるのから、ただの棒みたいなのまでいろいろある。

「どれも毒の入っていないものですから、大丈夫です。バターを敷いた鉄板で焼いて、そこにエルヴィンを垂らすとそれだけで超うまいですから!」

 エルヴィンというのはしょうゆみたいなソースのことだ。
 キノコのバターしょうゆか。それは確実においしいな。いかにもお酒が合いそうなので、ちょっとお酒も用意した。

「ご主人様、今日はお昼から飲むんですか?」
 フラットルテに聞かれた。はっきり尋ねられると多少恥ずかしい。

「いいじゃない。今日はハルカラも休日なんだし、お昼からできあがってもセーフ」

 こうして、キノパは開幕した。

「まずはオーソドックスにノームノカクレガからいきましょう」
「いや、いきなり聞いたことない名前のだけど」
 ノームというのは背の小さな種族の名前だ。

「このへんには自生してないので、部屋で育ててます。ノームが隠れられそうなほど大きくなるんですよ。いかにもキノコって味がします」

 食べてみたら、まさにそうだった。シイタケの味が濃いバージョンみたいな味だ。

 そして、バターしょうゆがよく合う!

「くぅ! お酒飲みます! うまい!」

 いやあ、昼からのお酒、最高! そして、キノコも最高!
毒の入ってないキノコを食べてるから大丈夫のはずですよね。というわけで、次回に続きます!

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