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スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 作者:森田季節

アンデッドを捜す編

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130 法的には働いているよ作戦

36000点突破してました。本当にありがとうございます! 4月に出る2巻の作業のほうもかなり進んでおります! キャラデザなど公開できる状況になりましたら、また活動報告などでお知らせします!
 私は二つの価値観が衝突するのを目の当たりにしていた。

 一方はベルゼブブの「保護してやるから、その代わりにちゃんと社会人として働け」という価値観。

 他方は、ポンデリの「働きたくないんだから、働きませんよ! 働かない自由だってありますよ!」という価値観。

 これ、どっちが正しいのかな……。

 社畜として死んだ私としては、無理して働く必要なんてないよと言いたくはある。
 しかし、それは無理しない程度に働けばいいよという意味だったはずだ。

 一切働かないぞと言ってる人に対して、そうだそうだと認める意見ではなかった気もする。そもそも、私の周囲には意地でもニートとして生きてやるって人はいなかった。

 ベルゼブブも強制労働をさせる意図はないだろうし、なんらかの職についてお金もらって、それで生きていくのが社会人だと思っているだけのはずだ。
 そこまでは間違ってない気がする。人間は労働で社会と関わりを持つ生き物だしな……。

 けど、働くのを拒否してる人間を働かせるのって許されるんだろうか?

「おぬし、働かないと金ももらえぬじゃろうが! 生きていけんぞ!」
「いいえ、ボクはアンデッドなので食べる必要もないんです! たまに誰かからもらうフルーツとかを嗜好品にするだけで十分です!」
「そんなのは自立した大人ではない!」
「ボクは自立するつもりとかないですし、別に親にも迷惑かけてないですし!」 

 ブッスラーさんとファートラもその様子を眺めながら困惑していた。

「あの、アズサさん、これってどうしたらいいんですかね?」
「ブッスラーさん、きっちり、こっちに振ってきたな……。じゃあ、ブッスラーさんはどう思うの? まず質問してくる側が意見言ってよ」
「はっきり申しまして、お金儲けはしたいので、労働自体拒否する発想がわかりません」
「金の亡者か!」

 でも、そういう考え方もあるよね。世の中、正解は無数にあるのだな。

「私としましては、普通にヴァンゼルド城に引っ越して働くべきかと。だって、ここにいたらいつアンデッドとばれて討伐されるかわかりませんよ。命の危険を冒してまで働かない生活するべきじゃないです」
「それももっともだね」
 アンデッドが命の危険感じるのはおかしくはあるけど。

「では、最後にアズサさんですね」
 ちっ。しっかり意見を求められることになってしまったか。

「そうじゃ、そうじゃ。アズサよ、ここはがつんと言ってやれ!」
「魔族の方は労働を美徳としすぎです! 人間代表として働かないことの意義を教えてあげてください!」

 言い争いしていた二人もこっちを見てきた。
 うわあ……。これ、私の意見ですべてが決まる流れになりそうじゃん……。

 なんかいい助言が発生する魔法とかないかな……。あるわけないよな……。

「こ、こほん……」
 よし、ここは自分なりの言葉でなんとかするぞ。

「あっ、ちなみに、おぬしの高原の家で居候させるというのでも別に構わんぞ」
「いや、それはぶっちゃけないです」
「あれ、けっこうドライじゃな……」

 ベルゼブブが意外そうな顔してるけど、うち、当番制だからね。掃除とか料理とか娘にもやらせてるからね。それをやらない人は家には置けない。置いたところで、絶対不平や不満出るだろうし、何もしないほうも居心地悪いだろうし。

「まあ、答えは決まってるから」

 これで解決してくれ!

「ポンデリは引っ越した先で、『ゲームをしてあげる屋』を開く!」
 ベルゼブブもポンデリも目をぱちぱちさせている。

 これだけだとわかりづらいから、もうちょっと説明をはさみます。
「ポンデリ、あなたはゲームはみんなとしたいんだよね?」
「たいていのゲームは複数人いないとできませんからね……。今回みたいな多人数プレイは本当に白熱しました」

「で、多分だけど、一緒に遊ぶ人が足りてない人って魔族の土地にも絶対たくさんいるはずなんだよ。だから、お金もらって一緒にゲームやる商売をはじめたらいいんじゃない? じゃあ、遊びながら労働にもなるから」

「それ、労働なのか……? 虫がよすぎる気がするんじゃが……」
「商売として失敗してたら、収入が発生しないだけだよ。個人事業主だから儲からない可能性もあるけど、別にポンデリは食えなくても死なないから問題ないでしょ?」

「あ、そうか! 法的には商売してることになりますね! それならできるかもです!」
 ポンデリの顔が明るくなった。おっ、手ごたえあり!

「なるほど! 遊びのオファーがたくさん来れば、お金をもらって遊べます! もしオファーが全然ないならその分働かずにすみます! どっちに転んでもおいしいです!」
「そう! これならあなたも問題ないでしょ!」

 私も徹夜のせいか、妙に頭がハイになっていた。何か脳に分泌されている。いえーい!

「ということで、ベルゼブブ、どうかな?」
「む……むむむ……」
 ベルゼブブは官僚なので、まだ納得していない部分もあるようだったけど――

「あー! わかった、わかった! それで申請してみるのじゃ! でも、開業届はちゃんと提出するのじゃぞ! 自称『ゲームをしてあげる屋』は認めんからな!」

 よし! これで問題解決!

「ありがとうございます、アズサさん!」
 ポンデリにも何度も頭を下げられた。
「いいよ、いいよ。ヴァンゼルド城下でも達者にしてね」
「あっ、でも引っ越しがものすごく面倒ですね……」
 ちらっちらっとほかの面子に視線を送るポンデリ。

「それぐらいはあなたでやってね!」



 こうして私はベルゼブブから調査協力代をもらって、高原の家に帰った。徹夜してたので、帰宅したらとりあえず爆睡した。

 ちなみに、その調査協力代は何に使ったかというと――

「じゃあ、そこでファルファは防御カードを使うー♪」
「止めさせませんよ! わたしはさらに攻撃力強化カードです!」
「それは、発動禁止カードでシャルシャが止める」

 そう、家でできるカードゲームやボードゲームをいろいろ購入するの充てた。

 今やってるのは二対二でやるカードゲームだ。娘二人と私とハルカラで対戦している。

「お師匠様、ここは追加の攻撃力強化カードを使ってください!」
「え~、でも娘の連携プレーがよかったから、ここはやめとく」
「いや、お師匠様! 敵に塩送るようなことしたらダメですよ! ゲームにならないですから!」

 娘二人はとくに盛り上がっているらしく、最近は空き時間を見つけると何かやっている。

 これはそのうち、ゲームは一日一時間までとルールを決めないとまずいかもしれないな……。
アンデッド捜索編は今回でおしまいです! 次回から新展開に入ります! アズサの体に異変が……!?

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