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スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 作者:森田季節

アンデッドを捜す編

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124 魔族の知り合いが朝から来ている

35000点を突破しました! 本当にありがとうございます!
 朝、目が覚めて、朝食を食べに出てくると、一目瞭然で人口密度が高い。
 ベルゼブブは今更驚かないけど、ヴァーニアとペコラまでいるというのはどういうことか。

「あっ、お姉様、おはようございます」
 優雅にお茶を飲みながら、ペコラが言った。
「なんで魔王が朝からいるの? ここは魔王の城じゃないよ」

「これには深い理由があるんですよ」
 堂々とペコラが答える。いつもより食卓が優雅に見えるのは、一国の王がいらっしゃるからだろう。とくにこちらにとってのメリットはないけど。

「いえ、魔王様、深いというほどのものではありません。今日はこのあたりを捜索するので、せっかくだしと寄ったのです」
 あっさり、ベルゼブブが訂正した。

「ですね。このお時間なら、お留守ということもありませんしね」
 ヴァーニアも身勝手なことを言った。そりゃ、朝なら私たちの食習慣として外食に出ることもないだろうけど、そういう問題なのか。

 ハルカラが揚げパンをアクセントに入れたサラダを持って運んできた。料理当番にとったら急に人数増えるのは大変だな……。

「はい、追加のサラダです……。これで足りますか?」
「うむ。やはり、朝はサラダを食べてしゃきっと目覚めるべきであるな」
 むしろ朝からがっつり派のフラットルテが何か言いたそうな顔をしていた。

「まあ、朝食のスタンスは別にどうでもいいけど――」
「お姉様、クッキーを焼いてきましたの」
 ペコラがクッキーを持って、こっちの口のほうに伸ばしてきたので、あ~んと口を開ける。ビスケットがそこに入ってくる。

「これ、女の子の趣味って領域じゃなくて、プロのレベルだね……」
「はい、城の料理人に教わりましたから」
 最高の師をセレクトできるという環境は強いなあ。ファルファとシャルシャも、クッキーの箱に手を伸ばして、どんどん食べていた。脂っこいものと比べれば、健康に悪いわけでもないし、多少食べすぎてもいいか。

「それで、いったい今日はどういう仕事で――」
「はい、お姉様、もう一枚。今度はちょっとイチゴ味になってるんです」
 また、口を開ける私。さっと、クッキーが入ってくる。

「うん、いちごのさわやかな味が口に広がるね」
「やりましたわ。わたくし、もっと精進いたしますわね!」
「このクッキーは風味絶佳。筆舌に尽くしがたい美味」
 シャルシャが見た目とギャップのある硬い褒め方をしていた。とにかくおいしいということだろう。

「うん。このサクサク感もいいし、ノドが渇くわけでもない、ちょうどいいしっとり感も残してるし、そこはすごいと思うよ」
 なんか、私、笑顔にもならずに絶賛してるな。しかし、メインテーマはクッキーではないのだ。

「魔王様のクッキーはヴァンゼルド城下でも勝てる者がいない次元かと思いますよ。料理人として保証します!」
 ヴァーニアも太鼓判を押していたけど、ペコラからちょっと離れたところに座っているから、やっぱり魔王は怖いんだろう。

「うん、クッキーは麦のほのかな香りも感じられてほっこりするし、軽いから何個でも行けるけど、それはそれとして今日はいったい――」
「そうじゃ、わらわも岩石パンという郷土料理を持ってきたのじゃ」
 ベルゼブブが人間の顔ぐらいあるような巨大で重そうなパンらしきものを置いた。

「ハルカラ、ためしにそっちからかじりついてみるのじゃ」 
「これ、切り分けないと、わたしだけじゃ食べれませんよ。でも、わたしは逆らわずに素直に食べますね」
 知らない食べ物に対するハルカラの忌避感のなさ、すごいな。

「おっ、甘い、また甘い――うわっ、なんかスパイシーなのが混じって口の中が変なことに!」
「そうそう。岩石パンは一つのパンの中にいろんな味を混ぜ込んでいるものなのじゃ」
「ゆっくり食べればすべての味が楽しめますが、そうやって勢いよくかぶりついて口の中で異種格闘技が行われるのも、また趣深いですね」

 魔族の料理人として、それでいいんだろうか。
 あれだな、日本の山賊おむすびみたいなものだな……。一つのでっかいおむすびの中にいろんな具材が入ってるやつ。大口で食べると明太子と昆布と梅干しが同時に口の中に入ることになるのだ。

「うぅ……ちょっとお水飲みます……。けど、これはこれでアリですね」
 ハルカラはプラス思考だ。この生き方が企業家としての成功を生み出している可能性は本当にある。ダメでも、全然めげないものね。

「ハルカラさんでしたっけ。サラダもおいしいですわね」
 ペコラがハルカラに笑いかけたけど、ペコラの場合は過去にいろいろあったせいか、ちょっと引きつった笑いになっていた。

「それでは、そろそろお仕事に向かいましょうか。魔王様はお帰りくださいね」
 ヴァーニアがその場を締めようとする。

「待って待って! 結局、あなたたち何の仕事でやってきたの?」
 ようやく聞けた。
 魔族が何か仕事をするとなると、こっちの世界に大きな影響を与える可能性がないとも言いきれない。私も関係者ではあるので、一応聞いておきたい。大きな混乱を催すことだった場合は止めないと。

 ベルゼブブは天井を指差した。
 そこには、ロザリーがぷかぷか浮いていた。
「えっ? アタシと関係あることですか……!?」

 ロザリーも驚いている。
「幽霊にちょっとだけ近いものじゃ。といっても、幽霊であれば原則、わらわたちが介入する事案ではないがの」
 なんかクイズ形式にされてるな。せっかくだし、付き合ってあげるか。

「幽霊の親戚というと、お化けとか、ゾンビとか、そういうたぐい?」
「今、かなり近くなったのじゃ」

 おっ、こんな雑な列挙で当たったのか。

「一言で言うと、アンデッドじゃな。アンデッドを探しておる」
活動報告にて、4月に出る「スライム倒して300年」2巻の表紙を公開しております!
2巻のアズサはちょっとクールでかっこいいです!
ぜひごらんください!
またそろそろ1巻の4刷も並び始めるようです。ハルカラがお酒飲んでるイラストがオビにちょこっと描いてます。今後とも1巻もよろしくお願いします!

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