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スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 作者:森田季節

イノシシ焼肉編

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114 飽食一家

GAノベルの書籍版が発売記念ということで、更新頻度をちょっとはやめます!
 その後、ロングハンマーイノシシ以外にも、増えすぎたシカやイノシシで困っている場所に魔族の連中が出向いて、狩りを行うようになったらしい。

 純粋な慈善事業でやっているのではなく、食材にするためだけど、その地域のためにもなっているので、大変よいことだ。

 そして、私の家の庭にも、ちょっとしたものが増えた。
 庭に行くと、小さなフタがあって、それをはずすと、小さなハシゴがある。
 これを下りていくと、冷凍された肉がいくつも並んである。

 そう、冷たい地下室を新設したわけだ。今は凍らせた肉を主に保存している。

 これまでも私の魔法とかフラットルテのコールドブレスで冷凍保存することはできたけど、場所をとるから、食事の作り置きぐらいしか対象にしていなかった。けど、もりもり食べる面子がいることがわかったので、本格的に肉を貯蔵するスペースを確保したのだ。

「うん、なかなか涼しくて気持ちいいね。子供時代にあったら、絶対テンション上がっただろうな」

 私たちも個人消費のために増えすぎたイノシシやシカを狩って、ここにストックしている。

「さて、夕飯用のシカ肉を取り出そうっと」
 私もだんだんとイノシシやシカ料理のレパートリーが増えつつある。また、ヴァーニアのところにでも教えを乞いに行こうかな。
 その時、がさごそと変な物音が聞こえた。

 まさか、誰か入って来ている? 別にカギをかけているわけでもなんでもないからな。
 こういう時、いくら自分のレベルが高くてもやっぱり怖い。どれだけステータス的に強かろうと、レディはレディなのだ。変質者じゃなきゃいいけどな。

 野生動物が入ってくる可能性もなくはないが、このへんそういう動物はあまりいないはずなんだよね。森からはちょっと離れてるし。あっ、もしやスライムが潜り込んでるとか?

 室の中はけっこう広い。おそるおそる、奥へと入っていく。
 がささっと、また、物音が聞こえてきた。聞き間違いということはなさそうだ。

 私は奥に思いきって踏み込む。

「何者? 不法侵入は許さないからね!」

 そこには後ろを向いて、何かをやっているライカがいた。

「あっ……アズサ様……」
 顔に、しまったと書いてある。隠れないといけないようなことをしていたのは確実らしい。けど、それが何なのかよくわからない。

「あなた、いったい何してるの? 怒らないから言ってみなさい。あっ、やっぱり怒る可能性もゼロではないけど、できる限り怒らないよう善処するから言ってみなさい」

 おどおどとライカが振り返ると、その手には焼いた肉が握られている。しかも香ばしいにおいがしてきたので、この場で焼いたのか……。ライカの場合、口から炎吐いて焼けるからな。

「もしや……つまみ食い?」

 こくりとうなずくライカ。現行犯逮捕だから断るのは無理だよね。

「おなかがすいてしまって、それでここならお肉がたくさんあると思って……。すいません……」
 しかも、ライカのおなかから、ぐぅ~っと音が鳴った。そんなに空腹だったのか……。

「わかった。今後から、食費を増やします。それで、これまでよりたくさん食べていいよ。ダイエット中でもなんでもないんだから食べてもいいでしょ」

「ありがとうございます、アズサ様!」
 肉を持ったまま、ライカが頭を下げる。

「うん、じゃあ、ひとまずそのお肉を食べて」
 むしゃむしゃ肉にかじりつくライカ。

「もしかして、ずっと飢えてた?」
「いえ、そんなことはないです……。あくまでおやつ感覚ですから!」
 ライカがぶんぶん首を横に振って否定する。はしたないから恥ずかしいことには違いはないらしい。

 逆に言うと、おやつで肉にかじりつくのか。
 もっともっとドラゴンとか、ほかの種族の常識について私も学ばないといけないな。受け身の姿勢じゃダメだ。ライカみたいに遠慮がちな性格の子だと、本音が聞けないこともあるからね。

「よし、それと今日の私の食事当番は次にまわすから」
 私はそう宣言する。

「その代わり、みんなで料理店『冴えた鷲』でがつがつ食べるからね! おなかいっぱいになるまで注文してよし!」

 私たちはフラタ村に行くと、『冴えた鷲』に飛び込んだ。

「まずはオムレツ十個と、ウサギ肉のステーキも人数分だから六個と、サラダも六、え~? いらない? ダメダメ、食べなさい!」

 シャルシャがいらないと言ったけど、栄養バランスも考えてはもらう。

「なんだか、急激に勢いがよくなりましたね……」
 お店の奥さんも少しあきれていた。

「食事についての考え方を少し変更することにしたんです。やっぱりみんな育ち盛りですからね」
 この場合、生きてきた時間は無視する。太ったら太った時にまた考えればいい。がつがついくぞ!

 フラットルテはまだまだ満足してないらしく、メニュー表をやけに真剣に眺めている。テスト直前に教科書読んでる学生みたいだった。

「ご主人様、このガチョウ使った料理も食べてよいですか?」
「いいよ、フラットルテ、どんどん頼みなさい!」
「ご主人様、この子羊を使った料理もよいでしょうか?」
「いいよ、やせてても心は太っ腹だから!」
「ご主人様、山バトも入荷してるようなので、それもよいですか?」
「……ちょっと持ってきたお金が不安になってきたけど、最悪ツケにするから頼みなさい!」

 ライカだけならまだしもそれだけ食べる存在がもう一人いると、お財布にダメージが来るな……。

「あなたはもう少し自制心というものを持つべきです。ガチョウ料理と子羊と山バト、こちらもください」
 ライカ、結局、フラットルテの追加注文、全部注文したね。わざわざツッコミ入れないけどね。

 その夜はなんと七万ゴールド以上かかったけど、楽しく騒げたのでよしとする!

 ちなみに翌日、私とライカはいつもより多目にスライムを倒しました。
イノシシ編は今回でおしまいです。次回から新展開に入ります!
そして、書籍版のほうが公式発売日から4日で重版いたしました! 無茶苦茶うれしいです! 本当にありがとうございます!
それとほぼ同時に点数も3万点を突破しました! 本当にありがとうございます!!!

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