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序章
この世にいらないものはどれだけあるだろう…
高宮 海斗は窓からほの暗い灰色の空を眺めながら考えていた。
「おはようございます」
聞きなれた老人の声に海斗はゆっくりと顔をむける
「じい、決めたよ。
お前はどこまでもついてきてくれるのかい?」
黒いタキシードに白髪と髭の老人はゆっくりとうなずいた
「かしこまりました、では登録書をお預かりいたします。」
老人は丸テーブルに置いてあるA4の用紙を確認した。
「高宮 海斗様
ここに記入した名前がユーザー名、並びに署名となる
なお、署名された氏名は今後の市場で大変重要な価値を持つ。
大切に管理し、誰の目にも触れないことをご忠告させていただく。
それでは改めて、機関へのご協力に感謝したい。
今後の予定は、郵送する手紙に記載されている。内容は各自で確認し行動していただくことになるだろう」
老人はゆっくりと用紙を鞄にしまった
「じい、行ってくるよ
zero market 運営委員会をぶち壊してやる」