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美少年とそいつを嫌う少女  作者: 三笠エマ
あいつがやってきた…。
9/13

女子から売られた恨みはしっかりとお返しします。

昨日のアクセス数を見てびっくりしました…。最初よりも来る人が多かったです。さて今日も書きます。

空が水希の学校に転校してきてはや一週間。

空の人気は衰えることを知らず、むしろ他の学年にもそのルックスや女の子にやさしいという噂が広まり、一週間余りで彼は学校のアイドルへと化していた。

「空く~ンっ!」

「空君っ、今日はクッキー作ってきたの!食べて!」

「ねぇ、一緒にお弁当食べない?」

そのような会話が空とその周りで常に起こっている。せめてその会話がやむのは授業中だけで水希は授業時間は今まで嫌いだったのだが今では学校生活の中で一番好きな時間になってしまった。

「今日もうるさい…。」

あの空が転校してきた翌日はとてもドキドキして空とどう顔を合わせようかと悩んでいた水希だったのだが、今ではすっかりと空の存在が早く離れてほしいという認識になってしまった。そして相変わらず水希に話しかけてくる空。しかし、彼は昔のころのように水希の嫌がることはせず、むしろ彼女が困ったときには助けてくれた。たとえば、空が転校してきて三日目の日、水希はたまたま消しゴムを忘れてしまった。その時、彼は無言で水希に消しゴムを渡してくれた。この日はあられが降るのではないかと水希は疑ってしまった。だが、それからも意外に空はちょっとした良いことをしてくれるのであった。

「一体なにがあったんだろう…。」

水希にとってこのことは嫌なことでもない。まあ、空が水希に対して優しくしようとしてくれるのは何かあるんじゃないかとも疑いたくなるが、別に悪いことではないし、むしろありがたい。

彼女はその行為に隠された空の思惑を知るすべがないのだが…。

とまあ、このような感じで水希が案じていた空からのいじめ大量な地獄の日々は免れたのだった。しかし、それよりも彼女には空以外からの意地悪をされるとは夢にも思っていなかった。

「あの子、いらつくよね~。」

「そうよ、そうよ、だって最初の日に空君にどなったんでしょう。」

「やっぱり空君とあの子が隣なんておかしくない?」

「まるで美少年と魔女じゃない?あの意地悪魔女。」

「あっ、それ言えてる~。」

「ねぇ、私たちがさ…

          あいつから空君守らない?」

ある日、水希の下駄箱には手紙が入っていた。

「あなたのことが好きです。体育館で待っています。」と。

「いったい誰よ、こんなべたな手紙送ってくる奴は…。」

はぁっとため息をつく水希。そしてこうつぶやいた。

「あの女子たち、勝手に変な誤解して…。」

喧嘩をよく売られている水希(設定だったの覚えていますよね?せっかくなので使います。)。彼女にとって喧嘩を売られることは結構あった。なのでこういうべたな手紙をもらった時は喧嘩だと思ったほうがいいと彼女は思っていたのだ。ちなみにこういう手紙で本当の告白だったのは0件に対して、喧嘩の内容だったのは53件。驚くほどの喧嘩の売られようである。ちなみにこういう手紙のパターンでは男子よりも女子のほうが多い。女子はこういうので普通同性がつられるであろうと思っているからだ。しかし、この手の売り方は水希には通用しなかった。

「大体字がきれいなのよね…。男子だったらもっと汚い字だし。」

要するに水希に喧嘩を売った人たちは大体は知恵がないのであった。


というわけで…

「げっほ!」

「ごわっ!」

「な、なによ、あんた…。」

水希は当然のごとく売られた喧嘩には容赦なく向かうという自分的ルールから喧嘩を売ってきた空君大好きクラブのメンバーをたたきつぶしたのだった。目は鋭く光っており、笑顔はまるで悪魔のように黒かった。

「私を甘く見ていたあなたちがわるいわよね?大体なんで私が喧嘩を売られなきゃいけないの?私は篠河君のこと嫌いだし、離れてほしいし。喧嘩を売られる筋合いがない。」

空君大好きクラブの女子の気持ちが分からない水希。なぜ空に好かれているだけで喧嘩を売られなきゃならないのか。彼女にとっては空は最近は優しいが、いまだに意地悪をされたことのほうが印象深い存在だ。

「その態度が嫌なのよ!私たちがいくらかわいくしていくらお菓子とか作ってきても彼は見てるようで見てないもの。なんであなたは私たちがいくら頑張っても手に入れられないものを拒むのよ!私たちは空君が好きなのよ。」

女子にとって自分の好きな男に好かれている女は嫉妬と怒りの的である。それなのにそれを拒むなんていい度胸だと彼女たちは思っている。それなのに水希みたいな人が出てきたらどう思うだろうか。それは怒るのが当然。まだくっついてくれたほうが我慢できる。

「だから私たちはあんたが嫌いっ。なんであんたみたいにそこまでかわいくない女が空君に好かれるのよっ!」

その時、ちょっと低い男子の声が聞こえた。

「君たち、みずちゃんの魅力に気づかないなんて…。そういう嫉妬深いからオレは君たちのこと嫌いなんだよね。」

水希と空君大好きクラブの女子たちはその声の主を振り返って見た。

なんか訳分からない話になりましたね…。とりあえずこのような展開になるとは最初に書き始めた時にはまったくの想像ができず…。というか、空が優しくするなんて最初は考えていなかったんです。一体どこからこうなったんでしょうか…。

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