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たった一つ

作者: 睦月

ある女がいた

その女は原因不明の病をもっていた

その病を一部では呪いと言うらしい

その女はただただ笑うことしかできないつまらない女だった

自分の未来がわかったように 自分には何もできないから笑っていた

そんな女を助けたかった

俺は助けたかった

人生で三度も挫折をした

だからどうした

彼女はなにもできないんだ

俺も一緒だ

なにもできないつまらない男だった

だからどうした

何もできないから誰かを助けてはいけないのか

何もできないなら何もできないなりに足掻いてやる

足掻いて足掻いて足掻いて足掻ききってやる

諦めたくなかった

あんなつまらない女のために四度目の挫折を味わいたくなかった

味わいたくないから諦めなかった

大丈夫だ俺が助けるから

待っていろ

お前はそこで待ってろ

呪いがあるならそれを解く方法だってあるはずだ

俺の腕がなくなったからどうした

俺の脚がなくなったからどうした

俺の体が引き裂かれたからどうした

だからどうした

俺はまだ動けるんだ

お前を助けるために

待ってろ

絶対に

悲劇では終わらせない



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