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アーカイ部――小4とおじいちゃん、サービス終了するネトゲを残したい  作者: にぽっく
第3章 おじいちゃんが『仲間』になった!
7/40

残したいのは、昔のゲームじゃないんだよね……

「よっこいせ……っと。はあ、やっぱり重いな」

 おじいちゃんは、奥の方から、大きなサイコロみたいな形のテレビを引っぱり出してきた。


「こんな大きなテレビ、はじめて見たよ」


「昔は”ブラウン(かん)”っていう、ぶ厚いテレビだったんだよ。ほんで、配線な」

 おじいちゃんは、ちょっと茶色っぽくなった白いゲーム機と、サイコロみたいなテレビとをつなぎだした。コードをテレビの後ろに持っていく。そして、ツマミみたいなところを、ぐるぐると回している。


「で、カセットをフーフー」

「フーフー?」


「カケル、カセットの、この歯が出ている所に、ふーって息をふきかけてみて?」

「う? うん。 ふーーー」

「うまい、うまい。これをやると、ゲームがうまく動く」

「なんで?」


「金属と金属とが当たる所から、ほこりを飛ばすって言われてるけど……

 ほんとはあんまり意味がなくてな」

「意味ないのかー」

「おまじないだよ。でも、なんか、フ―っやっちゃうんだよね」

 おじいちゃんは楽しそうにそう言って、カセットをカケルに手わたした。


「じゃあ、カセットをさしてみて? ここの、ゲーム機の、『みぞ』になってるところに」

「ええと……」

「OK。いっしょにさすか」


 カセットがゲーム機にザクッ! とささった。

 おじいちゃんは、ゲーム機の右はしを指さした。


「そしたら、このスイッチをカチャッて上げてくれるかな?」

「うん」


 カチャッ。


「……あれ、テレビつかないね?」

「あ! ごめん。アダプターをコンセントにさしてないわ」


 おじいちゃんは、黒い握りこぶしみたいな塊から出たコードを、コンセントにさした。

 カチャッとやったら、こんどはテレビ画面に、カクカクとしたキャラクターが映った。


「これが、むかしのコスモキャンプ?」

「そう。カケルのコスモキャンプのおじいちゃんみたいなもんだな。スタートボタンを押してみて」


「うん。

 ……ええと、どう動かせばいいの? せつめいが出ないんだけど」


「遊びかたを教えてくれる”チュートリアル”っていうのがゲームに出るようになったのは、もっと最近のことでさ」


「うわ、コービィが、横にしか動かない!」

「今のゲームは、奥にも行けるよな。昔は横にしか動けないゲームが多かったんだ」


「ファイヤ出したいのに、LボタンとRボタンがないよ?」

「AとBの二つしか、ボタンがついてないんだ。

 ファイヤのスキルが出てくるのも、もっと後のシリーズからだった……たしか」


 カケルが動かしているコービィは、穴に何度も落ちた。

 ゲームオーバーの文字が、テレビに出た。


「うわー。むずい! すすまない」と、カケル。

「昔のゲームは、ちょっと難しいんだよね」と、おじいちゃん。


 何回かくり返すうちに、カケルは少しずつ、ステージの先まで進めるようになってきた。


 最後に一回だけ、ステージのゴールまでたどりついた。

「やった!」

「やるねえ!! うまい」

 おじいちゃんは、うれしそうに手をたたいた。


「おじいちゃん、ありがとう」

 カケルはコントローラを床に置いた。


「これもいいんだけど……ぼくがなんとかしたいのって、CCOなんだよね。ハルやミホといっしょにあそべるほう」


「――そうだよね」

 おじいちゃんは、もう一つのコントローラを床に置いて、言った。


「じゃあ、カケルの方を、いっしょに考えてもいいかな?」


「いっしょに?」


「おじいちゃんも、少し調べものをしてみる。

 昔のゲームと、カケルがやっている今のゲームでは、

 違いもたくさんあるだろうから。

 いっしょに考えれば、いいアイデアが出るかもしれないだろ?」

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