ぼくのじゃなく、『おじいちゃんの』宝物
ぼくは、誰も居なくなったおじいちゃん家の片づけに、何度か連れて行ってもらった。
いろんなものが出てきた。
おじいちゃんおばあちゃんの若い時の写真とか。
パパが子供の頃に、おじいちゃんと一緒にゲームをしている写真とか。
ぼくが赤ちゃんのときの写真とか。
カセットテープという、ぼくがはじめて見たものとか。
「この写真は、家にもって帰ろう」
パパが言った。
「倉庫にあるゲームはどうするの?」
と、ぼくが聞いた。
「おじいちゃんのノートに書いてあった通り、里中さん達にあげようと思う。うまく保存してくれるだろうから」
「ぼくも、それが良いと思う。
倉庫のゲームは、おじいちゃんの宝物だと思うから。でも――」
「おじいちゃんと一緒に遊んだ、”いちばん昔のコービィ”だけは、ぼくがもらってもいいかな」
「CCOシリーズの、いちばん最初のアレのこと?」
パパが、そう聞いた。
「うん。一個ぐらいなら、ぼくでも持っていられるんじゃないかなって。『CCOのおじいちゃん』みたいなゲームだし」
「なるほど。”形見”ってことで、いいんじゃないかな」
パパは、そう言ってうなずいてくれた。
「ありがと。里中さんも、ぼくも、きっと守れると思うんだ」
「何を?」
……
「おじいちゃんが、『二度目に』死なないようにだよ」




