終わるネトゲ。どうしたらいいですか?
カケルはランドセルを机に置き、ベッドに座って、携帯ゲーム「ミンテンドーフイッチ」の電源を入れた。
「はやく始まれよー。みんなに置いて行かれる」
クラスメイトのハルとミホは学校の近くに住んでいる。
だから、カケルは学校から家までダッシュしても、ゲームへのログインはいつも最後になる。
Aボタンを何度も押す。オープニングを早く終わらせ、ネットゲーム『コスモキャンプ・オンライン』の待合ひろばへ行きたい。
オープニング画面に、見なれないびっくりマークが出た。
「じゃまだなぁ!」
――『閉じる』ボタンに伸ばした親指が、ぴたっと止まる。
画面には、白い帯に、黒い文字があらわれた。
〈重要:コスモキャンプ・オンライン サービス終了のおしらせ〉
「えっ? まじ?」
カケルはベッドから立ち上がり、子供部屋の中を行ったり来たりした。
そのまま「ミンテンドーフイッチ」をつないで、お気に入りのキャラクター”コービィ”で、コスモキャンプ・オンラインの広場に行った。
ハルとミホの様子が、いつもと違う。
普段なら、お店でアイテムを買いそろえたり、必殺技を出したり、周りの写真を撮ったりして、動き回っているのに——今日は二人のキャラクターが止まっている。
カケルは、チャットウィンドウを開いた。
Kakeru: みた?
……
Kakeru: おしらせ
……
Kakeru: サービスおわるって!
しーん。二人からのリアクションが無い。
カケルは、自分のキャラクター”コービィ”をぐるぐる回した。
Haru: みた
Haru: さしゅう
Haru: いみわからん
Haru: どうする?
Mi: ほんと
Mi: パパにきいてみる
Haru: パパさん、ゲームかいしゃだっけ
Mi: かいしゃじゃない
Mi: ひと! (ドーン!)
Mi: ゲームのしごと
Kakeru: かいしゃだったらちょうでかい
Kakeru: どでかビル!
Haru: パパさんにきいてみて
Haru: きょうはクエストむり
Haru: しょっくおおきすぎて
Kakeru: それ
Mi: りょ
Mi: あした がっこうで
Haru: りょ
Kakeru: りょ
Haru: またあした
カケルも、ゲームを進められる気分じゃない。
サービス終了って、どういうこと?。
ゲームができなくなるの?
——どうしたらいい?




