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アーカイ部――小4とおじいちゃん、サービス終了するネトゲを残したい  作者: にぽっく
第5章 えっ? 国会図書館がゲームを集めている?
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そして地下(でんせつ)へ

「あっ、おじいちゃん!」

「遅いよー?」

「わたしたちの勝ちー!」


「負けた。階段の方が速かったか!」

「私はおじいちゃんとエレベーターの方がよかったです……ふぅふぅ」


「ユキさん、おつかれさん。すまんね」

「ママおつかれさま!」


 地下鉄の階段をのぼって、外に出たら。

 目の前には、大きな大きなビルが上に伸びていた。


「ここ?!」とカケルが指を差す。


「そっちは、『議員会館(ぎいんかいかん)』っていうところだね。

 えらい先生方がいっぱいいて、

 国のことをいろいろ考えてくれるところ」


「「「へー」」」


 信号を渡った先にも、別の大きな建物が見えた。

 おじいちゃんは、その建物の方を見ながら言った。


「こっちだよ。『国会図書館(こっかいとしょかん)』っていうんだ。

 本だけじゃなくて、()()()()集めている、国の図書館でね」


「ゲームも?」

「一万本くらい集めているらしいぞ?」


「そんなに?!」

「すごすぎ!」

「もしかして、CCOもあるんじゃないの?」


「……うーん、それは、中の人に聞いてみないとな。

 みんなから、図書館の人に聞いてみてくれるかな?」


「「はい!」」

 「うん」


「あっ、おつかれさまです!」

 門の前に居た、スーツ姿の女の人が、ぺこりと頭を下げた。


大野(おおの)先生! こんにちは! しばらくでした!」

 と、おじいちゃん。


「こんにちは! 今回はお声がけありがとうございます!」


「いえいえ! お忙しいところ、急にお願いしちゃってねぇ。すみませんでした」


「いいんですよ! わたしも、見学が楽しみでしょうがないんですから」


「……そうだ。みんな、こちらは、大野先生。

 大学の、えらい先生なんだぞ!」


「いやいやいや! まだ准教授(じゅんきょうじゅ)ですし! ペーペーですよー!」


「で、この三人組が、うちの孫のカケルと、

 おともだちのハルくんと、ミホちゃん。あと——」


「カケルの母のユキです。はじめまして」


「はじめましてー!」

「こんにちは!」

「こんにちは!」


「はい、こんにちは! はじめまして!

 今日は、ゲームを見せてもらえることになって、よかったですね!」


 大野先生は、にっこりして言った。


「みんな、大野先生にありがとうするんだぞ?

 なにせ——」

 おじいちゃんは、言葉をつづけた。


「大野先生が来て下さらなかったら、

 国会図書館では、ゲームはプレイできなかったんだから」


「「「ありがとうございます!」」」


 カケルは、大きなたてものをもう一度見上げて、小さくつぶやいた。

「こんなに大きな所なら、CCOを置いても困らないんじゃないかなぁ」


 ◇


「さ。ロッカーに荷物を預けてから、中に入るよ?

 だいじなものは、そこの『とうめいバッグ』に入れるから。ほかはロッカーね」

 おじいちゃんは、壁にかかっていたとうめいバッグを渡してくれた。


「だいじなもの? ええと……」

 三人はリュックからそれぞれ、ミンテンドーフイッチを取り出した。


「んへへへ! だいじだよねぇ、フイッチ」と、おじいちゃん。


「カケル、みんな。そのまま入れたら、フイッチが傷つかない?」

「ユキさん、大丈夫だよ」

 おじいちゃんは、ポーチから白いタオルを三枚、すばやく取り出した。

「これでフイッチをくるっと、巻き巻きしてから、とうめいバッグにね」


「ありがとう!」

「タオルに『里中工務店』って書いてあるー!」

「さとなか!」

「だれだ、さとなか!」


「図書館でさわがないの!」

 カケルのママにしかられた。


「ははは、ユキさん ごめんね? ……そうだね、みんな静かに行こうか。

 本を読んでる人たちにもわるいからね」

 おじいちゃんはやさしく言った。


 見学バッジを胸につけた三人は、職員さんに連れられて、いろんな場所を見せてもらった。


「大きなパソコンがいっぱいだ!」

「はい。本や雑誌などをさがす場所です。

 先ほどお渡しした入館証——はい、そのカードです——を、ここにぴっと置くと、パソコンが使えますよ」


「やってみていい?」

「どうぞ」


 三人は、『中パンチずかん』や『怪盗おしり面相』をキーボードで入力して、探してみた。


「あったあった! 『しゃがみ小キックずかん』もある!」

「どうすれば読めるんですか?」

「ここに『かりる』ボタンがありますね。

 押すと、地下の本棚から、シュポーーン! と本が上がってきます」


「うおおお!」

「みらいっぽい!」

「すごい!」


「本が地下から上がってくるまで、少々時間がかかりますが……お待ちになりますか?」


「ありがとうございます。

 待つなら、先に別のところを見せてもらうのがいいかもね。

 カケルたちは、どうしたい?」

 おじいちゃんがそう聞いた。


「うーんと」

「待つの苦手だし……」

「『おしり面相』は持ってるし」


「わかりました。では、地下の書庫をご案内しますね。

 『ゲームのソフトとゲーム機本体の両方が見たい』——と事前にうかがっていますが」


「えっ、ゲーム機の方も見られるの?」

「やった!」

「そっち行く!」


「OK!」

 おじいちゃんは親指を立てた。


 大野先生がぺこりと頭を下げる。

「ありがとうございます。では、地下までお願いできますか?」

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