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ランダムチャット学園  作者: とんぼ
プロローグ
1/65

入学、そして混沌


「……ここが、“ランダムチャット学園”か」


校門の前に立つ少年は、黒いマントをひるがえし、夕焼けでもないのに空を睨んでいた。


「俺の名は……邪王真眼。“選ばれし存在”にしか開かれないこの扉を、今まさに超えようとしている……!」


なお、その隣を通りすがったおばちゃん(購買部の人)は「おはよう」と言った。


「……フン」


邪王真眼(またの名をとんぼ、本人は絶対認めない)は、周囲の視線をものともせず、胸を張って学園の敷地に足を踏み入れた。


そこは――


現実と虚構が交差する、異質な空間だった。


生徒たちの姿はさまざま。制服の上に着ぐるみを羽織る者、片手にバーチャル端末を浮かせて笑う者、宙に浮いてる者、逆立ちして登校してる者までいた。


「……なんだこのカオスは」


「ようこそ!新入生くん!」


不意に背後から軽快な声が飛び込む。


振り返ると、バーチャルアバターのウサギの着ぐるみが、グルグルと両手を振っていた。

いや、よく見たら中の人めっちゃ普通の大学生風だった。


「ここ、“ランダムチャット学園”は、意識だけが飛ばされるバーチャル学園!授業中でも昼休みでも、突然バトルフィールドが展開されることがあるから気を抜くなよ!」


「バトルフィールド……!」


「でも安心して!負けても命は取られないし、痛いだけ!」


「安心できるかそんなもんッ!」


そのツッコミは心の中で叫ばれたが、当然ウサギはスルーした。


「ちなみに君の初期装備は“セリフ”だけね!技とかはバトルで感情高まると勝手に出るから!」


「適当すぎるだろこのシステム!!」


「それでは、入学オリエンテーションへどうぞ〜!」


ウサギが消えると、地面が突然ズルっと滑って、邪王真眼は真下に吸い込まれていった。


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― 新着の感想 ―
これまでに無い全く新しいコンセプト、世界観の小説でとても感動しました!! 直木賞も夢では無いと思います。 活動頑張ってください。 あっ、僕は誰でも無いんで影から応援してますね。。。
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